睡眠の質を高めるために、コーヒーと紅茶、緑茶をこの1か月ほど飲まなくなりました。以前は毎朝コーヒーを飲んでいましたが、止めてみると意外にも飲まなくても大丈夫なことがわかります。それどころか、最近では飲みたくないに変わりました。わずか1か月で飲みたいが飲みたくないに変わることに不思議はありません。時々短い断食をしますが、何も食べないでいると、途中から何も食べたくなくなることを経験していたからです。そして再び食べ始めると猛烈な食欲が戻ってきます。このからくりを知ると、偽りの食欲に対して冷静でいられるようになります。人は自分の信じたことを実現する動物で、何も食べなければ死ぬと信じると餓死しますし、食べずにしばらく生きられることを知ると簡単に餓死することはないと思います。多少楽観的になったのは、人は滅多に餓死しないことを知ったからかもしれません。
自分だけの生き方
両親がお世話になる高齢者施設の懇談会に行きました。父は先日92歳になったばかりですが、入居者の平均年齢は同じ92歳で介護度は2.31と比較的良好です。入居者は80代以上が多く、上は103歳とのことで日本の平均寿命を上回ります。正直なところ高齢者施設は、エネルギーを奪われるような気がして積極的に行きたい場所ではありませんが、手厚い看護が長寿を維持していることは間違いないのでしょう。日常の近くに死がある場所に行くと、いつか人は必ず死ぬという現実を思い知らされます。しかしこの残酷な事実があるからこそ、人はまじめに生きようとするのだと思います。誰しも自分だけのユニークな人生を生きたいと願いながら、お金や贅沢といったありきたりな目標に目を奪われ、誰かの人生を真似ることで生涯を終えます。人生の成功者とは、これまでに存在しなかった自分だけの生き方を実践する人なのかもしれません。
今さらサウナ、今からサウナ
空前のサウナブームにより、都心を中心に千円以下で利用できる早朝営業のサウナが増え、朝活に使われているようです。大切な仕事のある日に「朝ウナ」で自分のギアを入れたり、部署のメンバーによるブレストも好評と言います。リラックスしに来た他の客にとっては迷惑ですが、交感神経が優位な状態で、かつ長くは居られないサウナ室でのブレストは、少なくとも会社の会議室よりは生産性が高そうです。サウナを通じて企業が出会い、サウナを起点にビジネスが生まれるオープンイノベーションに貢献すべく、2019年にスタートしたJAPAN SAUNA-BU ALLIANCEは172社が加盟しその活動を広げています。昔からサラリーマンの息抜きの代表格であったサウナには、それなりの理由があったのかもしれません。今さらサウナを始めるのには気恥ずかしさもありますが、今からサウナを事業化する上で、法人需要は外せないマーケットと言えそうです。
無人であることが目的化?
あらゆる業界でDXが進みますが、非接触が主流となりつつある宿泊業界においてもその過渡期にあります。3月に行った那覇でも、先週泊まった軽井沢でも同様の方式ですが、まだ発展途上と感じます。DX化の価値はだれ一人取り残さないことだと思いますが、スマホを持ってはいても、使い倒していない自分にとっては高いハードルです。無人ゆえに安く泊まれることが強調されますが、無人であることが目的化している印象すらあります。事前チェックインをしているのにもかかわらず、スマホの小さな画面でメールアドレスを入力しろとか、事前に設定したパスワードを入れろと言われても心理的ハードルが高く、疲れて到着したのに絶望的な気持ちになりますし、困っている人を他にも見かけました。チェックインの無人化は双方にメリットがありますが、QRコードを読み込んで終わるような簡単な仕組みにできないことが不思議です。
ユーミンはシャーマン?
今は一年のなかで最も日の出時刻が早い時期で、来週からは夜明けが遅くなり始めます。夏を目前にしたこの時期になると、昔のことを思い出します。先日北軽井沢に行った帰りも、雨上がりの夕暮れ時に窓を開けて走ると、この時期独特の気だるい風情が漂います。昔のユーミンをかけると思春期・青年期のやるせないような、どこか切ない複雑な感情が蘇り、自動車は青春へのタイムカプセルと言えそうです。10代から聞いているユーミンはなぜか年を取らず、人をトランス状態にして過去の若い時代に引き戻すシャーマンかもしれません。青春をリアルに感じることは過去にしがみつくように見えて、ハーバードのカウンター・クロックワイズ研究にあるように、自分をよりポジティブにして、肉体年齢を若返らせる効果があると思います。体が言うことをきかなくなるのは年のせいではなく、年を取ることに対する思い込みが原因なのでしょう。
固定観念を解き放つ
北軽井沢にある二つのキャンプ場、ライジング・フィールドとスウィートグラスを見せてもらいました。年間平均稼働が16.4%とされるキャンプ業界において、キャンプサイトによっては90%以上の稼働を誇る人気施設です。真冬には氷点下20度にも達する標高1,200mでの稼働率に驚かされます。二つのキャンプ場に共通することは、①土地の絶対支配者である浅間山などの自然に従う、②雨や雪をむしろ売りにする、③企業理念の事業における実践、④法人向け研修などソフトの充実、⑤地域を巻き込むネットワークの構築、だと思います。自然のなかに身を置くと、素の自分に帰り、自分をさらけ出し、組織における役割を離れて、固定観念を解き放つことができそうです。法人向け研修のノウハウは、子供向けや家族向けにアレンジが可能で、自然の中での研修は今後も普及しそうです。
火のポテンシャル
昨日は浅間山麓にある宿泊型ミーティング施設のTAKIVIVAを見せていただきました。名前の通り焚火をテーマとした施設で、以前はコカ・コーラの保養所として使われていた建物を大がかりにリノベーションしたものです。隣接する、年間10万人が訪れる3万坪のキャンプ場がB2Cに対して、こちらはB2Bで利用者の8割は法人となり、求職者向けの会社説明会の会場としても使われます。薪は240haの自社山林から調達しており、林業や製材業も手掛ける6次産業化で利益を出しています。旅館時代は、パエリアを作った後の焚火のまわりに自然と人が集まりました。焚火を囲むと組織の肩書なども薄れ、素の自分に戻り、人として向き合うようになると思います。昨日も暖炉の薪のはじける音を聞きながら話を伺っていると、五感が刺激され、自身の内面である身体感覚が優位になっていくのが分かります。原始の昔から人類が親しんできた火のポテンシャルを感じます。
テントサウナはダメ元?
安価なテントサウナの普及により、最近はどこへ出かけてもサウナに入ることができ、先週末に行った山梨県の四尾連湖畔でも見かけました。標高850mにある四尾連湖は、周囲1.2kmの山上湖で、富士内八海の霊場の一つに数えられます。テントサウナは詰めれば6人ほど入れそうですが、問題は生暖かい水温の湖を水風呂にしていることです。印象に残るサウナは、どこもかけ流しの冷たい水風呂で勝負しますので、不利は否めません。もう一つの問題は1時間半3,300円という料金設定で、3セットするならのんびりと外気浴をすることが難しそうです。ピーク時に一気に稼ぐ方針なのか、商品としての魅力は感じません。鳴り物入りで開業しながら閑古鳥が鳴くサウナ施設も昨今目立ち始め、イニシャルコストがほとんどかからないために、ダメ元でテストマーケティングをしているのかもしれません。
誰でもトランス状態になる方法
週末は長野県の富士見高原の音楽フェス、THE CAMP BOOK 2023に行きました。34組の日韓のアーティストが出演する音楽フェスは、幅広い年齢層が楽しめます。キャンプの要素が強く、思い思いに焚火などを楽しみながら、物販、飲食、映画やディスコを深夜まで楽しめ、会場は独特の熱気に包まれます。全身に響く大音響の重低音と反復されるリズムやメロディが、聴衆をトランス状態に誘います。原始の昔から宗教とフローやトランス状態は密接な関係を持ち、宗教的儀式はその演出と言えます。芸術家やアスリートにおけるフローとピーク・パフォーマンスの関係が注目され、神経生物学的研究が進みます。誰でもトランス状態になる身近な方法は、会場に設営されるサウナで、水風呂から出て最短で外気浴をすると、血中に分泌されたアドレナリンが残り、同時に副交感神経が優位になり、リラックスしながら覚醒するからかもしれません。
山歩きはあらゆる悩みを癒す
昨日は山梨県の四尾連湖から蛾ケ岳(1,279m)までラブラドールと散歩をしました。よく整備されたトレイルは往復1時間半ほどと物足りない距離ですが、2月に雪の丹沢に登って以来4か月ぶりの山歩きを始めると、身体が喜ぶのを感じます。新緑の森を歩くことは最高の有酸素運動であり、最高の栄養素であり、最高の健康法だと思います。リズミカルな運動集中によって幸福感をもたらすセロトニンが分泌される気がして、嬉しそうなラブラドールの足取りも軽やかです。山を歩くのにはたいしたお金がかからないため、人はその効用を過小評価しますが、山歩きは人生のあらゆる悩みを癒し、生きる活力を生み出すと思います。心身が満たされると欲望や執着が薄れ、生きることには意味も目的もなく、肩の力を抜き、ただゆっくり食べ、ゆっくり呼吸し、ゆっくり生きるしかないと思えます。