6月の訪日外国人客数は314万人で、単月として過去最高を更新したと発表されました。このまま推移をすると2024年の訪日客は過去最多となる年間3,500万人となり、年間消費額は対前年5割増しの8兆円に達する勢いです。日本が観光を成長産業とすることへの否定的な意見も聞かれましたが、インバウンドを輸出産業と捉えるなら、日本の主要輸出品である自動車の昨年の輸出金額が17兆円ですから、もはやその存在感を無視することはできません。この動きに便乗して各地で宿泊税などの議論が聞かれますが、無駄な利権の温床になるだけかもしれません。今やスマートフォンの翻訳機能は実用的で、観光地や施設側が多言語対応する必要もなく、最も求められるのはUberなどの本格解禁です。成長産業に吸い寄せられる、昔ながらの利権集団をいかに排除するかが求められそうです。
チャレンジ精神が老化を食い止める
連日報道されるトランプ前大統領への好き嫌いは分かれますが、その不屈のエネルギーは第二の人生を生きる人々の希望になると思います。九死に一生を得た事件直後に、星条旗を背景に血を流しながら拳を突き上げる姿は、周囲が撤退を勧める現職との対比もあって、アメリカ人好みの強い大統領を体現します。老いを感じさせないエネルギッシュな78歳を突き動かしているのは強烈な意欲でしょう。意欲の源泉は前頭葉の活性化にあるとされ、高齢者が意欲を失い元気も希望も奪われる原因は、学校教育から社会人に至るまで、組織に従順で前頭葉を使わない環境が長いために、好奇心やときめき、感動といった感情が退化するからかもしれません。避けなければならないのは、刺激のない決まりきった生活であり、失敗を恐れず前に進むチャレンジ精神こそが意欲と感情の老化を食い止めるのでしょう。
弱点を克服した日本車

昨日は白河に行きました。フィアットが工場に入る間、代車に借りたホンダのモビリオ・スパイクはこの数日で1,000kmを走りましたが、全く不都合を感じません。2002年に発表された20年以上前の車は、すでに15万km以上走っていますが、無段変速機CVTのマナーの良さもあって、実用的な追い越し加速は良く、ブレーキも効きます。左右スライド式のドアを持つリアシートは広く、荷室も広大で、燃費は17km/Lと当時の車としては良好です。走行距離が半分の車でも、おそらく総額30万円台の中古車が買えるはずで、実用的で快適なら車は何でも良いという人にとって、日本は最高の国でしょう。日本なら廃車にされかねない距離を走った車は、そこから海外の過酷な環境下で酷使されても日本車の信頼性を証明します。唯一の弱点はデザインとされましたが、クラウンスポーツは10倍ほど値段の高い、フェラーリプロサングエのパクリ説が出るほどエレガントです。
痒みと痛みから救われる道
この季節になるとあせもの痒みに悩まされます。もう一つの悩みは腰痛で一進一退を繰り返しています。どちらもネガティブな感情を引き起こしますが、それは自分の感じ方次第です。間違った腰の使い方が腰痛の原因と言われますが、腰痛を恐れて動かさないでいると、血流と筋肉が落ち、かえって痛みが増す悪循環に陥ります。人は痒みや痛みの症状が消えてくれれば良いと考え、痛み止めなどの対症療法に依存しますが、自らの体との対話の機会として前向きにとらえるべきかもしれません。そのように楽観的に考えることができるのは、あせもや腰痛を始め、過去の肥満やひざの痛みなど様々な不具合を治癒した経験を持つからでしょう。萎縮して体を動かさないよりは、腰痛は適切に動かすメンテナンスが重要だと思います。トライ&エラーを繰り返しながら痛みと向き合い、原因にアプローチすることが唯一の救われる道なのでしょう。
権限移譲されたM&A戦略
コスパ志向の高い店舗で地域のスーパー勢力図を塗り替えるロピアが、近所に開店しました。スーパーバリューが数年で撤退した跡地ですが、駅から遠く、甲州街道と京王線により住宅地と分断される立地に、客を呼べる店などあるのかと思いましたが、今のところその予想を覆す賑わいです。自宅から最も近いスーパーはオーゼキの創業店舗ですが、仕入れ力が落ちたのか、買いたい商品がありません。開かずの踏切で名高い京王線を渡ってまで遠くのロピアに行きたいと思うのは、欲しいものが妥当な価格で売られるからです。精肉店のノウハウを進化させてチェーンとして拡張したロピアは、ホームセンターから食品に進出したスーパーバリューと提携し、青果の仕入れ力で知名度のあるアキダイを買収することにより、品質と安さを両立させているのでしょう。個人商店のように権限移譲されたM&A戦略が、消費者の共感を得ているように感じます。
最も人気のない老舗
昨日は以前の会社の同僚夫妻と南会津でテントサウナをしました。サウナストーンで野菜などを焼きながら、強い雨が降り始めるまで4時間近くサウナに入っていたことになります。テントサウナブランドで最も人気のないサヴォッタは、最も早くテントサウナを商品化した老舗ですが、75℃以上に室温を上げないことを推奨します。昨日も60℃以下でしたが、100℃超の我慢比べのサウナとは別世界の快適さで、会話がはずみ大量の汗をかきます。無理なく発汗できる 60℃以下の低温サウナは、万人向けでありながら体を芯から温めることで、体感15℃の川が心地よく感じます。時間をかけて体を温める低温サウナは皮膚の毛穴が開き、皮脂や汚れを排出しやすくなるため美肌効果が期待できます。加えて自律神経を整える効果も高いとされ、ポストサウナバブルの主役はサウナ後に食べるサウナ飯ではなく、食べながら入るサウナストーンクッキングだと思います。
最短で最高峰へ
昨日は尾瀬の燧ヶ岳(ひうちがたけ)に登りました。標高2,356mは、東北、北海道の最高峰であり、至仏山とともに尾瀬を代表する日本百名山です。山頂は福島県の檜枝岐村にあり首都圏側からはアクセスが難しい山ですが、福島県側の御池ロッジからのルートは最短で登頂でき、スピードハイクなら3時間かからずに往復できます。尾瀬と言えば思い出すのは木道の渋滞と、駐車する車の長い列ですが、それは群馬側からアクセスした場合の話であって、晴れた三連休にも関わらずこのルートを使う人はわずかです。福島県に縁が薄かった頃は尾瀬に入るのは群馬側のルートしかないと勘違いをしていましたが、福島県の登山口も実は群馬側の所要時間と大して変わりません。福島県は遠い割に通過されてしまうマイナーなイメージがありますが、実は意外に近い割に大自然が残っている穴場だと思います。
三流観光地の時代
ガウディの街として毎年2,300万人以上の観光客が訪れるバルセロナ市内の各地で、市民3,000人が集まり観光反対の集会が開かれました。有名なレストランで席を取った観光客に水を浴びせ、「観光客は帰れ」と叫ぶ直接的な抗議に発展したと伝えられます。コロナ禍以降、観光客であふれかえる世界各地でオーバーツーリズムが問題視され、スペインの有名なリゾート地であるマヨルカ島やマラガでも同様の抗議が行われました。環境汚染や水不足、医療システムの過負荷など、観光によって街が死んで行きます。とくに10年間で68%上昇したバルセロナの住宅の賃料は深刻で、バルセロナ市議会は2028年下半期までAirbnbなどの住宅施設に対する短期賃貸業を禁じることを決定しました。持続可能な観光のあり方を模索するなかで、サウナを開業する予定の白河のような二流、三流観光地にとっては千載一遇のチャンスが始まるのかもしれません。
今年最良のバイオハック法
「脳と身体を最適化せよ!」を読みました。明晰な頭脳、疲れない肉体、不老長寿のためのバイオハック法を示します。ミトコンドリアを軸としたエネルギー産生を最大化するために、運動不足、食べ過ぎと栄養不足、ストレス過多に焦点をあてます。主張の内容は常識的で目新しくない反面、指標を示している点が新鮮です。たとえば、リアルタイムで血糖値の動きを把握できる持続グルコースモニターの装着を推奨し、血糖値が85mg/dLに低下するまで再び食べ始めないなど具体的です。空腹感や時間で食事を始めることに疑問を持っていたので、参考になります。印象的だったのは、水風呂入浴がストレッサーでサウナはホルミシス効果に欠かせない回復のために入るというくだりで、これは最近のサウナに関する自身の心境変化と一致します。かねてから疑問に思っていた女性に糖質制限が効かない理由への言及もあり、今年最良の一冊でした。
新しいカリスマ
現職が負けたことのない都知事選の勝者は、投票率が5.62%上がりながら743千票も失った小池氏ではなく、メディア露出により一躍全国区の知名度になった前安芸高田市長の石丸氏でしょう。質問に答えない石丸構文をネガティブにとらえる人もいますが、マスメディアとネットメディアで対応を変えている点において確信犯です。相手を怒らせて切り取りやすい失言を狙う、旧態依然とした炎上狙いのインタビュアーが相手ならなおさらでしょう。広島一区への出馬発言で政治界隈をざわつかせ、テレビへの塩対応をするのも話題性を狙った石丸劇場の目論見通りです。一方で、争点が比較的シンプルな2つの訴訟で、敗訴判決を受けた無理筋の主張は、弁舌さわやかい新しいカリスマの姿とは重なりません。知名度勝負の政治家にとっては悪評も評のうちであり、来年11月の広島県知事選に注目が集まりそうです。