認知の罠

旅館を改修して営業を始めた昨年の連休が遠い過去に思えます。一年でたくさんのことを経験したためか時間が流れるスピードが変わりました。子供時代は臆病すぎるほど慎重で手堅かった自分の性格が、いつから変わったのかは覚えていません。いまのぼくは自分が魅かれるものを実現できるなら、多少冒険的で先が見えない人生を歓迎します。むしろ冒険のない人生など、自分の人生を生きたと言えないと思います。以前は、早くリタイアしてハワイあたりでのんびり暮らす生活を目標にしていました。これが典型的な「フォーカシング・イリュージョン(Focusing Illusion)」や「快楽のランニングマシン(hedonic treadmill)」と呼ばれる偏向であることに気づいたのはそう昔のことではありません。このような認知の罠が次第に明らかにされ始めたことと、日本社会が失われた30年の低欲望社会を彷徨っていることは無関係ではないと思います。

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