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腰は要

不注意からバランスを崩して数十センチ下の地上に落ち腰を痛めました。腰は要と書くように、日常生活に伴うほぼすべての動きが制約を受け、動くたびに鋭い痛みが走ります。ベッドから起き上がるのにも時間がかかり、素早く動ける普段の状況がいかに恵まれていたかと感じます。失うまで人は日頃の生活に感謝も有難みも感じません。経済的に豊かになり多くを得ることの弊害は、有難さや感謝に対して鈍感になることだと思います。究極の何かを求め、経済的、物質的な地位財を追うほどに、そのゲームから降りることができなくなります。逆に、何もない生活に近づくほど、どんなに小さなことにも感謝や幸せを感じるような気がします。腰に痛みの走る生活がそれほど悪くないと思えるのは、慢性腰痛の主因である負担のかかる悪い姿勢を、日々どれほど行ってきたかを教えてくれる絶好の機会になるからです。

病気に近づく生活

年賀状を書きました。表裏とも印刷ですが、添える短い文章でさえ漢字が覚束ないことに愕然とします。学校でも黒板に書き始めて、いざ漢字を書こうとすると思い出せないことが少なくありません。生活が便利になるほど身体能力の劣化は加速度的に進み、いわゆるスマホ脳も深刻です。脳は情報そのものよりも、情報がどこにあるかを優先して記憶するため、物事を思い出せなくなるデジタル性健忘は若者にも広がります。外部のデジタル機器を参照すれば事足りるために脳は覚える力を失い、使わない脳は小さくなります。家を快適にすれば深部体温を調整して就寝や起床を知らせる体内時計が狂い、満腹まで食べればケトン体を生み出せなくなり、運動を怠れば全身の血流が悪化します。紀元前5世紀にヒポクラテスが「人間は自然から遠ざかるほど病気に近づく」と述べたにも関わらず、現代人は病気に近づく生活を選択しているように見えます。

悪魔の乗り物

コロナウィルスは鳴りを潜め、あの騒動は幻想だったのかとさえ思えます。コロナ禍に功罪があるなら、手洗いなどの感染症対策を徹底するようになったことは健康増進につながり、2019年以降風邪すらひかなくなりました。他方で健康への深刻な影響は、恐怖心から人々が内向きになり、運動をしなくなったことだと思います。外出が規制された2020年の年間平均歩数は以前の平年より2割以上減り8,876歩でした。翌年から9,322歩、12,530歩と回復し、歩くことを心がけた今年は14,241歩です。工業化以前の社会では、体が要求する運動の全てを日常生活が満たしましたが、現代人がすぐにできる運動は歩くことです。歩くだけで筋肉の7割が使われ、ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩を繰り返し血流が改善し、姿勢よく歩けばインナーマッスルを鍛えられます。昨今は街中で電動モビリティを頻繁に見るようになりましたが、歩く機会を奪う悪魔の乗り物かもしれません。

冬の空腹登山こそ最強の健康法

昨日は八ヶ岳の西岳に登りました。絶好の登山日和ですが、大半の人は途中から分岐する編笠山に登りますので途中で会ったのは一組だけです。氷点下8度の富士見登山口から標高差1,000mの山頂は、さらに6度低いことになります。冬の空腹登山が最強の健康法だと思うのは、エネルギー補給なしに寒さのなかで行う有酸素運動が、最も効率的にミトコンドリアを活性化するからです。同時にケトン体が生成されガンを始めとした生活習慣病の予防にもなり、肥満が解消されます。多くの人が良い医者を知っていることが健康長寿の鍵だと信じますが、最良の医者は自分自身でしょう。山歩きはレジャーであると同時に、将来の医療費を減らす利回りの良い投資ですが、ほとんどお金を投じる必要さえありません。無駄遣いに気づかないまま一生を終えるなら、最後までお金は足りないままなのでしょう。

より純粋な自然を感じたい

iPhoneで撮影した写真で一年を振り返ると、楽しい場面や美しいと感じる写真しか残っていないので、一年が良い思い出ばかりに美化されます。山で撮影した写真が5割ほど、それ以外の旅行が2割、宿泊施設と料理が1割、その他2割といった比率で、自分が何に幸せを感じるのかを知る手がかりになります。落ち葉の積もった森を歩くだけで幸せを感じるのは、そこにある自然が人類の歴史において、長年馴染んだ環境だからでしょう。週末になると人々が都市を脱出しようとするのはその現れだと思います。同様に人体も、本来あるべきデフォルトに近づくほど幸せを感じるはずです。生き残った生命体は環境変化に適応できた種であり、狩猟採集時代を通じた飢餓や氷河期の寒さに対して適応する術を身につけています。この季節になると雪の山に分け入りたくなるのは、より純粋な自然を感じ、同時に深部体温を上げたいからかもしれません。

旅と居住の境界

娘の高校にオーストラリアから留学をしていたかつてのクラスメイトが、東京滞在の9日間をわが家で過ごし、昨夜京都に向かいました。「暮らすように旅をする」のが昨今の旅行トレンドですが、学生の特権である自由時間を使い、異国の生活に溶け込む旅行はうらやましく見えます。昔からあるバックパッカーがコミュニティを形成し、外国人として振る舞うのに対して、スマホを駆使する今どきの旅行者は、現地の人と同じように暮らし、もはや旅というより居住に近い感覚です。地方創生が叫ばれて久しい日本ですが、どの自治体も移住をあきらめて関係人口、交流人口の獲得に軸足を移しています。日本のインバウンド政策も、訪日旅行客ではなく、定期的にやって来る異国からの交流人口ととらえたインフラ構築をすべきかもしれません。非日常に目が行きがちな宿泊施設こそ、普通に暮らす日本の生活を再現すべき場所かもしれません。

戦争は景気浮揚策?

戦後の世界において、2023年ほど平和の尊さを考えさせられる年はなかった気がします。アメリカからの軍事支援が底をつき始め、膠着状態の続くウクライナ戦争では、一枚岩だったウクライナの政治にほころびが見られ始めたと伝えられます。皮肉なことに一方のロシア経済は好調で、戦時下のバラマキ財政がGDPを押し上げ、動員により失業率はソ連建国以来最低水準まで下がります。スイフト決済から追い出され、半導体が止まれば行き詰るはずだった経済は、今年の実質GDPでアメリカを超える成長率が予想されます。第三国経由で西側製品が入り、抜け道を使ったエネルギーの輸出は続き、むしろヨーロッパ諸国を逆制裁する形になっています。戦争を景気浮揚策と考える悪夢は、朝目覚めたとき、無事に平和な一日を迎えられる幸せに、感謝する謙虚さを忘れたときから始まるのかもしれません。

食べ尽くした後

隣駅の桜上水の近くにあるラーメン店は昼食時、常に20人ほどが歩道で列を作ります。ときには訪日旅行客を含めて50人が待つ日もあり、カウンター8席の店ですから1時間待ちを覚悟する必要がありそうです。某ラーメン大賞を受賞した店ですが、仮にすぐに入れるとしても、特段の理由でもない限り入ることはないと思います。身も蓋もない話ですが、お金を払ってまで健康リスクの高い食事をする気にはなりません。健康的な食材を使ったとしても、外食店では殺菌消毒のリスクが残ります。食べたいものを作れ、健康リスクを最小化でき、調理そのものが認知機能の向上に役立ち、お金の節約になり、落ち着いた環境で好きなように食べられる自炊以上の価値を外食に見出すことができません。GoogleやAmazonなどの先端企業は、不老不死研究に投資をします。美味しいものを食べ尽くした後にやってくるのは、長寿遺伝子の活性化を促す少食なのかもしれません。

免疫力を高めるスノートレッキング

今年も残すところ2週間を切り、今週は日中の時間が一年で最も短かい時期です。この季節の関東地方は晴天の日が多いのが救いですが、日照時間の少ない高緯度地域や晴天率の低い場所では、ビタミンDやセロトニンの合成が不十分なために、ウィンター・ブルーと呼ばれるウツが増加するとされます。また、この時期に眠気に襲われるのは、日照時間の変化による体内時計の乱れが原因と考えられ、免疫力の低下も懸念されます。ビタミンDはガンをはじめ、風邪やインフルエンザの予防に欠かせませんので、日照時間の減る冬場こそ日光浴が必要になります。これからの季節における絶好の日光浴スポットはスキー場ですが、ほとんどスキーをしなくなったわが家では、セロトニンが分泌され免疫力を高めてくれるスノートレッキングに行く時間を、健康維持のために増やしたいと考えています。

必然を想像できない

先日近所の交差点で交通事故があり、大型のベンツがカーブミラーをなぎ倒し民家の花壇に突っ込みました。車の少ない住宅街で制限速度は30km以下ですが、廃車になるほどのダメージです。一時停止を止まらない自転車や車による事故は近所でも頻繁に見かけます。見通しのきかない角を、減速せずに曲がる自転車に怖い思いをすることもあり、運転者の大半はいい歳をした大人です。自分の行動の先に起こる必然を想像できない人間が増えているとすれば、その原因は思考能力や判断力の劣化だと思います。人が自然から遠ざかるほど、注意欠陥や否定的なストレスや気分の落ち込みを生むことを、昨今の研究は示しています。加えて、拍車をかけるのがスマホやAIへの依存でしょう。世界一安全とされる日本の街ですが、安心して歩ける時代は過去のものかもしれません。

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