最新情報

Information

型破りか非常識か

スノーピーク三代目社長の不倫、妊娠、辞任騒動は、お手並み拝見モードだった人たちに恰好の話題を与えそうです。型破りと見るか、非常識と見るかによって評価が分かれそうです。プレスリリース発表の日は、本社の敷地に4月に開業したSnow Peak FIELD SUITE SPA HEADQUARTERSのサウナを見に行きました。タオルがついて1,600円のプロモーション価格は、スノーピークを身近に感じます。今更サウナですが、それ故どこに卓越性を築くかを真剣に考える必要があります。サウナ室での差別化は難しく、水風呂と整いスペースをどれだけドラマチックに演出するかが勝負だと思います。サウナの効能を体感するのは整う時ですから、外気浴スペース、すなわちサウナの立地が重要で、日本のサウナはまだまだ発展途上にあると感じます。1,600円ならまた来ても良いと思いますが、大企業となったスノーピークに型破りな施設は期待できないのかもしれません。

4.8は鬼門?

昨日富山県で泊まった宿は外しました。某国内OTAサイトで事実上の最高評価である4.8という総合評価なのに、素っ気ない刺身と酢の物、ジャガイモ、汁物が出たところで、「あと2品来ますから」という女将の言葉に耳を疑いました。それでいて夕食評価はありえない5.0です。食後に何かを食べることなどありませんが、2km離れたファミリーマートにおやつを買いに行きました。このOTAサイトの4.8はどうも鬼門らしく、以前滋賀県で泊まった宿も中の下以下で家族に顰蹙を買いました。そのときはマニアが好む宿で、偏った層が評価を押し上げていると無理に納得したのですが、今回は違います。共通点は外観写真に違和感を覚えたことです。こんなにボロそうで本当に4.8?と思ったときに自分の勘を信じるべきでした。おまけに泊まって良かった宿大賞まで受賞するに至っては、アルゴリズムの欠陥を疑わざるを得ません。評価を操作できるなら秘訣を教えてもらいたいものです。

故郷を懐かしむ宿

昨夜は山深い豪雪地帯の奥会津にある湯ノ花温泉に泊まりました。寝苦しい東京から半袖で行くと、秋を通り越して場違いの初冬を感じる気配です。築135年の古民家の囲炉裏で焼くいわなや郷土料理を中心とした品数豊富な食事は、洗練や繊細さはなくても、食べたいと思えるものばかりです。現在の主人は10代目で、6代目は魔物が住むと言われた田代山を開山したと言います。先代の奥さんは102歳の今も元気で毎朝新聞を読むそうです。戸外に出ると小川のせせらぎと虫の音が響き、敷地つながりの共同浴場には近所の人が、ひとっ風呂浴びに入れ代わり立ち代わりやってきます。田舎に来ると時間の流れが変わり、無性に眠くなります。これは現代人が失った人が生きるための本来のリズムを取り戻すからだと思います。息子夫婦は違う仕事に就いており、故郷を懐かしむ日本のオリジナリティに残された時間はそう長くないのかもしれません。

時を止めた男

週末にネットフリックスでトップガンの第一作を見ました。トップガンマーヴェリックは映画館で見ましたが、第一作の秀逸さが際立った印象です。36年の時を経てそれなりに容貌の変わったアイスマン役のヴァル・キルマーや、出演依頼の来なかった恋人役のケリー・マクギリスと比べて、俳優としての魅力を失わないトム・クルーズの若々しさが話題になりました。しかし、印象的だったのは司令官役のジェームズ・トールカンで、年相応に容姿が変わりはしても、91歳の今も現役でいられることは素晴らしいと思います。自らアクション映画のスタントを行うことで知られるトム・クルーズは、様々な運動と糖質制限、ナッツなど少量のスナックを小分けにして摂ることで食べ過ぎを防ぎ、1日1,200kcal以内の食事により、その引き締まった体を維持しているとされます。健康と体型維持の秘訣は、運動と少食しかないのでしょう。

無計画なサバティカル

たまに日記を読み返します。4つの企業で30年サラリーマンをした後、当てもなく会社を辞めたのは2016年の今頃で、学びの旅と嘯いて半月ほどペナンで過ごし、帰国して何を思ったか旅館を買い、そこから多くの出会いと学びがあり、今はその旅館も存在しません。大学教員にはサバティカル制度があり、ヨーロッパを中心にキャリアブレイクが普及しますが、この6年間は人生の空白期間と言えます。使途制限のない長期休暇は、これまで築いたキャリアから自由になり、本当にやりたいことを再構築する機会になります。世間は生涯賃金を気にしますが、必要なのは生涯収入であり、第二の人生とは組織に頼らずそれを実現するスキルを確立する時期だと思います。無計画なサバティカルと言うモラトリアムを放置してくれる家族に感謝しつつ、働きたいから働く主体的な人生を送りたいものです。

消去法が愛しい

フィアットが定期点検から帰ってきました。8年で16.7万kmは自分史上最長走行距離で、この距離を走ってメンテナンスフリーだった車は、30年ほど前に乗っていた初代の同じフィアットパンダとこの車だけです。4WD、マニュアル、ディーゼル、左ハンドルという消去法で決めた車は、ごくたまに300円の洗車機にかける程度で、オイル交換なしに2万kmを走っても不機嫌になることはありません。愛らしくはあるけどお世辞にも良いデザインとは言えず、取り立てて美点があるわけでもないのに、全てにおいて過不足なく悩みは次に乗りたい車がないことです。店によると、同じ車に26万km乗った別の客の悩みも同じだったそうです。最小クラスの大衆車はホテルの玄関に乗り付けても誇らしい気持ちにはなりませんが、腰まで埋まるような福島の雪道をけなげに走るフィアットを愛おしく感じます。

条件付きの幸せ

健康診断を受けた人のうち経過観察、再検査、治療が必要な有所見者数は上昇傾向が続き、6割に達すると報じられます。過半数の人に不健康が疑われる事態の解釈は二つあって、繊細で外部の影響を受けやすい身体ゆえに壊れて当然という視点と、タフな身体が壊れる環境は異常とする考え方だと思います。人体には身体を正常に保つホメオスタシスが備わり、通常であれば自然に健康が保たれるはずです。日本でもアメリカでも国民所得が増えても生活満足度が向上しない理由は、生活習慣病の増加など、年々われわれが不健康になっているからだとされます。稼いだお金は生活の質を高めるために使われるはずですが、その行先は食料品や化粧品、医薬品といった、不健康なライフスタイル抜きには成立しない裏の顔を持った産業です。条件付きの幸せのために金を払い、その結果幸せになれないのかもしれません。

幸せを感じる力

昨夜は英国にいる娘がLINEのビデオ通話をしてきて、結局2、3時間話しました。スピーカーを使い、その間双方で食事を作ったり風呂に入ったりしますが、生活の様子がリアルに伝わります。英国生活が3年目に入り、日本に暮らす素晴らしさが身にしみるようです。日本よりだいぶ寒い気候のなか、アパートのヒーターが壊れ、お湯も暖房も使えず、国中が喪に服しているにせよ、経済活動が止まり業者には連絡がつかないそうです。日本なら家の設備は簡単に壊れませんし、連絡がつかなくなることもなく、最悪自分で暖房機を買うこともできますが、いずれの手段も断たれていると言います。観光客として訪れる英国は憧れの対象でも、住めばかつての大英帝国の都とは程遠い印象です。海外旅行が復活を始めると、外の世界に羨望の眼差しを向けますが、幸せを感じる力が衰えた日本人は、日々の暮らしの尊さを忘れているのかもしれません。

宗旨替えをした日本人

温泉に恵まれあれほど温泉好きだった日本人が、宗旨替えをして今や北欧式サウナに熱狂しています。玉川温泉など体の変化を体感できる一部の例外を別とすれば、温泉の効能が気のせい程度なのに対して、サウナは手順に従えば誰でも整うことができます。事業者にとっては開発コストとメンテナンスコストを抑制できるのが魅力です。繁華街にあり男性専用だった時代の名残はもはや見られません。今やテントサウナはあらゆる場所に持ち込まれ、自動車さえも移動式サウナにしてしまう時代で、今までブレイクしなかったことが不思議なぐらいです。写真は野尻湖のLAMPで見かけた軽トラックを改造したサウナで、煙突をはずして八ヶ岳から自走してきたと言い、屋根には本物の芝生を生やした整いスペースが用意されます。あって当然になりつつあるサウナの破壊力は、宿泊施設に地殻変動をもたらすのでしょう。

毒を食らわば皿まで

先週末は野尻湖、白馬に行きましたが、車で遠出をするときは農産物直売所や地元のスーパーを覗きます。戸隠で見かけたタモギタケ(楡木茸)はヒラタケの一種で傘の美しい黄色が目を引きます。あまり香りはありませんが、だしの元となるうまみ成分をバランスよく含み、血糖低下、脂肪減少、コレステロール低下、血圧上昇抑制、抗腫瘍作用、認知症やアルツハイマー病の予防効果があり、薬品の原料としても研究されているようです。一般にキノコは低カロリーでβ-グルカンなどの食物繊維、ビタミンD、ビタミンB群などの栄養素が豊富で健康増進に役立ち、統合医療の第一人者であるアンドリュー・ワイルもキノコを豊富に入手できる日本がうらやましいと言っていました。健康効果が注目される和食や発酵食などの素晴らしい食文化を持つ日本が、今や「毒を食らわば皿まで」のグルメ大国となったことには複雑な気がします。

Translate »