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前例主義に冒された日本

戦後最大の国難に際し時代は大きな転換点を迎えていると思います。昨年あたりから話題のMMT現代貨幣理論の影響もあって、失われた30年の元凶が緊縮財政とその総本山である財務省との批判が広がり始めました。脅しと懐柔で巧みに政治家を操り、緊縮プロパガンダで国民を洗脳する財務省の手口は中共政権と同じやり方です。日本はMMTの正しさを証明した国とされ、通貨発行権が独立している特権を今こそ使うべきでしょう。財務省が頑なに緊縮政策を変えない理由は同じ価値観に染まっていく認識共同体に伝承される前例踏襲と言われますが、環境が変わる世界で前例主義は有害です。ANAの救済はJALの再生と比較されますが、状況は異なり前例は意味を持ちません。重要なのは今の環境における合理的な判断ですが、大企業病に冒された組織は前例主義に陥ります。日本をだめにしたのは前例主義やマイクロマネジメントの思考停止だと思います。大企業ほどマイクロマネジメントのために膨大な人間を雇用しますが、アフターコロナで一気に膿を出しきれない組織は消えていくのでしょう。

90年前と同じ岐路

金正恩の死を前提に世界は動き始めたようです。昨年10月に受けた脂肪吸引手術の失敗で血管内に飛び散った脂肪塊が血栓となり心筋梗塞で重体になった噂を海外メディアが追認しました。父親も寿命を全うできませんでしたが30代半ばの青年が死ぬほど、贅を尽くした生活と喫煙が身体に悪いことが期せずして証明された形です。個人の健康が国の命運を決めるほど重要であり、組織や家族に責任を持つ人は一層健康に留意する風潮が広がるのかもしれません。一方で不要不急が消えた世間では高級食材がだぶつき暴落しているとされます。享楽的な都市型ライフスタイルへのアンチテーゼとして世界全体が低欲望社会化しつつある流れはこの騒動を通じて進むのかもしれませんが、一方で、東京にある20万軒の飲食店を守るために、来月配られる10万円を消費にまわすことは国への貢献になります。世界恐慌に見舞われるアメリカで1933年に大統領に就任したルーズベルトは就任演説で、「我々が恐怖すべきは恐慌ではなく恐怖そのものである」と述べ、米国経済を再建するために恐れず前進するよう呼び掛けました。今の世界も90年前と同じ岐路に立っているように見えます。

確信こそが未来を引き寄せる

ニューヨーク原油先物市場が需要の激減を受け、貯蔵スペースの枯渇から史上初のマイナス取引となり地球の空気が浄化されるのかもしれません。一方で、一年で最も美しい芽吹きと新緑の季節を自宅に引きこもる生活の反動から東京近郊の観光地は渋滞を引き起こしていると言います。山岳団体も登山自粛を要請しますが、閉鎖空間でマスメディアの垂れ流す情報に接していれば人体は蝕まれていきます。将来への不安と運動不足、買いだめ食品のストレス性過食が進めばウィルス終息後は不健康が蔓延しかねません。世界が歴史の転換点にあると感じる人も多いと思います。100年サイクルとされる恐慌が起きたのは90年前でわれわれの目の前にも恐慌の危機があります。しかし本当に怖いのは恐慌ではなく、心のなかにある不安と恐怖心です。恐怖を克服するのは今できることをやることしかないと思います。マクドナルド創業者のレイ・クロックがマクドナルド兄弟から商権を買収したのは還暦間際です。それまでビジネスで成功しなかった彼が人生の後半で勝機を掴んだのはこのビジネスに確信を持ったからです。対象が何であろうが成功を確信することが潜在意識を味方にして望ましい未来を引き寄せるのだと思います。

危機のあとに生まれる巨大なビジネス

ウィルス騒動以降、休業中の旅館のメールアドレスに売り込みのメールが連日のように来るようになりました。家にいてやることがないのか、なりふり構わぬ営業に必死なのか、今までなかったことです。全く更新していない旅館のフェイスブックページのビューも突然伸び始めています。企業の抱える多くの問題は戦略がないことではなく、行動をしないことに端を発していると思います。戦略があっても行動しなければ何も起こりませんが、行動をすれば戦略がなくても次の展開が見えてきます。行動の重要性がたびたび指摘されるのは、人間の生物としての安全志向の性癖があるからだと思います。餓死するか肉食獣に襲われるかの究極の選択がファーストペンギンを生みます。楽天が阪神淡路大震災をきっかけに生まれたように、偉大な経営者が最初の行動を踏み出す背景には人生を変えるような一大事件があります。米国のヒルトンホテルが太平洋戦争で暴落した不動産から巨大化したように、危機のあとにはいつも大きなビジネス機会が生まれるものなのでしょう。

人生のあり方を考える休日?

アフターコロナではなくウィズコロナの自粛生活は5月以降も続く悲観論が広がり、人の流れを8割抑える生活が続けば経済的被害は天文学的数字になります。来年のオリンピックさえ疑問視され、人が集まれなければビジネスは総崩れです。都市の価値が低下する一方、日本の食料自給率の低さも懸念され始めました。農業の担い手だった外国人技能実習生が去り、アフリカで大量発生した砂漠飛びバッタの第二波は第一波の20倍とされます。さらに中国では農薬に抵抗力を持つ夜盗虫が大量発生し各国は穀物の輸出規制を始めました。日本の食料自給率は米が100%近いものの、飼料用穀物が入らなければタンパク源の確保が難しくなります。国レベルでは食糧自給やエネルギー問題、企業レベルでは企業形態やバリューチェーン、個人レベルでは人生や生活のあり方を、休日の概念さえ消えた日本で冷静に考えるときなのでしょう。

通勤やオフィスは過去の話?

ウィルス騒動は終わらないという悲観論が聞かれ始めました。早い時期に中国との航空便を遮断したにもかかわらず米国での感染者数増加が目立ちます。米国の感染者数のうち桁違いに多いニューヨークの爆発的増加には人為的な関与を指摘するメディアがあります。スペイン、イタリアの感染者増加の背景には、イタリア国内最大の8万人強を収容するミラノのサン・シーロで行われた2月19日ヨーロッパチャンピオンズリーグで細菌兵器が使われたと地元の医師らが指摘します。イタリア北部ベルガモのアタランタ対スペインのバレンシアが戦ったゲームとその後のこれらの地域での感染増加はその疑念を深めます。2018年以降英国プレミアリーグやEU安全保障担当委員が警戒してきた細菌兵器を使ったスポーツイベントのドローン攻撃が実行されたのかもしれません。ウィルス騒動が長期化しようがしまいが社会は二度と元には戻らないと思います。もしこれが杞憂でないなら、ドローン攻撃を受けやすいターミナル駅を使った通勤や高密度なオフィスで仕事をする習慣は過去の話にならないとも限りません。

リーダーの資質

世界が同時に有事体制を敷く今は、各国のリーダーの力量を比較するこの上ない機会になりました。何かと批判される安倍首相ですが、誰がなっても批判される気の毒な役回りは割り引く必要があると思います。過去のリーダーと比べて答弁も安定し、長期政権にはそれなりの理由があるのでしょう。首相への批判は日本の政界・官界・財界・学界という伏魔殿が生み出す矛盾が含まれると思います。国民不在の打算や駆け引きが渦巻き、非常時に舵取りができる自然発生的なリーダーが生まれない社会と政治の不健全さこそ問題にすべきでしょう。世界で初めて首相在任中に産休を取得したニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相はロックダウンレベル4という思い切った対策でニュージーランドを守り、国民に寄り添う明確な姿勢と決断力が評価されました。ウィルスを抑制したアイスランド、台湾、ドイツ、ニュージーランド、フィンランド、デンマークのいずれの国も危機の中で女性がリーダーシップを世界に示しました。男の世界が政界や業界に寄り添い損得で忖度するのに対して、女性リーダーが示す思いやりと共感力こそが本来のリーダーに求められる資質でしょう。

パンデミックの意義

先月末に米食料品チェーンのディーン&デルーカが米連邦破産法11条の適用を申請し、本格的な大倒産時代の到来を印象づけました。一方で、朝近所の公園に行くと休校中の子どもたちで賑わっています。目立つのがサッカーやバスケット、バドミントンをする小学生とお父さんの姿です。平時なら足早に職場に急ぐ父親が公園で子供と遊ぶ光景は、人間らしい生活にとって本当に大切なものが何かを思い出させてくれます。唯一感染者のいない岩手県は過疎なのではなく人間らしく暮らせる適正な人口密度です。長年東京に暮らしたおかげでその異常さに気づきませんでしたが、過密な都市を基準にする生き方は不自然だと思います。都市の歴史は疫病の歴史でもあり、その脅威は都市の発展とともに増加します。各国が鎖国をせざるを得ない今は、グローバル化の進展により分断され格差が広がる社会を考え直す機会にもなりました。人が近くにいることを許さないウィルス騒動は残酷ですが、日本のインフルエンザ死者数は例年の3、4割に留まる予想です。多くの人が我にかえり、より人間らしい暮らしを取り戻せる機会になるなら、新型ウィルスのパンデミックにも意義を見出すことができます。

事業欲が勝敗を決める時代

人との接触を7、8割減らす自粛生活が全国に広がりました。世界が動きを止める状況はゲームを変え、考え方次第では後にも先にもない千載一遇の機会でしょう。2003年のサーズ下の中国でeコマースが急成長したように、テレワークが根付かない日本でも抜本的なテレワーク推進の動きは後戻りしない気がします。オンライントラベルエージェントの台頭により駅前一等地に多くの店を構えていた旅行代理店の淘汰が一夜にして始まったように、一等地のオフィスの必然性は減じていくと思います。人が集まることを忌避する世界では都市の価値は下がり、長年の懸案だった東京一極集中が緩和されるかもしれません。心情的には自然環境が豊かで食材も安く環境のよい場所に住んで、都市的な過剰をやめる生活こそが人体にふさわしい暮らしだと思います。すべてが過剰な普段のスピードを落とせば見える景色は違ったものになります。人は幻想に引きつけられ幻想に恐怖する生き物ですが、悲壮感など感じている場合ではありません。生き残りをかけた事業欲が勝敗を決める時代が始まるなら、都市を作った定住という考え方さえなくなると思います。

人のいない世界

コロナ騒動が長引くとの懸念が広がり、ビジネス形態は感染リスクのある人と人が接触しない世界を目指すと思います。テレビ局は無人カメラを設置した一人だけのYou Tube放送局に代替できますし、アマゾンなどのオンライン小売やフードデリバリーが増え、学校の授業だけではなくフィットネスクラブや飲み会もオンライン化しています。場所や人の固定費がかからず距離の制約がなくなり、オンラインビジネスは成長産業になる可能性があります。一方で2億人にユーザーが急増したオンラインミーティングソフトのZoomが標準外の暗号化で北京のサーバーにデーター転送していたことをCEOが認めました。中国政府が今年1月に施行した暗号法では、中国にある外国企業は海外ネットワークにまで中国当局が侵入でき、Zoomは中国で700人がアプリ開発を行います。20カ国9万校のオンライン授業で使われるZoomは、経団連、経産省をはじめJAL、楽天など有力企業が利用しており対策が急がれます。自粛が続こうが続くまいがあらゆる面から人がいない世界へと社会の構造が大きく変わり始めると思います。

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