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温泉管も凍る

昨夜は月が姿を見せず、目が闇夜に慣れるに従い、温泉浴場からは満天に広がる星空を見ることができました。金曜日に厨房のガス台を運び出すときに腰を痛めて以来、曲げるたびに痛みが走っていたのですが、温泉に2時間ほど浸かっていたら、それ以来痛みを忘れました(宣伝のようですけど本当です)。温泉はpH7.2の単純温泉(低張性中性高温泉)で適応症としては、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじきなどがあります。

今朝は強風が吹き、巻き上げられた雪で一瞬あたりが真っ白になります。朝からは雪が降ったり晴れたりの天気です。軒下に停めているフィアットの気温計は氷点下6度を示しており、実際にはもう少し気温は低いと思います。温泉清掃のために温泉のバルブを回そうとすると、凍りついて動かず足で蹴って回しました。ボイラーの燃料タンクの上にも器用に雪が積もっています。

半世紀のリゾート史の生き証人

月曜日から始まった工事で本館2室の解体が進みました。開業以来50年目にして、建物の構造材が姿を現しました。そして当時の風呂といえば、この水色のタイルが主流でした。昭和42年に竣工して以来このホテルがたどったその後の歴史は、数奇な運命というほどではないにしても、昭和・平成リゾート史の生き証人とでも言うべきものでしょう。かつては観光バスで乗り付ける客をさばききれず、従業員用の部屋でも売ってくれと言われたと聞きます。

新甲子温泉は、甲子温泉からの引湯により1961年に温泉地を開いたことに歴史がはじまり、2年後の1963年には国民保養温泉地に指定されています。最盛期には12軒ほどの旅館があったようですが、現在の主要な旅館は、五峰荘、みやま荘(この2軒は同じ経営主体)、那須甲子高原ホテルと当甲子高原フジヤホテルの4軒を残すのみとなりました。多くの旅館が廃業や売却され、当ホテルに隣接する玉の湯は、当時は新甲子温泉最大級の客室規模を誇りましたが、今は廃墟となって無残な姿をさらしています。

奇しくもこのホテルの半世紀の歴史は、開業25年目にあたるバブル崩壊までの経済成長と観光ブーム、その後の25年の景気低迷と宿泊市場の縮小という光と影を見てきたことになります。昨今のインバウンドへの過剰な期待はともかくとして、これからの観光地における宿泊施設のあり方は大きく変わっていくと予想しています。豪華さ、希少さなど、消費の対象である商品としての宿泊施設そのものの属性が問われるのではなく、むしろ消費の主体である、消費者の内面を問う性質のものに変わっていくのでしょう。

半世紀ぶり?に近代化された厨房

昨日は厨房のガス台を入れかえました。おそらく創業当時から使っていると思われる代物で内部は錆て朽ち果てていました。新しいガス台は作業台に鋳物コンロを置くシンプルなものです。

昨夜は白河市内でも結構な積雪があり、テンポスバスターズの配送の軽トラックではホテルへの搬入が難しいために、白河駅で落ち合い積み荷を載せ替えて、新甲子温泉まではクリッパーで運びました。

問題は廃棄するガス台が異様に重く、びくともしないことです。そこはテンポスバスターズの人もプロで、このテコでも動かなそうな巨大なガス台に、台車をさし込んで短時間で運び出し、クリッパーの荷台にあげてしまいました。人ができそうもないことをやってしまうあたりにプロの仕事ぶりを感じます。

白河の駅でウォルマートの配送トラックのようなクロスドッキングで、クリッパーからテンポスバスターズの軽トラックに積み替えました。これでだいぶ厨房が近代化しました。旅館やホテルの多くは、料理に半製品や製品、セントラルキッチンを活用する傾向にありますが、健康になるための食事を目指していますので、基本的にはこの厨房で安全な食材からすべての料理を作ります。もう少し時間をかけてキッチンと言えるような快適な作業環境にしたいものです。

軽く見えて軽くない雪

今朝、1週間ぶりにクリッパーを雪のなかから救出しました。もちろんエンジンは一発で始動し、ドアまで埋まる雪を押し分け難なく出てきました。荷台には雪が50cmの高さまで積もり、重みで積み荷を固定する二本のロープはちぎれていました。荷台から降ろした雪は意外に大量で、小さなかまくらなら作れそうです。近隣の旅館でも屋根の雪下ろしが必要だと話していましたが、軽いパウダースノーでも、積もっているうちにかなりの重量になってしまいます。

長靴でも行けるお気に入りの店

もう30年以上前の話ですが、学生時代に冬の白馬に一カ月ほどいたことがあります。毎日氷点下10度以下の世界で雪に閉ざされる生活でした。東京に戻る途中に、確か大月あたりで土が顔を出し、梅の花か何かが咲いているのを見たときに、涙が出るほど感動したのを覚えています。雪国の人にとって、春の訪れは特別感慨深いものだと思います。他方で年々温暖化影響なのか雪は減り、ここ新甲子温泉では、日常的に雪のない白河に買い物に行きますので、おそらく春が来てもそうした感動はないのでしょう。

今日も雪のない白河に買い物に出ました。白河駅に近い旧市街には何か所もの鉤形が残り、観光地というほどではないのですが、明治・大正期に建てられた見るべき建造物が散在しています。何軒かある醤油店のひとつ、写真の今井醤油店も歴史的風致形成建造物に指定されています。歴史的建造物でなくても、どこか懐かしい風景を随所に残す街なのでゆっくりと散策をしてみたいところです。

いつも買い物に行く業務スーパーはホテルから一番遠いのですが、一番頼りにしている店です。肉や魚の生鮮類の商品数は少ないのですが、調味料や野菜、豆腐、きのこ、ヨーグルトなどは主にこの店で買います。雪深い新甲子に来てからはいつも長靴ですが、長靴でも違和感がないことも、この店を気に入っている理由です。

即席ホットコーヒーマシーン

今週の月曜日からホテルの改修工事が始まりました。今年が開業50周年を迎える建物だけに、改修をし始めたらきりがありません。

今回の改修箇所は、本館1階、2階のトイレと本館の客室2室、温泉浴場の水栓金具です。今後段階的に本館の残りの9室や離れの5室などの改修を進める予定です。

寒い館内で暖を取る場所もないために、職人さんはバケツにヒーターを入れて缶コーヒーを温めて休憩時間に糖質補給をしています。頭が下がります。

ネジ一本が7万8千円!?

昨夜は地区の新年会があり、白河市内で旅館、保養所、ゴルフ場、温泉供給会社、温浴施設事業者の18名が集まりました。20時半に店を出たときには結構な雪が降っていたのですが、なぜか新甲子温泉は晴天で美しい星空でした。宿に戻り、一人静かに温泉につかり星空を眺めていると気分が落ち着いてきて、嫌なことを忘れることができます。

現在は休業中なので、収入の無いままお金だけが出ていくことが悩みです。先日も温泉のボイラーに付属するストレナー清掃用のねじ山がなくなり回せなくなったために、ネジの交換を設備会社に依頼したところ、7万8千円の見積りがきました。これは日々清掃が必要な部品なので死活問題なのですが、ネジ一本に7万8千円は無茶苦茶です。まだこの問題は解決していないのですが、温泉に身を沈めていると体がリラックスしてきて、余計な心配から解放されエネルギーが充電されるようです。

今朝も快晴で屋根の雪がそろそろ落ちてきそうです。

専門店は宝の山

とうとう探していたものに出会えました。以前から旅館のスリッパは気持ち悪いと思っていて、暖かくて洗えて、肉厚のものを方々探して、今日ワークマンの店頭でこのインナーソックスを見つけました。営業妨害の意図はありませんが、それまで履いていたモンベルの同様の製品3,200円のほぼ10分の1の325円です。色はいまひとつですが、肉厚でとても暖かく今のところ物凄く気に入っています。業務スーパーといい、ワークマンといい、専門店は宝の山だと思います。雪国必須の防寒長靴も近隣SCの半額で買いました。

15分で世界が変わる不思議な感覚

買い物ついでに、白河三大観光地のひとつ南湖公園に寄りました。南湖のほとりには写真のケーキ店や、左奥の白い建物にはカフェがあります。この建物は明治16年に西白河郡役所として建てられたものです。シーズン中は人で賑わうのでしょうけど、個人的には今の季節のひっそりとした寂れた佇まいに魅力を感じます。

いつも立ち寄るのが白河市立図書館です。この近代的な図書館には、WiFiが使える洒落たカフェもあり、白河で一番気に入っている場所です。このカフェで、借りた本で料理研究をしています。

今日もホテルの改修工事が進んでいます。市街地から上がって来る職人さんが異口同音に言うのは、「ここは気候が違う」ということです。暖かな日差しの入る図書館の洗練されたカフェにいると、ここからわずか15分で雪に閉ざされた別世界が広がるということは想像が難しく、いつも不思議な感覚にとらわれます。

時を告げる山

温泉浴場からは今朝も美しいモルゲンロートを見ることができました。正面にある江森山の山肌が、闇夜の墨黒からやがてこげ茶、茶、オレンジと、時を告げるように色を変えていきます。

ボイラーを止めているために源泉だけのお湯は温いのですが、長時間入れるためにこうした山の景色の移り変わりを観察することができます。温泉はpH7.2の単純温泉(低張性中性高温泉)でくせがありません。泉質別適応症としては動脈硬化症、切り傷、やけど、慢性皮膚病に効能があります。確かに乾燥しがちだったアトピーのあとはほかの皮膚と見分けがつかなくなり、手などは赤ちゃんの肌のようです、というと言い過ぎでしょうか。

今朝は風が強かったので、離れの屋根を越えて時折こぶし大の雪の塊が、雪合戦のように飛んできます。

今朝の朝食もいつもと変わらぬものですが、よく言えばどれも飽きない味です。昨日から塩麹、醤油麹を作りはじめ味を改良していきます。白河の業務スーパーに行くと旅館の食事でよくみかける惣菜を、大きな袋詰めで売っているのですが、自分でつけるより美味しいキムチ以外は自家製でお出しします。旅館の食事としてはこれに2、3品増やす予定です。

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