何事も器用にこなすFB友達の投稿を見ていて、不覚にもこの人の本業は何かと思ってしまいました。本業があれば副業があり、それが昨今は複業になりましたが、「働く=職業」と早計に考えるのは、同質化をめざす軍隊的な教育が原因かもしれません。職は生業としての技能のニュアンスがあり、業は業界のイメージがあります。働くという行為は主体的な自己の内面であるにもかかわらず、外部にある便宜的な職業だと思い込み、全てをお金に直結させる思考に偏っていたと思います。何等かの価値やベネフィットを社会に提供することは、自己実現欲求を満たします。産業分類的に仕事をとらえると、仕事が生きる上で必要な強さであり、自分の内面に問いかけることから生まれることを見過ごします。会社のブランドも組織の肩書も、稼いだ金額も、自己実現できなかった人の負け惜しみに過ぎないのかもしれません。
なるべく食べずに運動
昨日は日曜日の深夜、月曜日の午前0時過ぎに台湾から戻った娘を羽田空港に迎えに行きました。通常車で1時間ほどかかりますが、夜中だと20分ほどの道のりです。以前は夜中に目が覚めると頭がぼんやりしたものですが、コーヒー、紅茶などのカフェインを抜くようになってからは睡眠が深くなり、短時間の睡眠でも頭が冴えます。羽田から戻った足で、そのまま白河まで新4号国道で往復400km強を走りましたが、通い慣れた道なので疲れもありません。惰性で摂っていたカフェインを、ハーブティーに代えるだけで体力が充実するのも不思議です。なるべく食べずに運動が最高の健康法だと思えるのは、どちらも心、体、精神の調和を図るものだからでしょう。人は自らの欲望を優先して、お金を払って自分の体を傷つけていると思います。消費を抑えることで全てが尊く有難いと思え、運動をすることで前向きな気持ちになり、人生は満たされます。
日本の暮らし
週末を使って娘は台湾の友人に会いに行きました。早朝発と深夜着のLCCを使うと、費用も含めて週末海外旅行が普通にできます。かつては高嶺の花だった海外旅行は、HISの価格破壊によって手の届く贅沢になり、今やありふれた週末の娯楽です。海外と頻繁に行き来する生活が当たり前になり、東アジアでビジネスをする人にとっては日帰りも当たり前になりました。一見華やかに見える他国の文化に目を奪われ、一方で自国の良さを顧みることなく、植え付けられた自虐史観を疑わない日本人もいます。海外の人の消費行動を通じて、日本の良さを再評価することも少なくありません。コロナパンデミック騒動は、われわれが手放しで礼賛してきた、グローバル化に対する警告のようにも見えます。一時の刺激的な娯楽より、祖先から連綿と伝わる日本の暮らしを守ることに意識を向けるべきだと思います。
年齢は心の問題
ジェニファー・ハイズ著の「うつは運動で消える」を読みました。運動をすることにより、脳由来神経栄養因子(BDNF)が作られ、ストレスから身を守るという主張は目新しくありませんが、運動によって分泌されるドーパミン量が、食べ物に匹敵する数値という点は興味をひかれます。運動は食事同様に楽しみとなりうる反面、多くの人が運動を避ける理由は運動自体がストレスを伴うからです。トレーニングをした人は運動のコンフォートゾーンが広がり、運動を心地よいと感じることができます。つまり運動嫌いを治す方法は運動をすること、というパラドックスが存在します。印象的なのは、「鉄の修道女」と呼ばれるシスター・マドンナ・ビューダー(Sister Madonna Buder)が、水泳3.8km、自転車180km、ランニング42.195kmからなるアイアンマンレースを、86歳にして40 回以上完走している話です。年齢は肉体ではなく、心の問題でしかないのかもしれません。
軽自動車で幸せになれる?
2023年1~4月に国内で販売された新車のうち、軽自動車の割合が37%に達したと報じられます。N-BOXなどが人気のホンダでは57%が、日産でも41%が軽自動車で、N-VANなど商用車枠の軽自動車も存在感を増します。2022年のメーカー別国内販売ランキング1位はトヨタですが、2位は軽に強いスズキとなり、かつてTN戦争と呼ばれた日産は不動だった2位から5位に転落しました。旅館にあった軽トラックで、名古屋に日帰りをした時も過不足なく、たいした疲労もありませんでした。幕の内弁当的に小さいところに詰め込むのが得意な日本人は、軽自動車という制約の中でストイックに熟成させ、昨今の車は十分に広く快適です。倍の排気量を持つディーゼルターボのフィアットが追い付けない加速力の軽自動車も多く、実用的にも問題がありません。これで十分と思えるなら変な執着も起こらず、気分が軽くなり幸せになれるのでしょう。
神は細部に宿る
昨日はSAUN9NE(サウナイン) 東京北参道を見せてもらいました。サウナ施設が乱立するなかにあっても、大人っぽいセンスの良い空間はまだまだ足りないと思います。築50年の5階建てS造の2階部分50㎡を使うリノベーション物件は、アパレル企業の事務所兼倉庫だったビルをサウナにコンバージョンする離れ業です。概して日本のホテルは照明に無頓着で高級ホテルでも明る過ぎますが、自作を含む10wの白熱球の照明が秀逸で妖艶な風情が漂います。自家製のテーブルをリビングに使いながら、どこかパリのブティックホテルを想起させる空間は、デザイン性もさることながら落ち着いた居心地の良さです。ベッドスペース全体の床を上げることで、室内を見渡せる巧みな設計により開放感を感じます。障子を使ったサウナ室は明るく、チラーで5℃に設定された水風呂や夕刻が美しい外気浴スペースにも抜かりがありません。やはり、神は細部に宿るのでしょう。
過剰な欲求
月曜日は打ち合わせで白河のサウナ予定地に行きました。福島へはいつも新国道4号線を使いますが、高速道路より余計に費やす時間は往復で2時間ほどのため、1万円のエクストラコストを払うことは割に合いません。燃費の良いフィアットなら往復にかかる費用は2,300円だけです。日帰りで行くことが大半ですが、以前は遠く感じた福島も、通い慣れると、途中で休憩する必要も感じなくなります。以前は疲れにくい車があると信じていましたがそれは幻想で、大きくて高級な車を売るためのプロモーションです。車が問題なのではなくすべては自分の問題なのに、人はイメージでモノを買いたがります。美しくなるための化粧品が実際には肌を傷つけるように、世間には効果のない商品があふれます。お腹が空いていれば何でも美味しいので、ことさらにグルメを追い求める必要もなくなりますが、われわれは常に過剰な欲求を喚起されている気がします。
嗜好品は自らを縛る
紅茶とコーヒーを1週間ほど止めると、効果は初日から現れ、深く眠れて寝覚めが爽やかです。以前はコーヒーをあれほど飲みたかったのに、カフェインを抜くと、不思議と刺激物を摂りたく無くなります。嗜好品は自らを縛るもので、無くても困らず、止めれば健康になります。日本人が大量消費する薬にしても、ほとんどがプラシーボ効果か、むしろ副作用で効果が相殺されると思います。料理も食べれば食べるほど食欲が起こり、食べなければ本来の食欲が戻り少食で満足できます。幸せになると信じていた消費を増やすほど感度が鈍り、大量に消費する必要を生じ、お金と健康を加速度的に奪います。嗜好品の多くは祭祀や治療から始まったもので、われわれが非日常を求めた時から、過ちが始まったのかもしれません。人間本来の生活に戻すだけで身体は感度と健康を取り戻すのでしょう。
最善観が人を健康にする
週末に開かれた同窓会は学年合同で120名ほどが集まりました。同じ年に生まれた若い頃を知る者同士が一堂に会すると、にわかにコホート研究の様相を呈します。サンプルサイズの小ささゆえにあてにはなりませんが、学生時代の体型を維持し、当時と容貌もさほど変わらず、表情が生き生きしている人に共通することは何かを自分なりに考えると、共通するのはマイペースな性格です。空気を読まず、忖度せず、周りに気を使わない鈍感力と言えるかもしれません。90歳を超えても高齢者らしいところがなく、自立している妻の父を見ているのでバイアスはかかっていますが、その仮説は正しそうです。米国の大学が卒業生400人を25年追跡した研究でも、ビジネスで成功した人の共通点は起こったことを自分に都合よく解釈できる能力でした。鈍感力と言うと抵抗がありますが、96歳で没した明治生まれの哲学者、森信三氏の訓えである最善観が人を健康にするのでしょう。
身体は悪くて当たり前?
週末に参加した同窓会の話題は健康問題に及びます。この年齢になると身体は悪くて当たり前、という声も聞かれますが、その思い込みは産業にとって好都合です。歳を重ねるごとに身体は徐々に衰え悪くなり、決して若い頃には戻らないという不可逆性信仰は一面において真実ですが、多くはプロパガンダだと思います。人体は世間で思われているほど加速度的に衰えることはなく、機能を取り戻せる点において若返りが存在することは事実です。自分の体で起きたことを見ても、視力が回復し免許の条件から眼鏡使用が消え、深刻だった腰痛は治り、八ヶ岳に登る時に計測するコースタイムは、もう何年も遅くならないどころかむしろ早くなっています。老化を加速する要因となる不健康な生活スタイルを改め、筋肉も脳も死ぬまで発達することを前提に活動的に暮らすなら、人生の後半は輝かしいものになるはずです。