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旅行が感性を摩滅させる?

一昨日イギリスから帰国した娘は落ち着く暇もなく、昨晩からソウルに出かけました。同じ島国でも夜行バスでフランスに行ける英国は、LCCを使えば近隣諸国への移動も楽なようで、他国と国境を接しない日本だけが、国境を超えるハードルを高く感じるのかもしれません。昭和の海外旅行は娯楽の王様でしたが、混雑した空港や長時間の飛行機の移動を避けたい気持ちは年々強くなり、魅力を感じません。結局どの国に行ってもやることは大概同じで、予定調和の仕組まれたプログラムの追体験に過ぎません。おおよそ想像がつくお仕着せの娯楽のコスパ、タイパを考えるなら、国内の未登頂の山にでも行った方が、新鮮で魅力的な体験になる気がします。人生に起こる出来事の評価を、全て自分の感性で行うことにより、生きることが楽になると感じます。世間の評判や序列が気になる旅行など、感性を摩滅させるだけなのかもしれません。

仕事こそが自分を成長させてくれる

英国にいる娘が内定先企業の研修で一時帰国しました。終身雇用が崩れると、企業は即戦力を求める傾向が強まり、教育より採用にコストの比重を移すようになったとされます。他方で、人の出入りが多くなると組織としての一体感を醸成する研修も必要になります。紋切り型の階層別研修が廃れる反面、新しく開発された手法が取り入れられ、むしろ研修を重視する企業も増えます。2日間の研修のためにイギリスまでの運賃を負担するあたりに、その姿勢が見られます。保守的な企業の研修が、形骸化した理論的な学びが中心であった反面、在籍した外資系企業では年間100時間以上の研修を義務化しており、現場の問題解決力を高める理論を実践的に伝え、自身の思考や行動に少なからぬ影響を与えました。今は誰も研修の機会を与えてはくれませんが、主体的な仕事こそが報酬であり、自分を成長させてくれると感じます。

自分をアップデートする小さな習慣

今年も前半が終わり、日没時刻は今週から早くなります。季節の変わり目を迎えると、人生が有限であることを思い出させられます。一方で怠惰は人間の性であり、自分で言えば惰性で見てしまうYouTubeやNetflixで無益な時間を過ごしてしまいます。スティーブ・ジョブズの言う「今日が人生最後の日だとしても」と燃え尽きるように生きられる人はまれでしょう。彼自身完璧な人間とは言えませんし、本当に幸せだったのかは知る由もありませんが、およそ想像できるあらゆるものを手に入れたことは間違いありません。常人と彼らの違いは、未来を見据えていることだと思います。目的が見えていれば人生は主体化され、誰かと比較をしたり、人目を気にしたりして無駄に感情を高ぶらせることもない気がします。自分を毎日アップデートして成長させるためには、コンフォートゾーンから抜け出し、新たな行動を起こす小さな習慣が必要でしょう。

サウナは脇役

昨日は南会津でテントサウナをしました。高温のサウナ室、冷た過ぎる水風呂に代表される調い偏重のサウナブームに疑問を感じていたので、本場フィンランドを真似て、低めの温度で汗を流しました。サウナ室は70℃程度と一見物足りなく感じますが、我慢不要の快適なサウナ室はいつまでもいられる快適さで、ロウリュによってたっぷりと汗をかけます。体感15℃の川で体を冷やし、サウナストーンでハンバーガーやホタテ、トウモロコシなどを焼くピクニックは、サウナに対する考え方を変えてくれます。1964年の第一次サウナブーム以降、なぜか日本では高温のドライサウナという独自の発展をしましたが、その嗜好は今般のサウナブームにおいても変わらないのかもしれません。あくまでもサウナは脇役で、川で冷えた体を温める感覚です。温めた体を冷やすのと、冷えた体を温めるのではサウナに対する視点が変わり、後者の方がより自然に近づけそうです。

サウナ入り過ぎ症候群

静岡と名古屋で古民家サウナを見ましたが、サウナブームの凋落を感じます。どちらも有名ながら午前中の来客は3、4人です。名古屋でサウナーの定宿と言えばウェルビーですが、栄も今池も空いていました。あまりに調いを求めた結果、ロウリュや水風呂のギミックを競うスペックが重視され、最初に感じたサウナの快感を覚えなくなったのだと思います。肉体の限界に挑戦するような高温や、極端に低い水温を求める、サウナ入り過ぎ症候群とも言うべき不感症を招いたのかもしれません。この対処法はシンプルにサウナ絶ちをすることです。一方でサウナには様々な効能があり、健康効果は疫学的に証明され始めています。肌は明らかにきれいになるので、女性はもっと入るべきだと思いますが、本家北欧のように、大自然のなかで感じる本能的な気持ち良さがトレンドの本流になる予感がします。

いよいよ黄色信号?

全国的に知られる名古屋のKIWAMISAUNAに行きました。開業後一年半が過ぎても視察?が絶えないのか、駐車場の3台はいずれも県外ナンバーです。他の施設を徹底的に調査しただけにサウナ室も水風呂も抜かりはありません。とくに一段目が膝、二段目が腰、三段目が肩、最後が水深2mの水風呂は意匠的にも新鮮です。元は傘屋だった古民家の中庭の外気浴は、雰囲気は良いのですが問題は真横を通る高速や幹線道路を走る車のロードノイズです。雨が降っていた昨日は、音が多少は消されますが調う環境とは言えません。また15分400円というタクシーメーターのように上がる料金システムも、気になってリラックスできません。午前中の客は自分以外に4人だけで、これらが前述の視察だとすると、サウナブームにも黄色信号が灯り始めたのかもしれません。築75年の古民家は10年間空き家で、取り壊し寸前に活用されましたが、このニーズだけは当面続きそうです。

競争優位では不十分

昨日は静岡市のsauna MYSAに行きました。古民家サウナを謳う施設ですが、古材を使った築25年の料亭を買い取り、温室のようなテントサウナと作業小屋のようなサウナに薪ストーブを入れ、どちらも10人以上を収容します。2時間2,500円は微妙な価格設定ですが、静岡の名店しきじがお墨付きをを与えた体感17℃の水風呂も気持ち良く、一度は行ってもいいかなという印象です。付近は静岡茶発祥の地で、山々に囲まれたのどかな風景が広がり、ここでもハイライトは外気浴です。2ヵ所の広い駐車場はかつての賑わいを思わせますが、午前中の来客は自分以外に2名だけで、損益分岐点に届かない様子です。サウナ室も水風呂も外気浴も過不足ないですし、静岡市街からも近く、料金も妥当なことを考えると、サウナ業界が淘汰の時代に入ったことを思わせます。生き残る事業は競争優位だけでは不十分で、市場を支配できる卓越性が必要なのかもしれません。

至福から遠ざかるサウナ

現在のサウナブームは、1964年の東京オリンピックにフィンランドチームが持ち込んだサウナを発祥とする第一次ブーム、スーパー銭湯ブームに次ぐサードウェイブとされます。しかし、昨今のブームの加熱ぶりに違和感を感じていたのですが、南会津で2日間テントサウナをしてその理由が分かりました。高温になることで人気のMORZHではなく、せいぜい65℃のサヴォッタ製のテントサウナに入ると、サウナは主役ではなくなります。サウナストーンで調理をするなど、自然と一体化したピクニックの一部となることがとても新鮮でした。高温サウナを有難がり、我慢を強いる背景にはトトノイ(調い)偏重思考があると思います。高温サウナは危険を伴い、過去には火傷による死亡事故もありますが、極端にトトノイを求めた結果、体のセンサーが鈍感になり、水風呂の冷たさを競うなど刺激が先鋭化し、至福からは遠ざかっている気がします。

自然を楽しむ原点

南会津でサヴォッタのテントサウナをしました。ロシア製のMORZHが簡単に100℃超に達するのに対し、75℃以下での使用を前提にします。断熱材がなく足元から冷えた空気が入り、今の季節でさえ75℃に到達させるには薪をふんだんに燃やす必要があります。しかし60℃を超える頃には湿度60%でも汗が吹き出し、昨今の熱さ至上主義の風潮などどうでもよくなります。鳥の鳴き声、川のせせらぎ、薪のはじける音を聞きながら木々の緑を眺めると、スペックにこだわるよりもその原点に戻るべきだと思います。フィンランドのサウナ、スウェーデンのバストゥ、ロシアのバーニャは似て非なるものですが、その成り立ちは冷えた体を温めることだと思います。極端な高温や極寒の水風呂が賞賛される日本のサウナブームは長続きしない気がします。我慢不要の60℃のサウナで汗を流し、体感15℃の川につかり青空を眺めると、サウナは自然を楽しむ原点に戻るべきだと感じます。

内面の感度を高める

麻薬系の車で友人が南会津に来てくれました。最初の車を買うときの候補の一台であり、乗るのは数十年ぶりです。スズキの660ccエンジンが搭載されたときは驚きましたが、3気筒ターボのK6A型エンジンは85psを絞り出し、極限の軽量ボディを加速させるのに十分です。倍の重さのN-VANでさえ660ccエンジンで過不足ないのに、その1.6倍の馬力を得ればスポーツカーを名乗る資格は十分です。年を取ったら回春剤としてスポーツカーが必要だと昔は思いましたが、今は自分をそぎ落としていくべきと心境が変わり、余剰資金があれば事業に回すので自分の車として買うことはないと思います。車に限らず大半の商品は、麻薬系の常習性で人を虜にします。外食ばかりしていると濃い味付けでないと満足できなくなるように、さらなる刺激を欲するようになります。良い人生とは外部からの刺激を強めることではなく、内面の感度を高めることのような気がします。

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