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リスクを取る価値

今日の新甲子温泉は真冬のように雪が舞います。昨日はトレイルレースで悲劇的な事故が起きてしまいました。ぼくと同い年、近所に住まれる方が亡くなられ、とても人ごととは思えません。山岳レースはいつも危険と隣あわせであることを改めて肝に銘じる必要があります。事故を契機に山岳レースの危険性を非難する声があがるのも当然かもしれません。

人間は本能的に危険を避けるものですが、危険があるからこそ普段発揮されない集中力が高まることも事実です。これは一種の集中瞑想で、ぼくは山から走って降りるときにフロー状態を感じます。事業とトレイルレースは似ていると思います。つらいその先に求めているものがあり、ともにそのリスクを取る価値があるとぼくは思っています。

ストレスを半減させる森

今朝は那須連山の会津側にある鏡ヶ沼に登りました。駐車場から30分ほどで登れるのに人に会うことのない神秘的な沼です。例年より冬の訪れの早い今年はトレイルに雪が積もり、普段の季節よりむしろ歩きやすく、走ることさえできます。早朝の新鮮な空気を浴びながらの有酸素運動は心身を健全に保ってくれそうです。森林の吐き出すフィトンチッドはストレスを53%減らし血圧を5~7%下げる効果が確認されています。

人間のデフォルトは自然にある

今年は冬の訪れが早いようで、今朝は宿の周りの山は薄っすらと雪化粧しています。今夜(18日1時半頃)は月明かりもなく、日本を含む東アジア全体でしし座流星群の好条件での観測が期待されています。

古来より人類は流星に神秘性を感じてきたことでしょう。朝が早いぼくは東京にいるときでもまれにラブラドールの散歩の途中で流星を見ることがあります。同じ流星でも都市ではなく、大自然のなかで見る流星の感動はひとしおです。

自然保護の父といわれるジョン・ミューアは、「大自然に触れていない時間は、人は金を稼ぐ機械に退化している」と記していますが、1年間阿武隈源流の森で暮らしてみて、やはり人間のデフォルトは自然のなかで生活をするように作られていると感じます。

自動車は理想的な瞑想室

新甲子温泉は暖かい陽が降り注ぐものの、雪が舞っています。今朝は黒磯に行きフィアットのスタッドレスタイヤを交換しました。去年の秋からオールシーズン履き通したスタッドレスタイヤにはほとんど溝がありません。それもそのはずこの1年で33,000km走っていました。軽トラックも使っていますので、2台を合算すると1年で4万キロ走ったことになります。ぼくは車には10年10万キロ乗る主義なので、このペースで行くと30万キロぐらいは走りそうです。

同じ銘柄、同じ年式のタイヤなのに東京の量販店で聞くと、黒磯で45,000円のものが76,000円もします。いまの時代にこれほどの価格差があるのは驚きです。

ぼくはもともと自動車での移動が苦にならないので、東京との往復に電車を使うことはありません。国道4号線を通って5時間ほどの道のりですが、車での移動時間に瞑想をします。瞑想が苦手なぼくにとって運転をしながらの瞑想は効果が実感できます。運転の疲れが軽減され集中力も増すなどメリットが多く、自動車は理想的な瞑想室なのです。写真は今年の夏に南会津で撮ったものです。

大手町の森

昨日は大手町でクラウドファンディングの打ち合わせをしました。投資安全性や利回りよりも事業への共感が投資判断となる時代が訪れたことは好ましい社会の変化だと思います。再開発工事で槌音の響く大手町を歩いていると、ぼくが東京で仕事をしていた時から1年しか経過していないのに、ビルが解体され広大な土地が現れるなど見違える景色です。

大手町の風土や植生から本来の森の姿を再現した「大手町の森」は以前よりも本物の森らしくなり、ほのかに森の香りがします。しかしそれでも排気ガスの充満する都心では深呼吸をする気になりません。副交感神経を優位にする深呼吸ができない東京に住み続けることは、今のぼくには考えられなくなりました。郊外からの都心回帰の人の流れは、遠からず森の清涼な空気を求めて逆転すると思います。

自然から遠ざかるほど病に近づく

インスリンを発見しノーベル生理学・医学賞を受賞したカナダの医学者フレデリック・バンティング(Frederick Grant Banting)の誕生日である今日は世界糖尿病デイです。世界の成人人口のおよそ8.8%が抱え6秒に1人の命を奪う糖尿病は生活習慣病の代名詞です。

ぼくは誤った生活習慣の最大要因は都市化だと考えています。世界最大の都市圏である東京は3,000万人が暮らし、その結果ありとあらゆる商品、サービスが提供され人間の欲望を加速させます。都市的な消費を繰り返していると限界効用逓減の法則により財から得られる単位あたりの満足度は低下し、より多くの消費を欲するようになります。

他方で自然環境に身を置くとそこにあるのは自分が身に付けられるものだけです。自ずと自分自身との対話の機会が増えますし、ものの有り難味も増します。古来より自然から遠ざかるほど病に近づくといわれる格言は現代にこそ生きると思います。

健康常識は矛盾に満ちている

宿から見る那須連山はすっかり雪をかぶり冬景色になりました。昨日はオーストラリアと韓国の方に宿泊していただきました。料理はヴィーガン対応にして、普段作っているバターチキンカレーは油麩と豆のカレーに変えました。ぼく自身は菜食主義ではありませんが、基本的に肉は避けるべきだと考えています。

他方で肉食が必要と主張する人の示す根拠はもっともなものです。しかしこの一見もっともな主張こそが混乱を招きます。健康常識はいつも矛盾に満ちています。たとえば皮膚がんのリスクがある日光浴をしないと骨がもろくなることもそのひとつです。すべての健康常識には相反する性質があり、情報弱者は断片的な情報に振り回されます。生活習慣病の主犯は飽食による未消化物の腐敗と代謝への悪影響と考えられますが、他方で何も食べずに人は生きていくことはできません。

断片的な情報を見極めるためには、健康な身体、ウェル・ビーイングを俯瞰することが必要です。そのヒントは身体の恒常性の維持(ホメオスタシス)にあります。つまり人類進化の歴史で築かれた人間の身体のデフォルトが何かを知ることが重要です。具体的には人間の身体は農業革命以降の食生活の変化には適応していません。他方で人間の身体は飢餓対応できるようにつくられているので、飢餓状態で生きる力が強くなります。ぼくは宿を通して健康になるための方法論を確立したいと思います。

AI時代の脳の発達

昨夜から今朝にかけて新甲子温泉では満天の星空が見られます。温泉から星空を眺めていると、昨年12月からこの宿で暮らし始めた頃を思い出します。東京暮らしの長かったぼくにとって、葉を落とした背丈の高いブナの先に見る美しい星空は、きわめて印象的なものでした。

昨日は美しい虹を見ることができました。東京にいると虹を見る機会は1年に1度ほどですが、ここ新甲子温泉では月に数度、間近で虹を見ることができます。2000年代に入ってからアメリカなどの研究で、自然環境の豊かさが脳を発達させ創造性が高まることが認められています。AI時代のクリエイティブクラスは、今後自然のなかで過ごす時間が増えていくと思います。

森での仕事が最高の生産性を生む

今朝の新甲子温泉は暖かく太陽が雨に濡れた森を照らします。昨日は郡山市にある「福島県よろず支援拠点」に行きました。ぼくが必要とする関係先は西郷村、白河市、いわき市、郡山市、福島市などに分散されていて、郡山市街へは往復100km以上の距離があります。一見不便なようですが、自分の部屋である車のまま、渋滞もなく移動できるので苦になりません。東京では大半の場所にアクセスできる地下鉄が便利でしたが、車社会の福島では道路が重要な理由が分かります。

昨日で決算の入力作業が終わりました。社会的通念にしたがって働く時間を決める必要がなくなったために、仕事の生産性は飛躍的に上がりました。労働には命令監督される不愉快な労働と、自発的に考えて動く楽しい労働があると思います。ぼくは阿武隈源流の森で自発的に働くことが最高の生産性を生むと実感しています。

自然こそが美しい

今朝の新甲子温泉も初冬らしい穏やかな晴天です。昨日はいわき駅前にある産業創造館での中小企業起業経営相談に行きました。いわきまでは往復200km以上の距離がありますが、快適なドライブルートで一部は高速の無料区間もあり、全くストレスのない距離です。サラリーマン時代は勝手にネットワークが広がることもあり、自分から人的ネットワークを広げる努力をしてきませんでした。自営業となった今は人のネットワークと情報こそがビジネスの生命線です。

昨日は那須おろしが吹き荒れ、その影響なのか玄関先で東京では見かけない美しい鳥が死んでいました。羽の美しさは自然の作り出した芸術です。自然こそが美しく人間の作り出したものには、ぼく自身はあまり感動することがありません。

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