2022年11月、福島市内で発生した97歳のドライバーによる事故で亡くなった女性の遺族による、1億3,000万円の損害賠償請求が注目されます。感情を煽りやすい高齢者の事故をマスコミは好みますが、冷静になるべきだと思います。高齢者⇒危ない⇒免許返納、という流れは一面で正しく、他方で不適切だと感じます。高齢者の事故の代表例はアクセル・ブレーキの踏み間違えと逆走ですが、医師の和田秀樹氏の主張は示唆的です。つまり暴走や逆走は降圧剤などにより意識が朦朧とする意識障害が原因であり、必ずしも高齢者特有の身体的変化によるものではないとする視点です。高齢と事故の間には相関があっても、見逃しているのは薬の服用という第三の因子です。一方、筑波大学の調査によると、免許を返納すると5年後に要介護になる確率が2.2倍に跳ね上がると言います。薬を飲まず、要介護まっしぐらの免許返納もせず運転を続けたいものです。