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宿泊事業者の最大の脅威

昨日は草津温泉に行き、以前からやってみたかった車中泊をしました。昨今車中泊を禁止する場所も多いのですが、24時間営業の湯畑観光駐車場は午後3時から翌日10時まで1,000円の料金を設定しています。3つある共同浴場にも徒歩3、4分と近く、ローソンも目の前にあります。N-VANは運転席以外を倒すと一人には十分過ぎるスペースが生まれ、IKEAで買った60cm×200cmのマットレスを敷くと快適な寝室になります。自宅の寝具をそのまま持参できるので、枕が変わり寝られなくなることもありません。向かいに駐車していたハイエースも車中泊らしく、家族3人が浴衣に着替えて夜の温泉街に出かけて行きました。3人で旅館に泊まる金額を考えると、1,000円の駐車料金で済むなら気軽に旅行に行けます。自動車も自宅の部屋と同じですので、旅館の部屋よりもむしろ居心地がよくくつろげます。宿泊事業者にとっては最大の脅威になるのかもしれません。

こだわらないというこだわり

新古車を買う最大のメリットは納期が早いことですが、一方のデメリットは車体色を選べないことでしょう。もしN-VANを新車で発注していたら、5色あるボディカラーのうちいかにも無難で商用車然としたプラチナホワイトは絶対に選ばない色で、どこかヨーロッパ車のような落ち着きを感じる他の色にしたはずです。今まではこだわることが無条件に良いことだと思っていましたが、こだわりが執着を生み、ときには好き嫌いという対立に発展することもあります。人生後半に向けた終活とはモノを捨てることではなく、モノへのこだわりを捨てることかもしれません。こだわりを持たなければ自分のアイデンティティを失うような恐怖感を覚えましたが、モノや消費で規定する自分など偽りの姿に過ぎません。ビジネスにおける妥協は禁物ですが、選択肢が増えるほど、人は何かにとらわれ、人生が窮屈になり、不幸になる気がします。

監視社会の恐怖?

ガソリンスタンドの給油機に残っていた3,000円を盗んだとして看護師が摘発されました。ガソリンスタンドには監視カメラが設置されていますので自動車のナンバーから個人を特定することは容易です。こちらは窃盗でも停職1か月で済みましたが、気の毒なのは、開店前の携帯ショップの前に置かれたラックから販促用洗剤を毎日持ち去り合計11個を窃盗したとして、銀行の副支店長だった女性は懲戒解雇されました。そもそも販促用でご自由にお持ちくださいと書いてあるものを、店の営業前であることなどを理由に窃盗とした判断は理解不能です。そのような行為の原因になるラックを放置しながら後になって窃盗だと騒ぐ携帯ショップの反応も異常です。もしこれが犯罪と言うなら、監視カメラの設置されている国道などに平気でゴミを捨てる連中や、飲食店でコーヒー用クリームや砂糖を大量に持ち帰る一部の年寄りも問題にすべきだと思います。

エクストリームスポーツの機会

2017年3月に起きた那須雪崩事故で、業務上過失致死傷罪に問われた引率の3人に、禁固2年の実刑判決が出ました。実刑は異例ですが、高校生7人、教員1人が死亡する、国内の雪崩事故としては最大の犠牲者を出しただけに、妥当な判決かもしれません。事故現場から直線距離なら10kmほどで、標高も変わらない旅館で迎えた事故当日の朝のことをよく覚えているのは、3月としては珍しい大雪で降り方が異様だったからです。事故の後、雪崩を研究する大学の研究者から事故前の状況を聞かれましたが、研究が山で活かされることを願うばかりです。かつて白河高校山岳部の6名が死亡する遭難事故が起きたのも近い山域であり、普段から突風が吹く自然環境の厳しいエリアです。判決は、良くも悪くも今後の山岳スポーツに影響を及ぼしますが、危険を伴う所に価値を求めるエクストリームスポーツの機会が奪われないか気になります。

常にトレードオフ

昨日は、先月開業したスノーピーク鹿沼キャンプフィールド & スパに行きました。新潟県三条市の本社にある、FIELD SUITE SPA HEADQUARTERSほどの力の入れようではありませんが、自然を感じる同様の機能を持ちます。目的のサウナ施設も本社ほどの派手さはなくオーソドックスですが、 セルフロウリュにより汗をかけます。森に鳥の声が響く外気浴の気持ち良さは同様で、開業記念価格なのか700円はバリューに感じます。本社との違いはスノーピークの顧客層以外の人が来ていることで、あたりをはばかることなく大声で話す人や、介護が必要そうな高齢者も目立ち、良心的な価格が裏目に出た格好です。宿泊施設に限らず、低価格化は客層悪化と相関し、客筋の良さを保つ工夫が求められそうです。スノーピーク製品の価格は当初よりこなれ、スノーピーカーと呼ばれるコアなユーザーから一般に広がりましたが、企業経営とは常にトレードオフの選択を迫られるものでしょう。

薬という第三の因子

2022年11月、福島市内で発生した97歳のドライバーによる事故で亡くなった女性の遺族による、1億3,000万円の損害賠償請求が注目されます。感情を煽りやすい高齢者の事故をマスコミは好みますが、冷静になるべきだと思います。高齢者⇒危ない⇒免許返納、という流れは一面で正しく、他方で不適切だと感じます。高齢者の事故の代表例はアクセル・ブレーキの踏み間違えと逆走ですが、医師の和田秀樹氏の主張は示唆的です。つまり暴走や逆走は降圧剤などにより意識が朦朧とする意識障害が原因であり、必ずしも高齢者特有の身体的変化によるものではないとする視点です。高齢と事故の間には相関があっても、見逃しているのは薬の服用という第三の因子です。一方、筑波大学の調査によると、免許を返納すると5年後に要介護になる確率が2.2倍に跳ね上がると言います。薬を飲まず、要介護まっしぐらの免許返納もせず運転を続けたいものです。

家が紡いできた歴史

最近の趣味は古民家を探すことで、栃木県で月曜日に見た家も川と神社に接する旧街道沿いの魅力的な立地でした。何一つ事業化していないのに大概にせよ、と言う妻の意見ももっともながら、あせりもあります。手彫りの大きな梁を持つ古民家は二度と建てることができませんが、日々惜しげもなく解体され、直せる職人さんの数も減っています。もちろん自分の人生の残り時間も有限です。新築が好きな戦後の日本人は、建てては壊す粗製乱造を繰り返し、住宅から風情が失われ、日本らしい風景も自然と共生する暮らしも、先祖伝来の建築の知恵も破壊してきました。一方欧米では、快適に暮らしながら家の価値を上げるフリップ投資が定着しています。日本人のもったいない精神はなぜか家には該当せず、それは自らの歴史の放棄にもつながると思います。朽ち果ててしまった古民家に入ると、その家が紡いできた歴史とつながることができる気がします。

80年代に引き戻してくれる

N-VANで1,000kmを走ると、あらゆる場面で過不足なく、国内で保有される車の4割が軽自動車である理由が分かります。排気量は360 cc→550 cc→660 ccと拡大され、普通車同様の衝突安全基準を満たします。ハイルーフのN-VANは、ハイエースと並んでも車高はさほど変わりません。多少窮屈ながら4人が乗れ、大きなものが積め、IKEAで売られる幅の狭いマットレスがあれば一人のキャンプに行けるなど、あらゆるシーンを一台でこなせ、カーライフの可能性を広げます。それゆえ普通に乗用車として使われ、100万円台前半で買える商用軽バンなのに、カスタマイズに500万円以上かける愛好家もいます。昨今これほど愛される車も珍しく、今やノーマルで乗ることが個性的に見えるほどです。何より、アウトドア雑誌のビーパルが創刊され、ホンダのMM思想を具現化した初代シティの誕生にワクワクした80年代に引き戻してくれるだけで十分です。

自然と共生する暮らし

昨日は白河の古民家の梁の清掃に行きました。大きな建物ではありませんが、それでも一日を費やします。ブロアーとブラシを使いほこりを落としますが、清掃するほどほこりが出るような状態です。スズメ蜂の巣がいくつかあり、最大のものは直径80cmほどと立派です。サウナ同様に古民家や町家のリノベーションはブームですが、どこまで踏み込んで直すかによりコストは大きく異なります。古民家を改修できる職人さんが限られることも、コストが上昇する一因でしょう。古民家再生の楽しさは、朽ち果てた家が往時の姿に近づいていく一種の達成感にあります。映画タイタニックの冒頭で、海底に沈むタイタニックの映像が、華やかなかつての船内の場面に転換するのにも似ています。自然と共生するかつての暮らしを取り戻すというストイックな主張は賛同を得られませんが、せめてその痕跡である古民家を一つでも次の時代につなぎたいものです。

どれだけ自然に近づけるか

夏らしい気候になったと思うと昨夜は涼しく、ドライエリアに置かれたインフィニティチェアに風呂上りに横たわる気持ち良さは、わざわざ温浴施設やサウナに行く必要を感じません。いつもサウナ事業のことを考えているのですが、「サウナバブル後に生き残る施設とは何か」という問への答えは、自己否定からスタートすることだと思います。世間の施設はサウナを称賛し、日本中のサウナを見ましたという人もいますが、その前提は危ういと感じます。本音で言えばサウナ施設に行っても以前ほどの感動がなく、あれば入る程度です。自宅の風呂にバスソルトを入れて汗を流した後の、冷気を感じる外気浴の気持ちよさは、営業施設と同様です。それでもサウナが素晴らしいと言い切れるのは、サウナを構成する火・空気(風)・水・土(石)の四元素を通して自然を感じるからであり、どれだけ自然に近づけるかが勝敗を分けると思います。

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