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やりがいの鍵は自分自身が持つ

昨日は娘に月一度の手紙を書きました。手紙を書くという機会を失った現代人は、それにより能力や感覚が劣化すると思います。毎週学生にはメールで課題を出してもらうのですが、誰一人、相手の名前を書きません。ただ短いだけの文章や誤字も目立ちます。これを嘆くべきかデジタルネイティブ時代の必然なのかは判然としません。

月一度の手紙だからこそ伝わる感情がある一方、最新の情報は現地校のフェイスブックで見ます。数日前も日本語クラスでの着付けが取り上げられていました。都会的な生活を想像していた娘にとって小さな街への留学は満足のいくものではなかったかもしれませんが、小さい街ならではの楽しみ方を見つけているようです。どんな場所に居ても楽しみややりがいは見つけられるもので、その鍵は自分自身にあるのだと思います。

本質から目をそらさせるフィクション

留学して5ヶ月が過ぎる娘から昨日手紙が届きました。世界と瞬時につながれる時代なのに、月一度の手紙で事足りるし人間的な温もりを感じます。むしろ限られた情報が人間の豊かな感情を育んでくれます。世界が追い求めてきた便利さの追求は、刹那的な喜びや執着を生みやすく、結局のところ人々を幸せにしてこなかったと思います。これまで信仰してきた進歩の概念が、人間心理の深い底流にある感情とすべて逆だったとしたら、社会への認識は逆転します。富や消費の概念ははかなく消える喜びであって、本質から目をそらさせるためのフィクションなのかもしれません。あまりの暑さのためか昨日はヤモリが玄関に入ってきました。

半分仕事が最高のバケーション

昔は夏の休暇に海外旅行を計画しましたが、今は海外旅行に行くモチベーションがわきません。異国の街に出かけるのも会津の山を縦走するのも自分のなかでは等価値です。お金と時間を使い移動や不慣れな環境で体調を崩してまで海外旅行をしたいとは思いません。他方で海外に行かないと知り得ないことも多く、最適なのはビジネストリップです。行く必然性がある半分仕事の旅行こそ最高のバケーションだと思います。

デッドラインが生産性を高める

この10年ほどで仕事のやり方を変えました。以前は翌日使う資料の目処がつくまで仕事をしましたが、今は目処がつかなくても22時には寝ます。翌朝、目覚めてから期限まで集中して仕事をします。週2日行く工学院の授業もネタは前日に集めますが、講義のスライドに加工するのは八王子のマクドナルドです。昨日は早朝の高尾山に行きましたが、朝一番の運動がさらに仕事の効率を高めます。コンサルティング会社時代も先に報告会のアポを取りデッドラインを決めていて、時間を区切ると脳の生産性が高まる心理学の知見を知ったのは後のことです。ウルトラマンの生みの親の円谷英二さんも、不可能と思える特撮を受注した後に撮影方法を考えたと言います。

コンサルタントの職業病

昨日は日本工学院の授業でレジリエンスの話をしていて、学生にこれまでの人生経験におけるP/N比(ポジティブ:ネガティブ)をたずねたところ7:3か8:2だと言います。精神的復元力を高めるためのP/N比の臨界点はマルシャル・ロサダの研究では2.9013:1になるそうですが、このクラスの学生のレジリエンスは高そうです。ぼくのP/N比はこれよりはるかに低く、その原因はキャリアの過半を占めるコンサルタントという職業が、問題を見つけるように脳のフィルターが習慣づけられていることと無縁ではないと思います。

夕日だけで幸せになれる

仮住まいの部屋から夕日を眺めるだけで落ち着きます。心理学者のマーティン・セリグマン博士(Martin Seligman)が提唱しアメリカを中心に広まるポジティブ心理学は心の反応を理解するのに役立ちます。「満たされているのに満たされない」気持ちがなぜ起こるのか理解できます。幸せになる方法を多くの人が知り、欲とエゴが逆回転を始めると、世界はより良い場所になると思います。世界最高齢の理容師で週5日8時間勤務するアンソニー・マンシネリ(Anthony Mancinelli)は健康長寿の秘訣を、「人生に満足する以外にはない」と言います。

スマホやカジノが脳を壊す

一昨日はネットセキュリティーの専門家が、先月訪れた福岡・天神のイベントスペースで刺殺される事件が起きました。見知らぬ男が一方的に怒りを増幅させた犯罪のようですが、サイバースペースが殺意を生み出す風潮には恐ろしさを感じます。顔を持たない人種が住みつく秩序なき交流サイトには嫌悪感を覚えます。生活習慣病の多くはアルコールやタバコ、糖質などの中毒症状に原因がありますが、カジノといい、スマホのゲームといい、人間らしさを壊す中毒患者を生み出すのが心配です。

古代より進歩しない政治

粗暴さが目立つ二人が話し合った米朝首脳会談の成果は今もって不明です。政治の仕組みは危険で、それ自体を変える方法はないものかといつも思います。妄想癖に取り付かれ、自身の責任や現実を認めることのなかったヒトラーを偽りの名声で国のトップにしたのも政治の力です。それ以降も毛沢東、スターリン、ポルポト、そして金正恩など、狂った指導者が隆盛を誇った国をカルト教団に変えて破滅に導いたのは遠い昔の話ではありません。企業には経営者を排除する安全装置が働くのに、政治にはそうした力が働きません。ヒトラーに40を超える暗殺計画が確認されたように、最後は殺す以外に自浄作用が存在しない政治は、古代より進歩のない仕組みに見えます。

大きいことは良いのか?

昨日の朝ロードサイドのレストランに行くと、よく手入れされたクラウンに乗る身なりのよい家族連れが入ってきました。隣の席で、クラウンを軽自動車に買い換える話をしていて、生活のダウンサイジングは世の流れのようです。小さい家、小さい車、小さい冷蔵庫、どれも等身大で使いやすく快適です。居心地は広さと比例しません。今でも印象に残るニューヨークの古いアパートをリノベーションしたホテルは13平米ほどのダブルルームで、裏庭に面する小窓があり、何ともニューヨークらしい風情でした。そもそも大きい方がいいなんて誰が決めたのでしょう。

悪い冗談の経団連

毎月行く熊本へはソラシドエアを使いますが、LCC後進国の日本でもLCCはもはや日常風景です。安いだけでなく、新世代の737機材は平均81cmの余裕あるシートピッチです。機内エンターテインメントサービスなどないものと決めつけていましたが、個人の端末を使い利用できます。レガシーキャリアよりはるかに安い価格で新技術を利用できる後発性の利こそが産業構造の変革をもたらしていると思います。経団連トップ19人が、いずれも一流大卒で一度も転職経験のない日本人男性に独占されている同質性が一昨日の日経新聞に載っていました。変革の時代にダイバシティなど語ろうものなら、悪い冗談にしか聞こえません。

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