
昨日は、メディアにも注目されたThe Ryokan Tokyo YUGAWARAに泊まりました。元は保養所と思われる館内を埋め尽くすステレオタイプの日本情緒の割り切りのよさはむしろ清々しいほどです。高度経済成長期の即物的な施設表現は時代が一巡りして新鮮です。この割り切り方は、古い建物の活用に悩む同業者としては共感できます。
週末の湯河原に1泊2食6,000円ほどで泊まれることを考えると、カーナビでは到達不可能な悲劇的な立地を差し引いても妥当と感じます。主たる客層と思われるインバウンドは、温泉はあまりお気に召さないようでシャワーを使っています。外人がこれを旅館だと思うと少し違いますけど、旅館という価値軸上で再生を図る場合のひとつの答えだと思います。
昨夜はまとまった雪が降り4時半頃には除雪車が来ました。青空に月が浮かび雪景色とモルゲンロートの美しい朝です。建物が古いので冬の生活は寒さや凍結との戦いですが、この季節が一番美しくやはり冬が好きです。



この一ヶ月ほど、シドニーから来た留学生を預かっています。高校一年生ながら、14歳からアルバイトをしていて、自分の主張をしっかりするところは頼もしく感じます。伝統的な日本社会では、自分の主張をすることは和を乱すことと捉えられがちですが、それは論理の飛躍だと思います。彼女は自動車に乗るのが嫌いで歩くのが好きというので、昨日は近所を散歩しました。歩数計は3万3千歩を超えていて、山以外の場所をこれだけの距離を歩くことはまれです。自動車や電車に依存しない歩く移動は予定調和ではない発見が多く刺激的です。
2001年より日記を付けています。時々何年か遡り自分の生活と考え方がどのように変わってきたのか確認します。昨年の今日は新甲子温泉で住むにために南会津に薪を買いに行き、一昨年は当時の勤務先で買収検討中のホテルに調査で泊まり、5年前の今日は中央自動車道の笹子トンネルで崩落事故がありました。9名が亡くなる事故は、蓼科の帰りにぼくがトンネルを通過する1時間ほど前に起こりました。ニュースで見るだけの事故が、突然自分の人生を終わらせることを意識しました。死を意識することは悪いことではなく、今日を真面目に生きなくてはいけないと戒めてくれます。