
降り続いた雪で宿の駐車場には60cmほどの積雪があります。軽トラックにスノープラウを取り付けていなかったのでフィアットを動かして除雪しました。フィアットパンダの雪道走破性は、以前乗っていたレンジローバーやカイエンよりはるかに高く、知る限りパンダの4WDに勝る雪道走破性を持つ車はないと思います。イタリアで陸軍が採用したのも納得できます。
ボンネット近くまで積みあがった雪を押して坂道を上がろうとすると、さすがにエンジンが止まりますが、デフロックをして少し助走すると簡単に国道まで上がれます。イタリアの大衆車であるフィアットパンダにしても、4WDの軽トラックにしても、生活に密着した最低価格の車が高い実用性を持つのは皮肉です。高級なSUVなどを走破性のイメージで売りつけるプロモーションを見るたびにフィアットへの愛着が深まります。
今朝の新甲子温泉も雪が降り続いています。この時期としては数年ぶりといわれる大雪で宿から見る光景は、厳冬期の積雪になっています。都会ならすぐに汚くなってしまう厄介者の雪もここでは、心を穏やかにしてくれる美しい景色です。フィアットの車載気温計は昨日より1度暖かくなって氷点下6度を指しています。寒い部屋で厚着をして雪を見ながらコタツで湯豆腐を作っているとささやかな幸せを感じます。便利で快適な都市に暮らしていると身近にある幸せを感じにくいと思います。
今朝の新甲子温泉は暖かい日差しに雪が舞う穏やかな天気です。12月に入りまとまった雪が降り大雪を危惧していましたが、今のところ昨年並みの積雪で宿の周りの道路も部分的に雪から露出しています。



新甲子温泉から2時間弱のドライブで新潟県境に近い奥会津の豪雪地帯に行けます。昨日は三島町、金山町、昭和村とまわり、山深い集落に今も脈々と暮らしが引き継がれていることを感じました。交通インフラや移動手段がない時代の雪に閉ざされる集落での生活の辛苦を想像することはできません。
旅はつくづく真冬にするものだと思います。昨夜は奥会津の豪雪地帯、三島町にあるゲストハウスのソコカシコに泊まりました。会津宮下駅に近い古民家を改装した建物は随所にアートが感じられ、古くからある手の込んだ建具と改装により加えられた造形のコントラストが絶妙で、コタツのあるリビングには去りがたい居心地のよさがあります。雪の多い今年は今の時期でも冬景色が美しく、ときおり聞こえる只見線の音も旅情をかきたてます。