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昔の知恵こそが明るい未来

寒さが本格化し、日没が一年で最も早い時期になりました。半地下住居の我が家は外気温の影響を受けにくいことで、夏場のエアコンが不要なのと同様、冬場も稼働させる必要がありません。ホットカーペットにyogiboを乗せて、寒ければ上から布団をかけると即席コタツになり、元々電力消費が少ない上に、省エネモードで運転しても汗をかくほどの温かさです。エネルギーのひっ迫が叫ばれる昨今、部屋ごと暖める空調は非効率で、昔から伝わる祖先の知恵こそが明るい未来を開くと思います。ついでに風情のある火鉢が欲しいのですが、これ以上モノを増やしたくないので、東京暮らしには不要でしょう。多拠点居住が広がるポストコロナの時代には、都市ではミニマルに暮らし、田舎では動植物や昔からある生活道具に囲まれて、身体を動かしながら生きることが可能であり、都会と田舎を行き来することで人間本来のバランスを取り戻せると思います。

EV全体主義と闘うトヨタ

クラウンに続いて次期プリウスも気になる車です。先代比40mm低いプロポーションは、デザイナーが描いたスケッチそのままのエモーションを与え、全社一丸体制を伺わせます。0-100km/h加速6.7秒という動力性能といい、近年のトヨタは期待をはるかに超える車を作ります。ハイブリッドが市場に投入されてから四半世紀、採算化は不可能とされた車が乗用車販売台数ナンバーワンを記録してきたことは奇跡です。日本人が勝つたびに変更されるオリンピックルールのように、欧州を中心に進むEV政策ですが、電力ひっ迫からスイスではEVの使用制限を検討し、中国で暴動のきっかけになった火災はバッテリーのあがったEVが原因で消防車が近づけなかったとも言われます。遠くで燃やすかその場で燃やすかの違いで、送電ロスがあり危険なバッテリーを積むEVがエコだと言う主張は破綻していると思います。EV全体主義と果敢に闘うトヨタを応援したいものです。

非凡に見えないところが非凡

日本中を寝不足にした史上初のベストエイトをかけたW杯決勝トーナメントが終わりました。前回準優勝のクロアチアを相手に、今大会初の先制点を鮮やかに取った以外、スペイン、ドイツを破った非凡さを見ることはできませんでした。PK戦に至っては、本番に弱いと揶揄された時代の日本を思い起こさせます。しかしこれは素人的な印象で、これまでのゲームにおける日本のボール支配率は18%と、1966年大会以降の勝利チームとしては最低とされます。つまり日本は粘り強く守り、一瞬のチャンスをものにしてスピード勝負の瞬間芸により効率よく逆転勝利を収めてきたと言えます。日本企業が経営にスポーツを取り入れるようになったのは、戦後復興を果たし国威発揚の場となった1964年の東京オリンピックとされます。ドイツ、スペインに逆転勝利して日本の空気を一つにしたこと自体が非凡であることは間違いないのでしょう。

サウナの先祖返り

最近の関心事は世間でも過熱気味の北欧式サウナです。全室にプライベートサウナを持つ宿泊施設は珍しくなく、サウナ付きの賃貸物件だけを扱う不動産会社もあります。他方で意外なのはサウナ関連書籍の少なさです。サウナビルダーのバイブルとされる「サウナをつくろう:設計と入浴法の全て」が出版されたのは1992年ですが、いまだこれを超える良書はありません。コモディティ化が進むサウナにおいて差別化をはかるには、その原点に戻ることが有効だと思います。伝統的なフィンランドサウナは煙突のないスモークサウナで、原初的なものは地中に掘られたとされます。フィンランドでは電気式ストーブの手軽さが人々をサウナに引き戻したと言われますが、電気式ストーブが普及してきた日本では、逆に薪ストーブを屋外で楽しむ先祖返りが主流になる気がします。

スピリチュアルと経営の統合

ソニーの上席常務であった天外伺朗こと土井利忠氏の著書「実存的変容」を読みました。フレデリック・ラルーの書いた「ティール組織」の解説本の形態をとり、ラルーが本当は書きたかったけれども、学者としては書けなかった「人類の目覚め」というスピリチュアル領域から語られます。意識レベルが進化し、エゴを客観的に相対化して眺めるメタ認知状態が実存的変容であり、創業期のソニーは、実存的変容を遂げた上司の下で社員が思う存分に力を発揮して独創的な仕事を成し遂げたと指摘します。ガンが自然に消えるのも、Tears in Heavenを作ったエリック・クラプトンも、宮崎駿作品も、そして戦後日本企業が世界を席巻したのも実存的変容だとすれば、米国流の経営が尊ばれ、地位、名誉、収入などのエゴを追い求めた人々により失われた30年がもたらされたことにも納得が行きます。根源的な内面を追求し自分の人生を取り戻すことが必要なのかもしれません。

もはや不可欠な北欧式サウナ

昨日はグッドルーム㈱が経営するグッドサウナ日本橋を見学しました。製薬会社が一棟使用していた1992年竣工の9階建てSRCのオフィスビルの1階をコワーキングスペース併設型のサウナに改修したものです。首都高速の日本橋区間地下化事業により取り壊される予定のビルを、2025年2月末までの短期借り上げします。2階から8階をオフィスとして使い、「サウナブレイク」という働き方を提案します。4千万の投資額の半分がサウナ施設に充てられ、サウナストーブは世界シェア首位のHARVIA社製の電気式を使い、セルフロウリュが可能で、水風呂はチラーにより17℃に設定されます。フランスのアウトドア用品メーカーLafumaのインフィニティチェアが置かれる外気浴スペースからは、手の届きそうな場所に首都高速が走ります。今後同社ではサウナ併設型シェアハウスなども開発する予定で、もはや北欧式サウナは日本人の生活に不可欠な設備になりつつあります。

N-VANが人生を変える

最近見るYouTubeに、ホンダのN-VANを持つ女性のソロキャンプがあります。2019年にN-VANを買って以来、「何もしない」ことを楽しむためにキャンプに行くと言います。短いキャプションと音楽だけの短編映画のような映像は、どこか切ない余韻を残します。日用品に囲まれた慎ましい普通の暮らしぶりに引き込まれるのは自分ばかりではないようで、毎回数十万視聴されます。積載量が十分あるのに商用車っぽさが少なく絵になるN-VANは、人を自然体にさせるクルマだと思います。N-VANとのソロキャンプ生活を始めたことは主人公の人生を変え始め、今では賃料1万円、築100年の古民家に暮らすようになりました。ほどほどに頑張り生きる生活が微笑ましく、人のやさしさに触れる理想の暮らしに見えます。荷物を載せっぱなしにできるN-VANなら、面倒な準備や手間もなく、キャンプは日常に近づき、やがては人生を変える力になる気がします。

今も触れられる奇跡

火曜日に高萩のサウナ施設に行く前に、常陸国最古の霊山と言われる御岩山(530m)と竪破山(たつわれさん658.3m)に登りました。御岩山は古代より信仰の山として祀られます。中世より修験の山として栄え、祭祀遺跡が発掘される西側斜面一帯が神域とされます。竪破山も江戸期までは巨石・山岳信仰の山で、山頂付近には黒前(くろさき)神社があり、近くには山の名の由来となり、徳川光圀が名づけた太刀割石があります。花崗岩が風化する過程で、内部に生じる亀裂の間隔が1m以上の岩塊として残るコアストーンは、何らかの力が働いたとしか思えない異様な巨石です。古代の人々が岩座に霊力が宿ると信仰した気持ちが分かります。縄文の時代から祭祀が行われたであろう磐座が、目の前に鎮座し、手を触れられるところに今もあることは奇跡であり、霊山ほど貴重な体験はないと思います。

現代の共同浴場

昨日は茨城高萩市にあるアウトドア・サウナ施設のコアミガメを見学しました。サウナ好きと話せば必ず名前の挙がる理由は、築80年の古民家の敷地の裏手にある渓流を水風呂に利用する、野趣あふれる茨城県の秘境とも言える立地にあります。漆喰壁のサウナ室には、パワーがあり過ぎてカタログモデルから落とされた国産ストーブが置かれ、断熱と蓄熱構造により前日の温度が残ります。値段の安いテントサウナに加え、一部の輸入品では価格競争も始まり、サウナはあって当たり前のコモディティになりつつあります。他方でサウナを求めて旅に出るスタイルは定着し、今後の主戦場はドラマチックな水風呂と外気浴ができる限界集落になる気がします。日本では集落ごとに共同浴場を管理する温泉文化が残りますが、那須などでもその数は減る傾向が見られ、サウナがそれに代わるのかもしれません。

ぬくもりを伝える年賀状

年賀状の季節になりました。郵便局の引き受け通数はこの数年10%ずつ減少し、「年賀状じまい」をする60代以上は53%にのぼるとの調査もあります。企業が紙の大量消費を問題視して止めるようになり、若者が手間とコスパで嫌うのに対して、年配者は終活の一環として出さなくなるケースが多いと言います。正月と言えばストーブで焼いた餅、こたつでみかん、そして年賀状というイメージが強く、その伝統を壊したくない気持ちもあります。しかし、それ以上に大きいのは、年齢を理由に何かを止めることは、死を近づけるようで縁起でもないからです。スマホを持つようになり、腕時計をする人が減っても時計の価値は装飾品に変わり、市場規模が縮小しなかったように、年賀状の価値はむしろ高まると思います。書き手のぬくもりと気持ちを伝える一種の贅沢品として、心に響く手書き文化が見直されるのかもしれません。

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