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世界のN-VAN

N-VANは趣味性の強い車で、商用軽バンでありながら愛好者によるFacebookグループが存在します。国内で最大のものは参加者が1,000人ほどですが、輸出や海外生産をしていないにもかかわらず、シンガポールのグループは5,000人です。投稿の複数は日本語の警告表示の意味を聞く質問ですから、日本仕様を並行輸出したものと思われ、今や世界的な知名度があるようです。日本ではごく普通に見かける商用車の軽は、ガラパゴス規格でありながら、実は世界を目指せるポテンシャルを秘めているのかもしれません。核家族化が進むと大型のSUVより、アウトドアギアを大量に運べ、かつ維持費の安い軽商用車こそが多用途に使える選択だと思います。大量の荷物とともに移動する便利な道具であるN-VANによって広がるカーライフを、世界が受け入れるのかもしれません。

デザインの判断基準

フィンランドの軍用品メーカー、サヴォッタ(Finn-Savotta)社のテントサウナを買いました。誰もが知るブランドはロシア製のMORZHで、簡単に設営でき、3層構造のテントは150℃にも達する驚異的な性能です。一方サヴォッタは、YouTube動画の買ってはいけないテントサウナブランドの常連で、一人での設営は困難です。50年以上にわたりフィンランドやエストニアの軍隊で使われるメーカーだけに、断熱性より耐久性が重視され、サウナ室内は75度以下の温度を推奨します。それでもサヴォッタを買ったのは、ミリタリーオタクだからではなく、質実剛健なサウナストーブのデザインが、大自然のなかで使うのにふさわしいと感じたからです。大半がステンレス製に対して鉄製のため、錆びると良い風合いになりそうです。デザインの良し悪しは人によって判断基準が異なりますが、最高のトトノイをもたらすテントサウナに求められるのは、自然との調和だと思います。

暇つぶしの代償

卒業式を控えた娘が、バルセロナ、ニース、モナコを旅行しています。陽光の降り注ぐ美しい風景を見ていると羨ましくもあります。他方で行きたいという気が起きないのは、セミリタイアに片足を突っ込んでいるからかもしれません。リタイア後の趣味として旅行は人気ですが、仕事の忙しい社会人や学生なら現実逃避をしたくなる気持ちも分かります。しかし移動のわずらわしさや健康リスク、治安や旅費を考えると、暇つぶしの代償としては見合わない気がします。ガウディ建築のファンとしては、バルセロナは外せない訪問地だと思っていましたが、現地で撮られた写真を見ていると、行ったところで人生が変わることもなさそうです。無理して海外に行くとすれば、刹那的に消えていく一時の感情ではなく、人生を変えてくれるぐらいのインパクトが必要です。そう考えると消去法で残るのはヒマラヤトレッキングぐらいかなと感じます。

安さと選択肢の豊富さ

近所の食品スーパーが撤退した後に、しまむらが出店しました。値下げされた商品のハンガーには、質感もデザインも悪くない390円のシャツが並び、スポーツブランドのロゴ入りのものでも790円と格安です。消耗品の靴下は2足で190円の値札を下げ、賢い消費者をアピールしたいケチ自慢の本能を刺激しそうです。問題は消費者がその価格に慣れてしまうことで、商店街で衣類を扱う店を一掃してしまう危険性があります。しかし、安さと選択肢の豊富さは、流通業の普遍的な正義であり、ファストファッションなどへの批判と同時に、その貢献を評価する必要があると思います。ユニクロの柳井氏は「同じ目線でつるんでいるから世界を目指せない」と言い、夜の会食や会合を避けますが、気分によって消費行動を変えるきまぐれな市場の空気を読むには、雑音を消して自らの感覚を研ぎ澄ます必要があるのでしょう。

口コミが命を守る

昨日は上野原市の坪山(1,102.7m)に登りました。20km超の縦走をする予定でしたが、日差しが強くラブラドールの熱中症リスクがあり、ヒカゲツツジやミツバツツジの群生地として知られる坪山だけで下山しました。イワカガミなども見られる花の山として観光看板もあり、気楽なハイキングを想像させますが、登山道は急傾斜や絶壁のやせ尾根が続くスパルタンな山です。高尾山の登山道は、サンダルでも歩けそうな遊歩道にさえ、登山の装備が必要と書かれますが、ここはむしろ逆で頻繁に滑落事故が起こるようです。何事も最終的には自己責任ですが、ほとんど効果のないダイエットサプリや健康器具が放置されるように、期待と実態には大きな乖離があります。健康食品の広告には「個人の感想」という不十分な打消し表示による体験談が用いられますが、登山の場合はSNSアプリによる口コミを事前に読み込む必要があるのでしょう。

エキセントリックな本質

N-VANには、初めて原付に乗った日の爽快感と、どこにでも行けるという自由を得た喜びに似た感覚があります。しかしそれは、若者特有の解放感とは違い、ノマドランド的な世俗のくびきから解き放たれる清々しさです。ノマドランドは何事も起こらず、派手な展開もない、荒涼としたアメリカの大地を舞台にした映像が印象的な映画で、寂し気な音楽が悲しみや喪失感を抱えた心の内を伝えます。屋根の下での幸せな暮らしを捨て、アマゾンの配送センターに象徴される、過酷なヴァン・ライフを主人公が選ぶのは、大半の米国人が65歳以降も働く必要があるからです。そんなエキセントリックな行動が本質に見えるのは、人類史の大半が流浪の民だったからでしょう。この映画に惹かれるのは、自然とのつながりを感じながら自分をそぎ落としていく生き方こそが、本当の自分を取り戻す唯一の方法だからかもしれません。

和製ノマドランド

納車から1か月のN-VANで3,500kmを走り、郊外を中心に走った平均燃費は19.2km/LとJC08モードの17.6 km/Lより良好です。しかしN-VAN の最大の欠点が燃費の悪さだと思うのは、1kmを走るための燃料費が、軽油を使うフィアットの6.5円に対して8.5円と3割高いからです。加えて4WDの燃料タンクは25Lと小さく、走行可能距離の目安はフィアットの600kmに対し400kmほどです。ハイルーフのためカーブが続く道ではロールが大きく上り坂ではパワー不足が露呈すること、リアシートが長距離移動に適さないこと、助手席側の大開口のために前後のドアに組み込まれたセンターピラーが巨大で左側面の視界が悪いことも欠点です。一方で、商用車ならではの広い空間を車中泊などに使え、宿を決めることなく、そのときの気分で好きな場所に移動できる自由さはこの車の魅力です。商用車と乗用車のカテゴリーを破壊したN-VANによりカーライフが広がり、ノマドランドのような漂流生活をしてみたくなります。

何かを生み出す

昨日は白河と南会津で草刈りをしました。自然のなかで行う草刈りはもはや開放的なスポーツでありレジャーの一部です。草刈りの合間に川辺で弁当を食べると、人間が自然に近い場所で共存していた頃は、ことさらに刺激を求めなくても十分に幸せだった気がします。無秩序に茂っていた草木を刈ることで、土地に一種の調和をもたらします。商業的に提供されるレジャーの多くは、誰かが作ったお仕着せの商品を消費する受動的なもので、その最たる価値は刺激を強めることです。より強い刺激を求めて、より多くの対価を支払います。以前行った登山道整備がレジャーとして成立するのも、そこに集まる人が生き生きしているのも、それが能動的なレジャーだからだと思います。自分の体を鍛えることであれ、街の清掃であるにせよ、人生の質を決めるのは何かを生み出すことであり、消費するだけの人生はむなしいのかもしれません。

軍隊用サウナ

昨日はフィンランドのサヴォッタ(Finn-Savotta)社のテントサウナを見ました。サウナの価値は外気浴であり、最良のサウナは真冬に入る水辺のテントサウナだと思います。サヴォッタは木こり向けのバッグを作り始めた1955年の創業以来、過酷な使用に耐える製品を作り続け、フィンランド国防軍の戦闘用ベストや軍用テントなどの装備が50年以上使われる実績があります。工場はフィンランドとエストニアにあり、フィンランド国境警備隊、フィンランド警察の他、エストニア国防軍でも使われます。軍用装備品を作るメーカーだけにテント生地はシンプルで、断熱性より耐候性が重視されます。そのためか室温は85度程度までしか上がらないようですがロウリュをすれば問題はありません。ストーブもステンレスではなく通常の鉄のため程よく錆びてスパルタンな印象です。テントサウナは軍隊用として発達した側面もあり、最も好みの製品かもしれません。

事なかれ主義の現れ

最近ファミリーマートに行かずローソンに行くようになったのは、PayPayが使えるからです。スマホ決済に慣れると、財布を持ち歩いたり取り出すことさえ億劫になります。企業の戦略ですからとやかく言う筋合いではないにせよ、生業的な商店でも使えるスマホ決済が使えず、自ら売上機会を放棄する姿勢は疑問です。同じ理由で小型スーパーのまいばすけっとの代わりに西友に行くようになり、日々使う店舗にとっては少なくない影響だと思います。ラブラドールと旅行で宿に泊まる際は車に犬を残すことがありますが、先日行ったとあるチェーンホテルではそれを禁じていました。気温の下がった夜間だけですし近隣に迷惑がかかるとも思えないのですが、その企業に対するブランドイメージは低下します。ビジネス感覚があればそこに商売の機会を見出すのでしょうが、何事も禁止し不便にするのは事なかれ主義の現れかもしれません。(事実誤認があったようでファミマではPayPayは使えるようです)

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