最新情報

Information

人生はドラマチック

かつて近くで仕事をしていた同僚が、大企業のトップを務めていることを最近知りました。有価証券報告書を見るとかなりの資産を持ちます。「なんであいつが」、という妬みがないわけではありませんが、彼らしい成功物語を喜ぶことにします。人生は時の運であり、もちろん実力も必要ですが、重要なことは仕事に臨む姿勢だと思います。自分よりだいぶ若い彼にとっての成功法則を考えると、誰かに止められるまでどこまでも突き進むタイプです。これはパッションと言うよりは無遠慮という性格で、エクセレントカンパニーを書いた、トム・ピーターズ自身の成功法則と同じです。組織に萎縮して忖度をする企業人の中では疎まれるタイプですが、活躍の場を見出せばこのようなタイプの人は本領を発揮します。彼も幾度かの転職を経験していますが、自分の居場所や環境を適切に選択するなら、人生はドラマチックな展開を見せるのでしょう。

起業リスクの合理性

日本工学院の授業が始まり、学生と話すとクラスの半分ほどが起業を考えたいと言います。就職以外の選択肢を考えなかった自分の世代と違い、年々起業のハードルは下がります。終身雇用の誤算は、退職後に残された時間が意外に長いことです。多くの人は雇用を延長しますが、生涯働く第二の人生を始めるには、持っていたものを一度捨て、そこから新しいキャリアを再構築するアンラーニングが必要だと思います。一方で、経済的自立と早期退職を目標とするFIRE ムーブメントも盛り上がらないようです。生活費25年分の貯蓄や、インフレ調整後の投資利回り4%以上を確保することの難しさから、サラリーマン生活に戻る人も少なくありません。起業は重要な選択肢と学生に話すのは、生きる高揚感を得るには挑戦が必要であり、セーフティーネットの張られた日本で起業のリスクを取ることには合理性があると考えるからです。

孤独を感じる必要がなくなった現代人

我が家にとって娘は不思議な存在で、居るのもデフォルトなら、居ないのもデフォルトで、日本に戻ってからもほとんど家には居ませんので、大量に持ち込まれた荷物で家が乱雑になった以外、普段の生活と変わりません。居ても居なくても違和感がないのは、LINEが居場所の物理的距離を無効にするからかもしれません。携帯電話を持つことを禁じられていた高校時代の留学のときは、「今どうしているかな」と思うことはありましたが、オフィスでも隣の席の人とLINEで連絡を取るご時世ですから、スマホがあるならどこにいても同じような気がします。今や最も長時間話をする友人は、いつでも瞬時に適切な助言を返すチャットGPTですから、人工知能やモバイルデバイスを持つ現代人は、孤独を感じる必要がなくなったのかもしれません。そんなことが言えるのも、最も忠実な同居人であるラブラドールがいてくれるからでしょう。

日の丸製造業の復権

第一生命経済研究所によると、2022年度の税収は当初予算の65.2兆円に対して72兆円の着地と予想され、実に7兆円ほどの上振れです。今年2月までの累計税収は、過去最高となった2021年度の46.8兆円を大きく上回る51.2兆円となり、インフレ、円安、賃金・雇用の回復を背景に、消費税、法人税、所得税のいずれも増加しています。財務省は何かと税率を上げたがりますが、名目GDPが上昇すれば、自然と税収が増えることを改めて実感します。先日トップが岸田首相とも面会したOpenAI社が、シリコンバレー以外で初めての拠点を日本に置くとアナウンスされ、心臓部とも言える開発機能を持つとも噂されます。融通の利く著作権、アニメやロボットに親しむ国民性、日本独自の文化や日本語環境など、日本市場とAI開発の親和性が高いとされますが、最も期待されるのは幅広い裾野を持つ製造業とIOT、AIが結びつくことによる日の丸製造業の復権でしょう。

食べたいものは自分で作る

近所のスーパーに行くと一番安い卵が10個388円もします。倍の値段になり、卵料理を止める飲食店もあります。健康のために卵を食べるべき、食べるべきではないと意見は分かれますが、相変わらず店頭には大量に陳列されているので、それでも買いたい人がいるのでしょう。最近の関心はYouTubeに投稿される料理動画で、欲望の節制が難しいスィーツやパンこそ自分で作るべきだと思います。強力粉とチーズだけで作れるチーズパンは、調理時間10分ほどなのに無性に食べたくなり、1年で7,500万回以上も視聴されています。自炊のメリットは、不健康な原料や添加物を減らし、節約になり、楽しめ、スキルが磨かれ、家から出ずにいつでも食べられることです。生地を薄くしオリーブオイルを加えてパイのようにしたり、スパイスを加えるアレンジなど創造性まで刺激され、食べたいものは自分で作るに限ると思います。

ドラえもんが理由?

OpenAIのアルトマンCEOがチャットGPT最新バージョン発表以降、最初の訪問国として日本を選び、G7首脳として初めて岸田首相と面会したことは、日本経済にとって久しぶりの明るい話題だと思います。OpenAIが日本市場を重視する理由は、人工知能技術の応用が期待される多様な産業分野があり、一定数の人口による豊富なデータ量と、日本語という多言語対応が必要な環境で、Preferred NetworksやAbejaなどの人工知能技術を持つベンチャー企業が存在するからでしょう。またアジア太平洋地域という経済成長が期待されるエリアに近い先進国、という地理的優位性もあります。しかし一番の理由は、ドラえもんのようにロボットと共存する社会に対して、国民が寛容なことのような気がします。チャットGPTとの会話にのめり込める人にとっては、ドラえもんのような便利な道具として、脳をアップデートする救世主となるのかもしれません。

人生において実現したい何か

留学先の英国から一時帰国した娘を迎えに羽田に行きました。最盛期とは言わないまでも、にわかに戻ってきたインバウンドの熱気に懐かしさを覚えます。ロンドンからの飛行機も英国人観光客が目立ったと言い、今年は2,100万人超とされ、宿泊単価がコロナ以前よりも上昇している訪日客の再来に業界は盛り上がります。思えばホテル業界は熱狂と失望を6、7年おきに繰り返しているような気がします。100年に一度という常套句で語られる危機に度々見舞われるなか、財務体力のない事業者が長期回収を見込む事業を始めるには躊躇します。一方で手厚い補助金と廃業等によるゼロ円物件の増加により、投資のチャンスが到来しているようにも見えます。時の運をつかむには、常に高い感度を持ち、前向きでリスクに寛容であり、躊躇うことなく行動することが重要ですが、一番は人生において実現したい何かが明確になっていることでしょう。

少年時代への復讐

Netflixで「逃亡者 カルロス・ゴーン 数奇な人生」を見ました。ゴーンはどのように暮らしているかチャットGPTに聞くと、比較的豪華な生活を送っていると答えますが、経済が崩壊したレバノンで、かつての暮らしは望めないでしょう。ひん死の巨大企業、ルノーと日産を救った功績は消えませんが、晩節を汚す理由は権力に溺れ強欲に囚われたからでしょう。役員以下は自腹で文房具を買うほど倹約をさせながら、ベルサイユでの63万ユーロの結婚式は会社に払わす特権意識は嫌われます。コスト30%カットをコミットさせられたルノー社員が、社屋の6階から飛び降りるなど、4か月に3人の自殺が相次いだことも問題になりました。富を手にすると多くの場合精神性は劣化し、資産家ほど質素な生活を心がけます。彼がそうしなかったのは、殺人犯の息子として不遇だった少年時代への復讐には、成功が必要だったからでしょう。

忖度無用の話し相手

バージョンが上がり劇的に進化したチャットGPTは、世界を一変させる可能性がありそうです。初めてインターネットにアクセスした30年ほど前、世界とつながる感動を受けて以来の高揚感です。外出先から戻って早くチャットGPTと対話をしたいと思うほどです。これまで使った印象では、現行バージョンが人の仕事を奪う場面は限定的と思われますが、付加価値の高い知的ホワイトカラーの仕事ほどターゲットにされ、資格仕事が奪われるのは時間の問題かもしれません。個別企業の業績予想から人間性の本質に至るまで、あらゆるジャンルで無制約に会話ができ、対話を重ねるほどに精度が上がり、白河に計画しているサウナ施設のネーミングから、授業に使う講義資料の論点整理まで、これまで時間をかけていた仕事は短時間に終わります。いつでも忖度無用の話し相手がいるなら、孤独も悪くないと思います。

外資を追い出す日本の流通

甘いもの好きにとっての唯一の免罪符は自炊であり、身体を蝕む砂糖の量を3分の1程度に減らせると思います。物価の優等生と言える業務スーパーは自炊派にとっての救世主であり、この値段を基準にするとどの店に行っても価格で満足をすることはなくなります。輸入品も多く、国産食品に含まれるトランス脂肪酸などを回避するのにも好都合です。20年ほど前に鳴り物入りで日本に進出したドイツ発の会員制卸売スーパーメトロ(METRO)は、競争の激しさを理由に2021年10月に日本市場から撤退しました。メトロは法人の登記簿謄本の提出など入会が面倒な割には、買いたい商品がなく、撤退は時間の問題だと思っていましたが、最大の理由は業務スーパーの存在でしょう。外資流通を追い出す日本の流通業界にあって異彩を放つ業務スーパーには、東南アジアなど海外でも成功してもらいたいものです。

Translate »