
気温の下がらないこの季節に降る雪というのは湿った雪を想像しがちですが、実は良質なパウダースノーです。標高800mの新甲子温泉のあたりで丸一日以上降り続いた雪の積雪は5、60cmほどですので、固まった雪面に降り積もった大量の雪がここからほど近い那須で表層雪崩を起こしたことは容易に想像できます。結果論で言いたくありませんけど、なぜスキー場なのか、なぜ今の季節なのか、なぜ豪雪の翌日なのか、といった素人的疑問を抱かざるを得ません。県内では安達太良でも雪崩で人が亡くなっています。
昨日は新月でしたので、一日食事を抜きました。月に一度1日程度の断食を推奨する医者も少なくありませんので、私は基本的にデトックス効果の期待できる新月の日は断食をしたいと思っています。
美味しい食べ物に興味がない人はいないと思いますが、私は美味しいモノが重要なのではなく、美味しく食べることが重要だと思っています。あまり賛同を得られない考え方だと思いますが、食べる対象が重要なのではなく、あくまでも自分自身の食べる状態や姿勢の問題です。ですから美味しく食べるのは簡単で一日でも食事を抜けば済みます。美味しいものが労せず食べられるのであれば、一日食事を抜くなどたいした問題ではないですし、時間もお金も浮きます。しかも空腹状態は消化に使うエネルギーを代謝にまわせて、飢餓状態が若返りホルモンを活性化するとあればやらない手はありません。
ただそんな断食明けの私でも絶対に許せない食べ物が地元で売られる漬物です。塩をそのまま食べているような塩辛さで、お湯で洗おうが豆と一緒に煮ようが耐えがたい塩辛さなのです。体温を上げる塩分摂取を気にする必要はないと主張する医者もいますが、それにも限度があります。半世紀以上生きていながら、それでも時々理解や常識を超えることが起こります。こちらで試しに買ってみた漬物の想像を絶する塩辛さだけは私の理解をはるかに超えます。
昨日は断食の影響なのか夕方になってどうもやる気が出ないので、体に喝を入れるために那須湯本温泉の共同浴場、鹿の湯に行きました。鹿の湯にある46度と48度の高温浴は交感神経が高まるので、やる気が出ます。初めて鹿の湯で41度の浴槽を中心に入った時は、宿までの帰り道を運転するのでさえ眠くて仕方がなかったのですが、48度の浴槽に入ると交感神経が高まり宿への帰り道の雪の積もった那須甲子道路は、ラリーカーで走るスペシャルステージに見えます。
年間100日以上は鹿の湯に入るという高温浴槽のまわりの常連に聞けば、コンマ一度の精度で湯温を教えてくれます。昨日の高温浴槽は47.4度だそうで本来温いはずの浴槽の底が熱く感じますので、足は熱を感じやすいのだと思います。3分ほど高温浴槽に浸かるのは、お風呂で100まで数えさせられる子供の気分です。時々間違って高温浴槽に来てしまう一見客がいて、並み居るレジェンドの指導を受けながら顔をゆがめて入浴するのを見るのは、あまり人間ができていない私のひそかな楽しみです。鹿の湯は18時までの営業のはずですが、常連が帰った17時45分には有無を言わさず浴槽の栓を抜いてしまうあたりも、スパルタンな鹿の湯らしいところです。


新甲子温泉は曇りがちの寒い一日です。阿武隈源流の雪もだいぶとけ始めてウッドチップのトレイルがところどころ顔をのぞかせています。昨夜はかつての同僚に知人と二人で宿泊していただきました。用事を終えてから新白河着が22時過ぎになってもわざわざ訪ねてきてくれることには感謝しかありません。温泉の力もあるにせよ、これまであまり大切にしてこなかった人の縁というものを強く意識するようになりました。
今朝の新甲子温泉は快晴ながら寒い朝です。昨日も日中は氷点下の寒い一日でした。夕方になって無性に那須湯本温泉の鹿の湯に入りたくなり出かけました。私は温泉や入浴は基本的に40度程度の温いお湯に長く入るのが好きなのですが、先日プロカメラマンの室伏那儀氏と那須湯本の鹿の湯に行って以来すっかり高温入浴に魅せられてしまいました。さすがに48度の浴槽は底にお湯の流れがあるらしく足が低温火傷のようになるのですが、今日は46度の浴槽でも実際には47度以上あり、肩まで浸かったときに脳内麻薬のβエンドルフィンでも分泌されるのか、なんとも快感で至福の時が訪れます。この共同浴場はその風情からしてかなりスパルタンで、頻繁に温度管理をする係の人もとくに若者には厳しい指導をしていて、それを見るのも楽しみ?のひとつです。



