旅館営業を休止してから3年が過ぎ、それでも最大の関心事は宿泊業の収益化です。国の支援が始まり旅行市場が活気づき始めましたが、その機運は続かない気がします。コロナ騒動は東日本大震災以上に人々の生活を変え、生き方をも変えてしまう影響があるからです。アドレスホッパーのような生き方は一部の現象とは言え、そうした生き方を人々が意識し始めたことが地殻変動をもたらすと思います。物財をやり取りしてきた宿泊業は、客商売の本質に戻るのでしょう。先日の安曇野の宿では、合わないと感じる客は来たことがないと聞きましたが、人間関係ができてしまえばトラブルは生じません。贅沢な客室も非日常の体験もわき役でしかないのに、宿は旅の本質である人との触れ合いに無頓着だったように感じます。豪華なお仕着せ料理より、宿泊客と話ながら献立を決め、その大半が自家栽培という食事の方がはるかに魅力的です。