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信用が崩壊した時代の資産防衛

三菱UFJ銀行の行員が貸金庫から顧客の現金や貴金属十数億円盗んでいた事件に衝撃が走りました。コンプラにうるさい銀行で粗末な事件が起こるのは不可解ですが、おそらく氷山の一角だと思います。動機、機会、正当化という不正のトライアングルの機会に抜け穴があるなら、昔から行われていたと考えるのが妥当でしょう。銀行と顧客の鍵がなければ開けられないという建前にはなっていますが、これまで不正が表面化しなかった理由は、金庫の中身が表に出せない金や利用者の記憶が曖昧だからかもしれません。利用者の高齢化もあり、自己申告の保管記録では中身の特定が難しく、この錬金術に気づいた犯人は今回が最初ではない気がします。大企業のブランドは信用補完機能でしたが、野村証券の元社員による強盗殺人未遂事件といい、信用が崩壊した時代の資産防衛は切実な課題なのでしょう。

人間の直観を要求する

近所のバイク屋さんに置かれるRZ250とKZ1300が気になります。どちらもバイクの免許を取った頃の時代を代表するモデルです。RZは自主規制上限となる45psを発揮し、借りて乗ったときは街中で全開にするのをはばかられる加速力でした。Z1300は国内最大排気量で、同じ6気筒ならCBXが好みですが、憧れの一台です。この時代のバイクや車を見ると、手っ取り早く80年代にタイムスリップでき、ひとときの没入感に浸り、当時のエネルギーすら得られる気がします。ユーロ5プラスへの対応など、バイクをめぐる環境規制も厳しさを増しますが、馬力ばかりが肥大化して安楽で面白みを失った車に対して、爆発音がざらつく機械らしい魅力を残すことが、リターンライダーを増やしている理由だと思います。快適装備で人間をだめにしてしまった車に対して、人間の直観を要求し、比類なきスポーツ性や運動性能を求めるならバイク一択でしょう。

味方は民意だけ

減税が焦点となった昨日の名古屋市長選では、市民税減税の継続と拡大を訴えた候補が当選しました。与野党相乗りで県知事の支援を受ける組織票に対して、草の根的な地方政党「減税日本」が圧勝した形です。国民民主党の躍進の原動力は手取りの拡大政策であり、兵庫県知事選の焦点も巨額の県庁舎建て替えにありました。トランプ次期政権でも減税が主要な政策で、政府効率化省(DOGE)を設置して連邦機関の75%を削減し、6兆7,500億ドルの予算から2兆ドルを減らすと言います。名古屋市は唯一減税を実現した自治体ですが、市の職員、市議会、県知事、総務省を敵に回して、民意だけで減税を勝ち取り4期戦ってきた河村前市長の偉業が分かります。兵庫県知事選の陰の主役であるN党の立花孝志氏は、来年1月の南あわじ市長選に出馬し、産業を盛り上げて稼ぐ自治体を訴えます。地方創生は稼ぐためのアイデアと行動力にかかっているのでしょう。

切実な空腹

久しぶりに2日ほど食事を抜きました。最近は切実な空腹を覚えないために、おなかがすくまで食べないことにしました。以前は断食の危険性を指摘する意見が聞かれましたが、オートファジーの発見が世間に知られ、ファスティングや16時間断食が生活に溶け込むに従い、否定的な意見は影をひそめたように感じます。なんとなく体調が悪いという不定愁訴の原因の一つは、食べ過ぎにより体に負荷をかけることだと思います。最も安上がりな健康法は、断食をおいて他にはなく、しかも節約になります。わずか一日でも効果を実感でき、味覚が研ぎ澄まされ、何を食べても美味しいと感じ、あらゆる食べ物に感謝の気持ちが芽生え、幸福感が向上します。食べることが好きな人にとって、食事を抜くなど狂気の沙汰でしょうが、食事の回数を増やすほど限界効用が逓減し、普通の食事では満足できなくなる気がします。

身体的行為としての読書

昨日は山梨県北杜市にある、のほほんBOOK & COFFEEに行きました。トーハンの新しい本屋の仕組みである、HONYALのモデルとなった店とされます。全国の市町村の28%は本屋が一軒もなく、一方で店主の趣味を色濃く表現した、いわゆる独立系書店は増えています。HONYALは加盟金、保証金なしで始められ、週末本屋や兼業本屋、キャンピングカーでの本屋も可能と言います。配送頻度は週1回、仕入れは月100万まで、返本割合は仕入れ金額の15%までというルールはありますが、魅力的な仕組みです。トーハンにとっては生き残りをかけた先行投資だと思いますが、アマゾンが破壊したのは脳を刺激する読書という行為だと思います。多くの本をkindleで買いますが、パソコンで読む本はなぜか頭に入りません。一部の音楽がアナログに回帰するように、身体的行為としての読書に人々が戻るきっかけになるのかもしれません。

家電は馴染みのブランド

十数年ぶりに掃除機を買いました。家電の専門家によるYouTubeも見るのですが、量販店に行くと流通事情などを聞くことができます。値段の安さでマキタのコードレスを考えていたのですが、マキタはホームセンター中心で家電量販には卸さないそうです。1万円前後のメーカーを聞くと、よく聞く格安メーカー群を紹介されます。IH調理器で痛い目にあった経験があり「壊れませんか?」と聞くと、間髪を入れずに「壊れます!」と自信をもって言い切ったのでこれは真実でしょう。安心なのは日立、東芝、パナソニックといった馴染みのメーカーで、東芝の価格は魅力的ですが、プラス5,000円を払って日立にしました。YouTubeでも日立一択という評価を聞きますが、メーカーは強気で小売店には価格の裁量がほとんどないようです。驚くほど小さく、軽くて吸引力もあり、家電は馴染みのブランドを選ぶべきなのでしょう。

観光トレンドに逆行する富士

山梨県知事が公約に掲げた富士山登山鉄道構想が見直しを迫られています。観光公害対策のはずが、より多くの利用者を集めないと採算が取れず、リニア駅との接続など不要だと思います。誰もが登れるようにする商業主義は自然への冒涜であり、無謀な弾丸登山の温床にもなります。先祖たちは古来より富士山を霊山として畏怖し、富士山そのものを御神体ととらえる信仰は、日本人の自然観や文化に影響を与える精神的支柱です。2013年にユネスコ世界文化遺産に登録されたのは「信仰の対象や芸術の源泉」であり、富士山そのものへの信仰を起源 として、火山との共生を重視し、山麓の湧水に感謝する伝統こそインバウンドに紹介すべきです。今なお生きる山岳信仰や、多様な文化的資産に対する敬意なしに、山頂を狙うピークハンターへの利便性を高める、五合目までの交通機関整備は、世界の観光トレンドに逆行していると思います。

22人の刺客

全国的な関心を集めた兵庫県知事選は、石丸現象に始まる政治のエンタメ化の集大成だったと思います。全会一致の不信任からドラマが始まり、一人寂しく役所を去り、一人だけの辻立ちをはじめ、そこにぽつぽつと人が集まり、仲間を増やしながら、最後は衝撃的な大逆転で偏向メディアや政治利権という巨悪を倒すリアル半沢直樹です。ドラマのハイライトの一つは、140万回再生されたJCの公開討論会で、N党の立花党首が元県民局長の不正疑惑を暴露したことです。そしてドラマが最終回を迎える投開票3日前に、兵庫県の市長会有志22人が異例の特定候補者支持を表明したことです。この悪手は、最後に立ちはだかる悪役として視聴者をヒートアップさせ、兵庫の奇跡を起こすオウンゴールになりました。選挙制度のバグを活用してドラマを演出した立花氏は、選挙と政治の役割を分担する劇場政治により、22の市長選に刺客を送ると公言し続編は続きます。

文豪を唸らせたホテル

神田駿河台にある山の上ホテルを、隣接する明治大学が買収しました。明大の学生やOBにとって最も親しみのあるホテルであり、すでに別館の土地を購入した経緯からも自然な成り行きです。米国の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(William Merrell Vories)設計のアールデコ様式の洋館は、1937年に建てられGHQ接収を経て1954年にホテルとして開業しました。出版社が多い神田神保町に近いことから、作家の滞在やカンヅメに使われ、川端康成、三島由紀夫、池波正太郎が滞在したことでも知られます。昭和を代表するクラッシックホテルが全国的に姿を消すなか、日本人の憧れであったホテルの雰囲気を残す本館が継承されることは朗報です。本館の客室は35と少なく、文豪を唸らせた8つの料飲施設を直営するホテルの経営は難しく、一定の宿泊や飲食需要があり、財務基盤の厚い大学こそがふさわしいのでしょう。

歴史的な選挙

事前の選挙情勢では不利とされていた前兵庫県知事の斎藤氏が、20時当確で再選されたことは、利権政治とオールドメディアに対する県民の強い怒りを印象づけました。浮動票とされる若年層の投票が、日曜日の午後になって一気に上がり、投票率さえ上がれば組織票に守られた利権構造を壊せることは大きな前進に見えます。当確が出た後、大手メディアは誹謗中傷や真偽不明の情報が飛び交ったとして、SNSを批判的に報じますが、マスメディアは最大の敗者とも言えるかもしれません。人気YouTuberのナオキマンが、5分で電話を切られてしまった石破首相より先にトランプ次期米大統領とフロリダのマー・ア・ラーゴで面会したことも、SNS時代の到来を感じさせます。誹謗中傷や真偽不明の情報を拡散していたのが、他ならぬマスメディア自身だったことを証明した兵庫県知事選は、歴史的な選挙として記憶されるのでしょう。

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