自ら高齢者になる

2023年の65歳以上の就業者数は、22年に比べて2万人増の914万人だったと総務省が公表しました。20年連続で増加して、過去最多を更新したそうです。高齢者全体の就業率は25.2%で、65~69歳に限れば52%となります。人生100年時代とされ、いわゆる老後が長くなると体力の個人差が際立ちます。妻の父を見ているので、90歳を超えても元気なのは普通だと思っていますが、世間の認識とはだいぶ異なります。前期高齢者などと、国が余計なことを言うので年齢呪縛にとらわれて自分が年寄りだと思い込み、自ら体を衰弱させると思います。精神科医の和田秀樹氏は、人口の上位1割を高齢者とすべきと主張しますが、この考え方なら80歳を超えたあたりが高齢者となり、リーズナブルな基準かもしれません。しがらみが減り人生で最も自由な時間を、「もう年だから」と諦めることほどもったいないことはないのでしょう。

人を傷つける娯楽

休日の娯楽の定番はNetflixやYouTubeです。刃物が人間の生活に豊かさをもたらすと同時に、凶器として人を傷つけるように、これらの動画は非常に役立つものもあれば思考を停止させて、偏った意見やフェイクニュースを信じ込ませることもあります。純粋な娯楽としてドラマを見ることもあれば、知識を得る目的で有識者の対談を聞くこともあれば、海外発の建築専門チャンネルを見ることもあります。学びたいことが明確であれば良いのですが、中毒症状で見続けても時間つぶしにしかなりません。最も危険なのはNetflixの海外ドラマで、耳が英語に慣れるというメリットはあるものの、没頭して一気に数シーズン分を見てしまうこともあり最もリターンが低そうです。食事が現代病の原因であるように、楽しみと実益が渾然一体とした動画視聴も、一見楽しそうで豊かに見える娯楽こそ、人を傷つけるものかもしれません。

マニュアル車に乗るべき

近所の魔の交差点で昨日も事故がありました。近隣住民なら何度も怖い目に合っていますので徐行しますが、壊れ方からしてその形跡は見られません。一時停止義務があるのはタクシーですが、運転が慎重なことで知られる個人タクシー神話は過去のものかもしれません。京王線の踏切から400mほど一時停止のない道なので事故が多いのですが、複数の標識やミラー、ロードペイントで警告された真昼の交差点で起こる事故の原因は、不注意しかありません。オートマ車の事故率はマニュアル車の2倍ですが、理由はぼんやりと運転ができることだと思います。MT車で踏み間違いをすれば車は動きませんので、暴走事故を起こす可能性も低いはずです。苦手な人が多い坂道発進にはアシスト機能がつき、ギアも昔と違い簡単に入りますし、何より運転を楽しめるマニュアル車に乗るべきだと思います。

日の丸家電の復活

最近IHクッキングヒーターを買いました。以前使っていたのはamazonの家電販売で存在感を示し、パナソニックなどの半額で売られるプライム市場上場企業の製品ですが、2年ほどで壊れました。今時の家電など、どこの製品もクオリティーは変わらないと思っていましたが、作動音の大きさに買った日に後悔しました。安物買いの銭失いを反省し、以後以前から親しむブランド品を選ぶようになり、パナソニックを買いました。長野県の家で使うIHはナショナル時代のものですが、今も普通に使うことができます。パナソニックに限らず日本企業の弱点はデザインの悪さでしたが、先日家電量販店で冷蔵庫売場を見たとき、マットブラックでひときわシックなデザインの製品が目に留まり、正面ではなく冷蔵庫上部に控えめに付けられたロゴはパナソニックでした。新興勢力の攻勢により衰退の一途をたどるかに見えた日の丸家電の復活を願います。

消滅可能性自治体の伝統行事

昨夜は2年に1度開催される白河提灯まつりに行きました。400年に及ぶ歴史ある祭りの、正式名称は鹿嶋神社祭礼渡御祭です。今年は6年ぶりの開催となり3夜連続で提灯行列が行われます。祭礼1日目は古民家からほど近い白河地方の総鎮守鹿嶋神社を出発し、ハイライトは神輿と提灯行列の阿武隈川渡河です。白河提灯まつりに参加するのは23町内で、それぞれ持ち歩く提灯のデザインが異なり、役割も決まっています。先達竿頭提灯は約10メートルの竹竿2本の先に提灯が付いたもので、相当の重量となりこれを立てるのは見せ所のひとつです。主に中学生が担当する高張提灯でも約3メートルの竹竿で、女子生徒にとっては酷な長さに見えます。白河市の人口は2000年の6万6千人をピークに減少が続き、2060年には3万3千人と半減が予測される消滅可能性自治体ですが、地域の伝統行事が続くことを願わずにはいられません。

独自技術を参入障壁に

コアバランスストレッチという独自の手技を用いたストレッチの専門店Dr.stretchに行きました。ストレッチの歴史は決して新しくはありませんが、重要な論文が出始めたのは21世紀になってからで日々進化している分野です。サービスを提供しているのは日本の企業ですが、メジャーリーグのトレーナーなど、主にはスポーツの本場米国からのノウハウのようです。日本でもプロのアスリートチームなどと提携し、怪我の予防やパフォーマンス向上に活用されます。トレーナーの養成は自社で行い3か月程度かかると言いますが、常にノウハウは進化し、社内格付けによりトレーナーは5段階で評価され、指名料も550円から5,500円と幅があります。国家資格ではありませんが、ノウハウが進化している分野であり、競合参入を防ぐためにもトレーナーの社内養成が必須なのでしょう。

戦争だけが克服できない

9月11日ほど世界の人々に記憶される日はないでしょう。何年が経とうとも世界を変えた日の記憶は鮮明で、世界の行く末に不安を覚えたことを記憶しています。当日は大阪のホテルに泊まっていて、高層階から見る瀬戸内海に映る夕日の輝きが抜きん出て美しかったことや、当時勤めていたグローバル企業の社員3人が飛行機に乗っていたことも、印象を強固にします。強い感情が記憶を強化するために当時を知る誰もが、911テロの起きた時間に自分がどこにいて、何をしていたのかをはっきりと覚えているのでしょう。21世紀最初の年に起きた不吉な事件が示唆するように、今も戦争の世紀が続いています。人類史における存亡の危機は、飢餓、疫病、戦争ですが、いまだに戦争だけが克服できないのは、人類の欲望が原始的な姿のまま継承されて来たからかもしれません。

拡張された人体

フィアットパンダの後釜となる車が思い浮かびません。4WDとマニュアルは譲れない条件ですから、仕事用に買ったN-VAN以上に興味を引く車を、新車で買うことはできません。昨日にかけて福島、新潟を750kmほどN-VANで走りましたが、ハイビームを含む自動点灯などの機能も付いて、過不足がありません。不満は燃費の悪さと上り坂での遅さぐらいですが、絶対的な信頼性とスペースユーティリティーの高さを兼ね備えたこの車が、100万円台半ばで買えることは奇跡的と言えるかもしれません。燃費が悪いとは言え、会津や奥只見の山を越えて新潟まで行っても19km/L以上走っているので贅沢な願いとも言えます。小気味良く決まる6速MTを操れば、軽の商用車であることを忘れる楽しさです。人は拡張された人体として車を無意識に扱いますが、そのためにはより小さくプリミティブな車こそがふさわしいのでしょう。

入浴環境をカスタマイズできるサウナ

昨日は白河と南会津で草刈りをしました。刈払機の歯を交換したので面白いように草が刈れ、適度に体を動かした後は近所の温泉に行きます。南会津の物件の周辺には木賊温泉や湯の花温泉など、風情のある温泉地が点在していますが、昨日は車で15分ほどの古町温泉赤岩荘へ行きました。57.2℃の源泉はほとんど無色透明ですが、鉄分を含むのか露天風呂は茶褐色に濁ります。源泉かけ流しの湯舟は43度程度でしっかりと汗をかけます。温泉もサウナも入浴による効能は似ていますが、異なるのは関わり方だと思います。温泉は基本的に自然の懐に入り込み、大地の力をダイレクトに感じるところが魅力ですが、サウナは燃料の投入やロウリュにより入浴環境をカスタマイズできることが利点です。温度や湿度を調整することで、誰でも入りやすく、その日の体調や気分にあわせた入浴体験ができるサウナの魅力に改めて気づきます。

ジャパン・アズ・ナンバーワン

フォルクスワーゲンがドイツ国内工場の閉鎖を検討していることが報じられました。1937年の創業以来初めての出来事で、その影響が他の自動車メーカーに及ぶ可能性もありそうです。IMFが今年4月に発表した世界経済見通しで、ドイツの2023年名目GDPが55年ぶりに日本を抜いて、世界第3位になったばかりです。言うまでもなく自動車は基幹産業ですが、ヒステリックなEV政策が裏目に出て、中国の電気自動車との競争にさらされ、ウクライナ戦争によるエネルギーの高騰、緊密な関係にあった中国経済の低迷などの打撃を受けた形です。ドイツの製造業PMIは2022年から低迷したままで、自国にとって安い通貨ユーロや移民を使った躍進にも陰りが見え始めたのかもしれません。『ジャパン・アズ・ナンバーワン』を知る世代としてはかつての栄華に夢を託したくなります。

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