家が紡いできた歴史

最近の趣味は古民家を探すことで、栃木県で月曜日に見た家も川と神社に接する旧街道沿いの魅力的な立地でした。何一つ事業化していないのに大概にせよ、と言う妻の意見ももっともながら、あせりもあります。手彫りの大きな梁を持つ古民家は二度と建てることができませんが、日々惜しげもなく解体され、直せる職人さんの数も減っています。もちろん自分の人生の残り時間も有限です。新築が好きな戦後の日本人は、建てては壊す粗製乱造を繰り返し、住宅から風情が失われ、日本らしい風景も自然と共生する暮らしも、先祖伝来の建築の知恵も破壊してきました。一方欧米では、快適に暮らしながら家の価値を上げるフリップ投資が定着しています。日本人のもったいない精神はなぜか家には該当せず、それは自らの歴史の放棄にもつながると思います。朽ち果ててしまった古民家に入ると、その家が紡いできた歴史とつながることができる気がします。

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