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人生のあり方を考える休日?

アフターコロナではなくウィズコロナの自粛生活は5月以降も続く悲観論が広がり、人の流れを8割抑える生活が続けば経済的被害は天文学的数字になります。来年のオリンピックさえ疑問視され、人が集まれなければビジネスは総崩れです。都市の価値が低下する一方、日本の食料自給率の低さも懸念され始めました。農業の担い手だった外国人技能実習生が去り、アフリカで大量発生した砂漠飛びバッタの第二波は第一波の20倍とされます。さらに中国では農薬に抵抗力を持つ夜盗虫が大量発生し各国は穀物の輸出規制を始めました。日本の食料自給率は米が100%近いものの、飼料用穀物が入らなければタンパク源の確保が難しくなります。国レベルでは食糧自給やエネルギー問題、企業レベルでは企業形態やバリューチェーン、個人レベルでは人生や生活のあり方を、休日の概念さえ消えた日本で冷静に考えるときなのでしょう。

通勤やオフィスは過去の話?

ウィルス騒動は終わらないという悲観論が聞かれ始めました。早い時期に中国との航空便を遮断したにもかかわらず米国での感染者数増加が目立ちます。米国の感染者数のうち桁違いに多いニューヨークの爆発的増加には人為的な関与を指摘するメディアがあります。スペイン、イタリアの感染者増加の背景には、イタリア国内最大の8万人強を収容するミラノのサン・シーロで行われた2月19日ヨーロッパチャンピオンズリーグで細菌兵器が使われたと地元の医師らが指摘します。イタリア北部ベルガモのアタランタ対スペインのバレンシアが戦ったゲームとその後のこれらの地域での感染増加はその疑念を深めます。2018年以降英国プレミアリーグやEU安全保障担当委員が警戒してきた細菌兵器を使ったスポーツイベントのドローン攻撃が実行されたのかもしれません。ウィルス騒動が長期化しようがしまいが社会は二度と元には戻らないと思います。もしこれが杞憂でないなら、ドローン攻撃を受けやすいターミナル駅を使った通勤や高密度なオフィスで仕事をする習慣は過去の話にならないとも限りません。

リーダーの資質

世界が同時に有事体制を敷く今は、各国のリーダーの力量を比較するこの上ない機会になりました。何かと批判される安倍首相ですが、誰がなっても批判される気の毒な役回りは割り引く必要があると思います。過去のリーダーと比べて答弁も安定し、長期政権にはそれなりの理由があるのでしょう。首相への批判は日本の政界・官界・財界・学界という伏魔殿が生み出す矛盾が含まれると思います。国民不在の打算や駆け引きが渦巻き、非常時に舵取りができる自然発生的なリーダーが生まれない社会と政治の不健全さこそ問題にすべきでしょう。世界で初めて首相在任中に産休を取得したニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相はロックダウンレベル4という思い切った対策でニュージーランドを守り、国民に寄り添う明確な姿勢と決断力が評価されました。ウィルスを抑制したアイスランド、台湾、ドイツ、ニュージーランド、フィンランド、デンマークのいずれの国も危機の中で女性がリーダーシップを世界に示しました。男の世界が政界や業界に寄り添い損得で忖度するのに対して、女性リーダーが示す思いやりと共感力こそが本来のリーダーに求められる資質でしょう。

パンデミックの意義

先月末に米食料品チェーンのディーン&デルーカが米連邦破産法11条の適用を申請し、本格的な大倒産時代の到来を印象づけました。一方で、朝近所の公園に行くと休校中の子どもたちで賑わっています。目立つのがサッカーやバスケット、バドミントンをする小学生とお父さんの姿です。平時なら足早に職場に急ぐ父親が公園で子供と遊ぶ光景は、人間らしい生活にとって本当に大切なものが何かを思い出させてくれます。唯一感染者のいない岩手県は過疎なのではなく人間らしく暮らせる適正な人口密度です。長年東京に暮らしたおかげでその異常さに気づきませんでしたが、過密な都市を基準にする生き方は不自然だと思います。都市の歴史は疫病の歴史でもあり、その脅威は都市の発展とともに増加します。各国が鎖国をせざるを得ない今は、グローバル化の進展により分断され格差が広がる社会を考え直す機会にもなりました。人が近くにいることを許さないウィルス騒動は残酷ですが、日本のインフルエンザ死者数は例年の3、4割に留まる予想です。多くの人が我にかえり、より人間らしい暮らしを取り戻せる機会になるなら、新型ウィルスのパンデミックにも意義を見出すことができます。

事業欲が勝敗を決める時代

人との接触を7、8割減らす自粛生活が全国に広がりました。世界が動きを止める状況はゲームを変え、考え方次第では後にも先にもない千載一遇の機会でしょう。2003年のサーズ下の中国でeコマースが急成長したように、テレワークが根付かない日本でも抜本的なテレワーク推進の動きは後戻りしない気がします。オンライントラベルエージェントの台頭により駅前一等地に多くの店を構えていた旅行代理店の淘汰が一夜にして始まったように、一等地のオフィスの必然性は減じていくと思います。人が集まることを忌避する世界では都市の価値は下がり、長年の懸案だった東京一極集中が緩和されるかもしれません。心情的には自然環境が豊かで食材も安く環境のよい場所に住んで、都市的な過剰をやめる生活こそが人体にふさわしい暮らしだと思います。すべてが過剰な普段のスピードを落とせば見える景色は違ったものになります。人は幻想に引きつけられ幻想に恐怖する生き物ですが、悲壮感など感じている場合ではありません。生き残りをかけた事業欲が勝敗を決める時代が始まるなら、都市を作った定住という考え方さえなくなると思います。

人のいない世界

コロナ騒動が長引くとの懸念が広がり、ビジネス形態は感染リスクのある人と人が接触しない世界を目指すと思います。テレビ局は無人カメラを設置した一人だけのYou Tube放送局に代替できますし、アマゾンなどのオンライン小売やフードデリバリーが増え、学校の授業だけではなくフィットネスクラブや飲み会もオンライン化しています。場所や人の固定費がかからず距離の制約がなくなり、オンラインビジネスは成長産業になる可能性があります。一方で2億人にユーザーが急増したオンラインミーティングソフトのZoomが標準外の暗号化で北京のサーバーにデーター転送していたことをCEOが認めました。中国政府が今年1月に施行した暗号法では、中国にある外国企業は海外ネットワークにまで中国当局が侵入でき、Zoomは中国で700人がアプリ開発を行います。20カ国9万校のオンライン授業で使われるZoomは、経団連、経産省をはじめJAL、楽天など有力企業が利用しており対策が急がれます。自粛が続こうが続くまいがあらゆる面から人がいない世界へと社会の構造が大きく変わり始めると思います。

パラノイア2.0

2割、3割の売上が当たり前に落ちる未曾有の事態の問題は、経営者が固定的な人件費を払う恐怖に目覚めたことだと思います。リモートワークで家賃が切れるように人件費も後腐れなく切る方法があります。一緒にリスクを取ってくれるパートナーではなく、一方的に給料を要求して依存する従業員と経営側が敵対するのは怖いシナリオです。奇しくも同一労働同一賃金がスタートした時期とも重なり、企業は正社員を雇用する将来負債をより厳しく吟味し、会社の外部との連携を強めるでしょう。戦後松下やソニー、ホンダ、ダイエーなどが生まれ世界を席巻したのは日本の幸運な時代背景もあります。経済を牽引しそうな企業を探すとソフトバンクにも楽天にも明るい話題はありません。かつてインテルのアンドリュー・グローブが予言したようにパラノイアだけが生き残る時代が到来したのかもしれません。パラノイアは人を信じず、温もりもなく、効率追求を至上命題に完璧を追求しますが、その行き着く先は均質化と弱肉強食の世界です。4年前にサラリーマンをやめたのは組織の息苦しさが理由ですが、あの頃はまだ良かったと言う時代が来ないとも限りません。

武に欠ける日本

コロナ騒動への企業の対応はその会社の経営層の力量を映すと思います。代替手段があるのにリスクのある通勤を止めない会社もあれば、ビジネスは動いているのにBCPなどお構いなしに全ての業務を止める極端な反応まであります。非常時にこそリーダーの役割が試されますが、コンプライアンスブーム以降増えたのが、交通事故を減らすには全ての車を走らせないと考えるような思考停止した経営者です。判断ができないリーダーを増産したのは偏差値偏重教育だと思います。真珠湾攻撃で燃料施設と肝心な米空母を取り逃がしその後のミッドウェイでの惨敗を招いたのも、攻め時を判断できず艦隊を無傷で帰すことに執着したハンモックナンバーで選ばれた司令官です。欧米のエリート教育が伝統的にスポーツを重視する文武両道なのは机上の勉強では状況を見て瞬時に判断する能力を養えないからです。ルールに拘束されるリーダーは人工知能との比較以前に判断ができない点で有害です。日赤病院のドクターを語るチェーンメールを拡散して医療崩壊や特定利権に手を貸すことも判断力の無さでしょう。体育会採用には気合、根性だけではない一定の合理性があると思います。

当たり前の日常に帰る

消費が美徳だった日本では戦時中の「欲しがりません」が復活したように、レジャーや外食に行こうものなら非国民扱いされる耐乏生活が始まりました。医療崩壊を避けることが最優先ですから自分が感染している可能性を前提に慎重に行動する必要があります。常に感染リスクにさらされる医療関係者や厚労省の現場にいる職員、受け入れ施設の人にも家族と生活があり、その心労を思えば「5月6日まで我慢しても緊急事態が解禁される保証はない」などと贅沢を言う気持ちもなくなります。高騰した野菜の値段も戻りスーパーには潤沢に食品が並び何の不自由もありません。震災後の被災地では壊れた自宅のことよりスーパーの再開を優先した人がたくさんいたと聞きます。この騒動の好ましい面は、当たり前の日常を支えてくれる人への感謝の念を取り戻すことです。毎日が非日常の度を越えた都市生活が日常に戻ると考えるなら好ましくもあります。自粛以降ダイエットを始め、冬の間に溜め込んだお腹とお尻の脂肪をほぼ一掃しました。運動量を増やしながらお腹が空くまで食べないだけで本来の食欲が戻り、一日一食でも満足でき、ジャンクフードを食べたくなくなりました。養生を生活の中心に置くのなら消費の自粛は良いことばかりに見えます。

人生を主軸にする社会

ウィルス騒動では多くの人が被害を蒙り「お気の毒」などと他人ごとを言っている場合ではありません。一方でこの騒動とは無縁で何事も無かったように給料が振り込まれ、職場に行かなくて助かると呑気に構えていられる人もいます。皮肉なことに価値を生み出す現場から遠い所にいる人ほど安全です。組織ぐるみでお互いに仕事を作り合っている会社を離れると、自分が生み出している価値だけが残ります。平時ならもっと注目されたはずですが、4月から同一労働同一賃金が始まりました。これを厳密に運用すると困る人が正社員の大半を占めることは公然の秘密です。働き方改革や人事制度の多くがミスリードしていると思うのは、労働の一面しか見ないからです。企業は賃金をコストと考え、労働者は生活の糧と考えます。つまり賃金と生活にばかり目が行きますが、労働にはもうひとつの重要な側面があります。それは働くことが人生と分かちがたく結びついていることです。「人は働くことが嫌い」という性悪説を前提に制度が作られ、われわれは働くのも学ぶのも生活のためだと思ってきましたが、本来は働くことも学ぶことも人生を豊かにする生きがいであり、一人ひとりの人生を主軸にする社会がポストコロナに出現して欲しいものです。

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