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欠如する責任能力

昨日は娘の学校の保護者会に出ました。スクールポリシーの明確な学校で校則の適用は厳格です。一方で高校1年から2年にかけての約10ヶ月を一人海外で過ごすことから、自由と責任を同時に学びます。責任=ResponsibilityはResponse+Ability、つまり反応できる能力であり、周囲の状況を踏まえて総合的に判断をする能力です。私が大企業のコンプライアンス至上主義を忌み嫌うのは、この責任能力が大きく欠如していくからです。働き方改革ではルールと個人の主体性というテーマがより大きくクローズアップされていくのでしょう。これはシェアリングエコノミーにおける安全と革新の二律背反が最大の論点になるのと同じだと思います。

動き始めた働き方改革

昨日は「働き方改革」のセミナーに参加しました。印象的なのは働き方改革に着手している企業が会場の7割、個人で確定申告している人が3割に達することで、挙手しない人もいるでしょうから働き方改革が動き始めているのは確かだと思います。

真の目的を忘れて働き方改革を目指す企業は失敗する、働きやすさを目指すのではなく働きがいを目指す、マインド・文化が変わらないと成功しない、などが多くのセッションに共通するメッセージです。社員が自発的に動くことこそが働き方改革の核心だと思います。

夕方からは福島県が支援する「チャレンジ!ふくしま創生プロジェクト」の投資家説明会に参加して、宿の現状や将来計画を説明しました。手ごたえはあるものの、これを実績に変えていくことが今年の課題です。

【お知らせ】「チャレンジ!ふくしま創生プロジェクト」

本日3月16日(金)「チャレンジ!ふくしま創生プロジェクト」 セミナー&交流会が開催され甲子高原フジヤホテルも参加します。

日時:3月16日(金)18:30~20:30 (18:00開場、21:00閉場)

会場:DIAGONAL RUN TOKYO(東京都中央区八重洲2丁目8-7 福岡ビル4F)

https://mottainai-motto.jp/project/detail/335

疲れるために旅に行く?

10日ほど日本を離れてみると、日本の街は無機質で面白くないのですが、整然とした落ち着きがあります。ベトナムが育ち盛りのやんちゃな子供だとすると、日本は礼節をわきまえた大人の雰囲気です。一方で美しい街並み以外にハノイが進んでいるところもあります。毎日路線バスで移動したのですが、高齢者や外国人旅行者には素早く席を譲ります。

帰国2日ほど前から歯が痛くなり夜寝られなくなりました。気候や食べ物の変化、時差、緊張、移動の疲れなどにより体調を崩す人も少なくないと思います。ハノイ訪問の目的の半分は仕事ですので、「疲れるために時間とお金を費やして旅に行くようなものだ」と思わずに済むのが救いです。

信号無視は安全?!

ハノイに滞在して思考の枠組みが変わり始めました。生命力のみなぎる街を歩きながら、停滞する日本との違いを考えます。それは人々の生きる力のような気がします。社会の発展や進歩の概念そのものが人間の持っていた生きる能力を奪っていると思います。洗練された制度や安全思想は人間を萎縮させます。みなが信号を無視するハノイでは無謀運転を見かけません。ルールがない世界ではお互いが相手の行動に注意をするので、自ずと節度を持った秩序が生み出されます。人間は使わなくなった機能を退化させます。管理が過度に進んだ日本の社会は、他人の行動に無関心になり自ら秩序を生み出す力を失ったと思います。

リアリティのある戦争博物館

ハノイは活気にあふれる都市です。朝5時には街が動き始め、通りには香辛料の香りが漂います。その活力の源は生きる必要性だと思います。日本の朝の通勤風景には生命力が感じられません。

昨日はBRTに乗って郊外にある軍の基地に併設されたホーチミントレイル博物館(Ho Chi Minh Trail Museum)に行きました。入場者のいない静かな博物館は、ベトナム戦争時の南ベトナム解放民族戦線への陸上兵站補給路であるホーチミン・ルートに関する世界的にも珍しいロジスティックスを扱った戦争博物館です。戦車などの派手な展示はないものの、より兵士の生活が身近に感じられるリアリティがあります。

ハノイでは衣装を持参して写真を取るカップルや若い女性を随所で見かけます。

内向きになった日本人

昨日はベトナム国家大学ハノイ・社会科学人文科学大学Vietnam National University- Ha Noi・University of Social Sciences and Humanities(VNU-USSH)を訪問しました。ハノイ中心部のフレンチ・クオーターとは異なるソ連的な雰囲気の建物ですが、研究室内部は日本の大学と変わりません。

午後は巨大ショッピングセンターを備える超高層のサービスアパートメントを見学させていただきました。日本並みかそれ以上の頻度で見かける高級車、日本以上に洗練されたホテルやゲストハウスを見ていると、日本とベトナムはどちらが先進国なのか混乱します。バスのドライバーはスマホをかけながら運転をしますし、ほとんどの人や車が信号を無視します。しかしそれでも特段問題は起きません。社会が発展し制度やインフラが整う管理社会が日本人を内向きにし、日本から活力を奪ったと思います。

特別な思いのある戦跡

ハノイの街で不思議に思うのは北爆を受けながらフランス統治下のコロニアル建築や整然とした美しい街路樹が随所に残っていることです。

昨日はバラク・オバマと大統領選を争ったジョン・マケインが1967年10月に乗っていたA-4が撃墜され、捕虜として5年半を過ごしたハノイ・ヒルトンことホアロー捕虜収容所を見ました。近くにはマケインの攻撃機を撃墜したS-75地対空ミサイル、撃墜されたB52の残骸が湖面に残る湖などがあります。観光スポットには興味がわかないのですがベトナム戦争は記憶にある生きた現代史なので戦跡に対しては特別な思いがあります。

脳を活性化する街

昔ほど旅に出たいと思わなくなりました。飛行機による長時間の移動や空港での待ち時間を考えると、むしろ行きたくないと考えていました。しかし、ハノイに来て5日を過ごしてみると、その考えが変わります。旧市街とその周辺部の街並みはフレンチコロニアルの魅力にあふれ、けたたましいクラクションとともに縦横無尽に突っ込んで来るバイクと車を避けながら、圧縮陳列のような商店街を歩くと脳が活性化されます。絶え間ない新鮮な刺激を受けることで身体が若返る感覚です。日本から近く、治安も気候もよく、食べ物が美味しく、買いたくなるものが多いハノイの街には、時々充電に来たいと思います。

早朝のカフェでは起業家らしき若者がアイフォンでテレビ会議をしていました。

旅の本質は何か

海外でホテルに泊まるとホテルの未来を考えます。産業化の過程でステレオタイプが行きすぎた結果、ホテルの商品計画と現代の市場が求めるものとの間に乖離ができたと思います。ライフスタイルホテルなど新手の商品は開発されますが、ホテルの文脈からは自由になれません。他方で民泊やゲストハウス側は洗練の道具としてホテルのエッセンスを使おうとします。異なる両者の業際に新たな商品カテゴリーが生まれる気がします。つまるところ旅行者が感じる旅の本質は何かという命題に対して商品を切り開く力が求められると思います。

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