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100年の歴史の評価

昨日は新年の準備が進む明治神宮に寄りました。奇跡のような人工の森を歩いていると、何もピラミッドのような建築物ばかりが壮大な事業ではないと思います。建築としてのピラミッドは現代技術でも作ることが不可能とされるほど高精度で、現在も存在すること自体がミステリーです。他方で、この永遠の森を100年前に予測していた先人の叡智には都心に居ながら触れられ、それは未来につながって行きます。東京を好きになれないのは、世界最大級の人口を誇る都市が、制度化された管理社会そのものに見えるからです。森こそ人が本来居るべき場所であり、東京オリンピックに建物を間に合わせるばかりが都市開発ではないと思います。多くの人の善意により作られいまや自然化したこの森にいると、100年の歴史の評価に耐える都市の姿に思いが至ります。

魅力の褪せた海外旅行

週末に来年の10連休に海外に行くという話をしていて、自分は全く気が乗りません。選択肢がなく法外な航空運賃、満席の機内や混雑する空港を想像しただけで気分が萎えます。サラリーマンの時はあれほど休暇を待ち焦がれ、いかなる代償を払ってでも海外に行こうとしたのに、いつでも行けると思うと行きたい衝動は起きません。無益な消費へ駆り立てていたものは強迫観念だと思います。見たいものや行きたいところはたくさんありますが、そのために払う対価と犠牲に見合うと、今は思えません。純粋に楽しみとして考えるなら日帰りで登れる山でも同様に満足できます。人生にはどうしても必要なものなど一つもありませんし、魅力的だと思っていたものは思い込みだった気がします。一番好きなのは半分仕事など行く理由のある海外旅行です。

お金を使わない娯楽

昨日家族でユニクロに行き3人分の冬物衣料をそれなりに買ったつもりでしたがレジでは1万円もしません。知的興味の多くは図書館とYouTubeが満たしてくれ、大半の音楽や映像コンテンツは無料で手に入ります。趣味はトレイルランニングですが、入山にお金を請求するのは唯一富士山ぐらいです。たまに海外に行きますが、多くは仕事です。年間3万kmほど自動車で移動しますが、フィアットのディーゼルは1km走るのに5円程度の燃料代ですから、一人で乗ってもそれほど経済的な負担を感じません。シェアリング経済が進展すると、自動車の利用コストは今の数分の一から十分の一程度に下がるとされ、空家率の上昇により住居コストも低下します。我が家のラブラドールは2代目ですが、2匹とも成犬になってから譲り受けました。糖質制限を始めてからは食欲をコントロールできるようになり、人間はそれほど食べなくても生きていけることに気づきました。贅沢を言わず変な欲に惑わされなければ現代の日本はお金のかからない国だと思います。誰しもお金の心配をしたくありませんから稼ぐ方法を考えますが、不要不急の浪費をしなければお金の心配はなくなります。お金を使わない生活そのものが娯楽なのかもしれません。

貧しい先進国

娘が留学していたニュージーランドのホームステイ先のホストマザーは電力会社のマネージャー職で、7時半に出社して14時半まで働き、帰宅後2時間自宅のジムで汗を流し、21時には寝る生活だそうです。家の周囲は広大な牧場と明媚な自然に囲まれ、夜空の美しさは想像を超えると言います。世界三位の経済大国の日本が、幸福度ランキングで低迷する理由は働く環境にあると思います。言葉だけが安易に流布される働き方改革ですが、その議論はいつも本質とは別の場所にあります。劣悪な労働環境の原因は、無駄なことに惑わされ集中すべき仕事が見えないからだと思います。昔ながらのやり方や仕事の全体像をとらえないマイクロマネジメント、人間の浅ましさがそこにはあります。深く考えもせずに間違ったことを真面目にやる見識のなさが、日本を貧しい先進国にしていると思います。

企業理念を作る愚かさ

残り2週間となった2018年は企業不祥事が後を絶たない一年でした。世界が注目するゴーン・ショックは言うに及ばず、免震ダンパーなど大企業による性能データ改ざん、自動車の燃費測量データ改ざん、品質管理に関する不正、地方銀行による不正融資など、今や企業不祥事はニュースの価値さえありません。一連の不祥事に共通するのは意図して行われたことです。企業が平気で嘘をつく風潮は企業理念に起因すると思います。どの企業も立派な理念を掲げていますが、文章表現の美しさだけを競い実行する気概などなく大半は嘘です。企業理念を掲げられるほど立派な企業は本来一握りのはずですが、皆が企業理念を掲げる風潮はお互いの嘘を許す企業風土につながっていると思います。ありもしない企業理念を真面目に作る愚かさに疑問を持たないことが本当の恐ろしさです。

願いと欲の境界

今朝の新甲子温泉は氷点下2度で風もなく寒さは感じません。昨日人生のTODOリストを書いていて、欲望と願望が混在していることが気になりました。地位財と非地位財という整理は分かりやすい反面自分の気持ちを正確には説明してくれません。願いは祈りに近く、自分や他人の平穏無事を望む神聖さがあると思います。尊敬する経営者でも稲盛さんには神聖さを感じますが、カルロス・ゴーンにはそのオーラがありません。神聖さは我に返り心を満たす力があります。胸に手をあて考えろと言いますが、随分前にバンコクの街角で年配の女性に胸の前で両手を合わせて挨拶されたことがあり、その立ち振る舞いの美しさが印象に残っています。子供の頃祖父の家で毎日仏壇に手を合わせていた意味が分かりました。

人生のTODOリスト

パソコンの画面にはTODOリストが貼ってはありますが、意外にも人生のTODOリストを作ったことがないことに気づきました。人生のTODOリスト10個をあげるなら今思いつくのは以下です。

①助けてくれる人が身近にいる

②自然のそばで生活する

③運動をする体力と健康を維持する

④穏やかな時間を持つ

⑤世界の健康リゾートに行く

⑥生きがいを仕事にする

⑦アンチエイジングの本を書く

⑧会社を経営して利益を出す

⑨100kmのトレイルレースを完走する(ついでに100mile)

⑩犬と暮らす

次いで、字幕なしの映画が見られる英語力を身につける、夕日が見える海岸沿いに住む、という感じで、現在の達成率は感覚的に11%ほどです。5年前なら、お金を心配せずに暮らす、ポルシェ911を買う、といった項目が入ったのですが、執着を手放したいと思う最近の心境変化で、いわゆる地位財は⑤と⑧に減りました。

満たされない豊かさ

人間は思い込みと適応の生き物だと思います。広大な美しい自然に恵まれるニュージーランドから狭小な日本に戻った娘はそれなりに日本の生活を楽しんでいるようです。35㎡の住まいで3人とラブラドールの生活が始まりました。一般には一人暮らしの広さですが、IKEAの二段ベッドとロフトベッドでドミトリーと化したマイクロアパートメントは思わぬ快適さです。持ち物は最小限になり、何にでも手が届き、掃除も簡単で部屋はすぐに暖まります。余計なことに手を煩わされ、時間を取られることも少なくなります。より良い暮らしという嘘はMore & Moreの際限ない欲求に人を駆りたて、決して満たされることはありません。小さい家も小さい車も最低限のなかに持続する豊かさがあると思います。満たされてしまえば有り難さを感じなくなります。他方で不便さは創意工夫の才能発揮の機会を与えてくれます。何よりミニマルな生活は自分にとって本当に必要なものが何かを教えてくれます。

サラリーマンの収支

働くという行為にはあちら側とこちら側という二つの世界があると考えるようになりました。以前の自分がそうですが、サラリーマンは贅沢を言う人種だと思います。仕事が忙しいと文句を言い、もう一歩を踏み出して仕事をしません。自分で仕事を生み出す苦労をすれば文句を言う気など起こりません。追い込まれると生きるために何でもやろうとするから、結果的に人は何でもできると思います。自分で仕事を生み出すことは自己実現に至る可能性が高まります。生きがいの源泉は自由と主体性を手にすることだと思います。サラリーマンの収支が割に合わないと感じるのは、それらを手放す代償に比べ、将来が昔ほどには安全でないからです。娘が帰国したので、週末に一流とされるホテルで食事をしましたが、粗相が目立ち安心して食事ができません。外食を避けたい一番の理由は、高くないモチベーションの人々の仕事ぶりで不快な思いをするからです。

共に闘う姿勢の欠如

昨日は小室直樹氏の著書「硫黄島栗林忠道大将の教訓」を読みました。硫黄島の激戦が戦後を変えたとする視点は、戦後の発展を違う目で見ることができます。硫黄島は自分にとって特別な島です。グアムに向かう機上からその島影を遠く望むことができ、摺鉢山の特異な形状が目をひきます。以前遺骨収集に行こうとした年は渇水で事業が中止になりました。劣悪な条件下数ヶ月で18.5kmもの連絡地下道を完成させ、逃げ場のない絶海の孤島で圧倒的な物量の米軍に日本軍以上の損害を強いたのは、栗林中将の統率力にあるとされます。優れた指揮官の共通点は従来のしきたりや戦術を根本から考え直す洞察力と合理性だと思います。命令ではなく、先頭に立ち共に闘う姿勢こそがリーダーシップの原点であり、無責任体質の蔓延する日本に一番欠けているものでしょう。

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