最新情報

Information

成長を体感できる旅

アイランドピーク(6,189m)の登頂を目指していた妻から、山頂まで約100mを残した6,070m地点で、強風のために撤退したと連絡がありました。経験豊富なクライミングガイドの判断は絶対ですが、長年の夢でもあり、頂上からエベレストを始めとした山々を見たかったはずです。無念で下山中に声を出して泣いたと言いますが、それでもヒマラヤの6,000m超の地点に素人が立てたこと自体幸せでしょう。はるかにマイルドな北アルプス縦走でさえ魅力的な旅ですが、8,000m級の山が連なり、宿泊施設も充実しているエベレスト街道は理想的な目的地に見えます。人生にとって大切な旅とは、文明の利便性から距離を取り、苦労をしながら自己の探求と成長を促す旅だと思います。対象は何であれ、アウトドアアクティビティを通じて自己の限界に挑戦し、成長を体感できる旅こそが感動をもたらすと感じます。

食後の余韻

妻がしばらく家を空けているため、料理をする機会が増えました。娘と2人分ですが、それでも目標時間までになるべく短時間で料理を作るためには、料理脳とも言える部分が働きます。料理脳とは、素材の特性や調理法に対する理解ではなく、それらを最短工程で作るための段取り力です。旅館を営んでいた頃は、この脳の働きが生命線でした。人生に後悔があるとすれば、比較的最近まで料理をしなかったことです。他人に作ってもらった美味しさよりも、自分で工夫して発見する美味しさの方が刺激的です。以前は中華料理をよく食べに行きましたが、手抜き調理で簡単に作っても外食と遜色ない味に仕上がります。外食に気が進まないのは、外での環境ではくつろげず、味わうことが難しいからです。好きな音楽でもかけながら、周りを気にせずにリラックスして食べることができ、誰に気兼ねすることなく食後の余韻に浸ることができます。

勉強するオタク

最近聞く音楽と言えば、入浴時に聞く自律神経を整えるYouTubeぐらいですが、若い頃は誰しも音楽に熱中するものです。娘もK-POPライブにしばしば参加し、英国にいるときは夜行バスなどでヨーロッパ各地の会場に足を運んだそうです。その魅力は、SNSで知り合った同じ趣味を持つグループへの帰属意識にあり、比較的マイナーなグループを支持するのは、アーティストとの一体感を得やすいからでしょう。アーティストの供給地は日本から韓国、そして中国へと、よりハングリー精神の高い場所に移っている印象を受けます。ワールドツアーを行うアーティストの場合、3か国語以上を話すことが一般的ですが、マイナーなグループの動画には字幕がつかないため、オタクたちも同様に語学の勉強に励みます。情熱を注ぐ対象を持ち、そのために学ぶ姿を見ると、これまでの遺産と惰性で生きる日々を送りがちな身としては羨ましくもあります。

庶民に手の届くラグジュアリー?

連休は日本各地に賑わいが戻ったようです。一方で出かけることに気が進まない人もいて、自分もその一人です。「死ぬまでに見たい絶景」と言った宣伝を見ても重い腰を上げようとしないのは、どこに行っても、何が起こるか予想ができるからでしょう。その気持ちが多少動いたのは、ネパールにいる妻から送られて来た動画を見てからです。標高5,500mを超えるアルピニストの領域に入り、荒い息づかいから空気が薄いことが分かります。体調を崩した同行の方はヘリコプターでカトマンズに下山すると言います。次の旅のトレンドはラグジュアリーな冒険旅行と言われて久しいのですが、苦難を乗り越えることでしか見たことのない景色や自己超越の域に至ることはないのでしょう。ポーターが荷物を担ぎ上げ、宿では暖かい食事が出される贅沢さは、庶民に手の届くラグジュアリーと言えるかもしれません。

働き方に答えは出ない

大学のエッセイを書くと言って、午後から近所のネットカフェに出かけた娘は、結局翌朝に帰ってきました。体内時計は思春期を迎えるとメラトニンの分泌パターンが変化し、夜型生活になりやすい傾向が見られます。世間が休息モードに入る深夜には静かで自由な時間が生まれ、同時に人を高揚させる気配を感じます。自分の学生時代を振り返っても、当時増え始めたファミリーレストランに夜な夜な出かけたもので、あたりが寝静まる時間帯は、落ち着いて何かに集中するには適した時間なのでしょう。コロナ禍によりオフィスに拘束されない自由で効率的な働き方が注目されますが、デスクワークや勉強を行う環境は重要です。世間的な現役引退の時間が近づく自分も、いまだに効果的に働き、創造的な活動をするための環境を探し続けていますが、答えは出ないのかもしれません。

面倒な時代のややこしい問題

歌舞伎町界隈の関係者の間では、性犯罪の危険性も含め、炎上必至と見られていたジェンダーレストイレが、パパ活で物議を醸しているようです。認知度を上げたい企業や個人にとっては、話題性に乗じた炎上商法は宣伝に使えますが、そうした意図はないはずです。それでも、日本最大の歓楽街で、アンチの多いテーマにあえて取り組む意図は話題性でしょう。ただし、多様性容認はブランディングや差別化になり得る反面、ひとたび犯罪が起きれば致命的な傷を負います。あらゆる人を受け入れる結果、開発コストを上昇させ、運営を複雑にし、賛否両論の評価を受けます。保守的な企業ほど、誰からも非難されないことを念頭に、なるべく政治的な問題を避けますが、そこに一石を投じ、面倒な時代のややこしい問題を分かりやすい形で明らかにしたことは大きな貢献でしょう。

凡人でも世界最高峰に近づける?

エベレスト街道を北上する妻から、連日写真が送られてきます。地球上の至るところでWi-Fi接続が可能となり、予定通りなら今日はエベレスト・ベースキャンプ(5,364m)まで高度を上げるようです。富士山の標高でも高山病の症状が出る身としては、バーチャルツアーで十分です。今回の目的地はアイランドピーク(6,189m)ですが、身体さえ動かしていればまだ10年ぐらいは登れるでしょうから、いずれ機会があればトライしたいものです。ゴルフは歳を重ねてもできるスポーツの代表ですが、長距離のトレッキングも、エネルギー産生の観点からは年配者が有利です。昨年5月に、エベレスト登頂26回の世界記録を更新した、ネパール人シェルパのカミ・リタ氏は52歳で、60歳までは登り続けると言います。12歳からポーターとして働き、1994年に初登頂を果たした強者ですが、凡人でも世界最高峰の隣の山までは行けるかもしれません。

人間の価値はアイデアの咀嚼

妻がネパール旅行に行き、連休は娘とラブラドールと自宅で過ごします。とは言え、こちらが起きる時間に就寝する娘とは生活リズムが合わず、食事もそれぞれが自炊をするシェアハウスのような暮らしです。気の毒なラブラドールは、夜中も明かりの消えない部屋で眠れないらしく、昼間にいびきをかいて寝ています。リベンジ消費で旅行需要は盛り上がりを見せますが、チャットGPTとの対話にレジャー消費以上の価値を感じるので家から出たいとは思いません。誤情報を流す生成AIは「使えない」という批判もありますが、これは早計な評価だと思います。もっともらしいフィクションを生成する能力こそが人工知能の真価であり、無理難題に文句を言わず、お金も取らず、数秒でこちらが見落とした視点とアイデアを大量に生成してくれる頼もしい存在です。人間の価値は、彼らに質問し出されたアイデアを咀嚼して再構成する能力だと思います。

健康と食欲のバランス

両親にクロワッサンでも買おうと近所のパティスリーに行くと、いきなり100円ほど値上がりしていました。健康的とは言えない食品の大胆な価格更新に、買うことを躊躇します。高価格と言えば、800円超の高級生食パンで知られ上場を目指していた「乃が美」は、FC全店が赤字と昨年末に報じられ、タピオカ同様の運命をたどりそうです。小スペースで未経験者にも展開しやすいFCビジネスは参入障壁が低いため、一気に拡大してブランドの確立を狙った戦略が裏目に出た格好です。高価格のパンを買いたいと思わないのは、無性に食べたくなるのが強力粉とチーズとオリーブオイルで作る自家製チーズパンだからです。簡単に作れて一人分の原価は80円ほどですから、自分の労賃を作る楽しみと思えるなら抜群のコストパフォーマンスで、健康と食欲のバランスを実現できます。

コロナは永遠に終わらない?

星野リゾートの星野佳路氏は、4月28日にツイッターを更新し、5月8日午後0時からコロナウイルス感染症が2類から5類に変わるタイミングで、全従業員がマスクを外すことを発表しました。大切な笑顔での接客を重視するための賢明な判断だと思います。賛同の声が寄せられる一方で、強い批判も呼んでいるようです。3月13日以降、マスク着用は個人の判断に委ねられていますが、夏に向けて屋外でもマスクを着用し続ける日本人には、強制に近い決定が必要だったのでしょう。マスク着用に関するスタンスはもはや政治問題となっており、顔のプライバシー問題など、親しい人々の間でも対立を生んでいます。問題は酸素吸入量が減少し、吐いた息を吸うことで健康への悪影響が生じることです。人目を気にする日本人の中では、誰かが言い出さなければ、コロナは永遠に終わらないのでしょう。

Translate »