
山頂の桜で知られる棒ノ折山(969 m)に登りました。腰痛のため久しく山から遠ざかっていましたが、スピードハイクなら1時間少々で往復でき、腰痛のリハビリに適当です。標高399mの奥茶屋キャンプ場から山頂までは、約1.5kmのよく整備されたトレイルですが、標高差は570mありそれなりにスパルタンなルートです。最近の腰痛治療は、体を動かすことによって改善する潮流ですが、アメリカではさらに先を行きます。おそらく米国で最も読まれ最も衝撃を与えた問題作は、ジョン E.サーノ氏の書いた「心はなぜ腰痛を選ぶのか」だと思います。1980年代に発表したTMS理論によると、腰痛などの痛みのほとんどが構造的な問題ではなく、怒りなどの感情的ストレスを抑圧していることが原因であると言います。患者が自分の身体と心で起きていることに気づけば、患者は自ら速やかに回復し、しかも心理療法が必要になるケースは稀であると述べています。
都心から1時間半のウブド


昨夜は都心からわずか60kmの奥多摩町にあるサウナ施設に泊まりました。たっぷりとロウリュをされた100℃のサウナ室で熱波を受け、敷地内から湧き出す15℃の飲める水風呂に入り、山桜が咲く美しい里山を眺めていると、久しぶりにアドレナリンと副交感神経が同居するマインドフルネスな感覚に陥ります。人の気配のしない静寂な環境に、清流の音だけが響く奇跡的な立地は、これまでも、これからも現れないはずです。日が沈み、どこか東南アジアを思わせる古民家の天井造作が照明で照らされると、あたかもバリ島のウブド、クデワタン村あたりに自分がたたずんでいる感覚にとらわれます。これは単なる錯覚ではなく、脳内ではバリに行ったときと同じ神経伝達物質が同じ量分泌され、同じように幸せを感じているはずです。要はそれを自分が追認するか否かであって、都心から1時間半のリトリートを感じる感受性の問題のような気がします。
プリミティブな旅


噂が経済活動を動かす

香港の航空会社グレーターベイエアラインズは、5月から仙台便と徳島便をそれぞれ週1便減便します。夏に日本で大地震と大津波が起きる、との著名な風水師の予言を気にする人が旅行を控えることが原因とされます。7月に災害が起きるという噂は、都市伝説界隈ではよく知られますが、他方で人々が買占めに走るとか、山に逃げるという話も聞きません。科学的な根拠がないこれらの噂が経済活動に影響を及ぼすのは、コロナ禍によって人々の意識が変わったからだと思います。何が起きてもおかしくないという意識が芽生え、他方で国やマスメディアによる報道やSNS規制への不信感が、不安を助長しているように見えます。日本で一大ブームとなったノストラダムスが、「空から恐怖の大王が来るだろう」と予言したのも7月でしたが、冷静に災害に備えることは悪いことではありません。
医者いらずの秘訣

健康診断は不健康を見つけることはできても、健康を診断しないと思います。普段から健康の目安にしているのは顔色と便、体重、ウエストです。自分の場合、体重60kg、ウエスト76cmがベストの健康状態で、体が身軽に動き活動的になれます。不摂生が続いたのか、ズボンのウエストが苦しくなり2日ほど食事を抜きました。日常が24時間断食に近い食生活なので、プチ断食は2日以上食事をパスします。食べなくてはならないという思い込みさえ解ければ、数日食事を抜くのに覚悟も我慢も不要です。我が家のラブラドールも普段は食欲旺盛ですが、体調が悪いときは数日餌を欲しがらず、絶食は医者いらずの秘訣かもしれません。2日食事を抜くだけでズボンは自分の体にフィットし、食事も美味しくなり、自己肯定感も高まります。食べ過ぎの食生活さえ見直せば、日本の医療費は半減する気がします。
イノベーションを起こす人

昨日は前期最初の授業で、肌寒い大月に行きました。早朝の大月までのドライブは日常に好ましい変化を与えてくれます。カラオケが体に良いように、頭を使いながら人前で話す授業は脳のエクササイズになります。学生の受講意欲の高め方を普段から考えますが、教員のモチベーションを高めるのは学ぶ意欲にあふれる学生の存在です。観光分野に関心を持つ学生が多いのか、「団体客の具体的な集客方法を知りたい」といった質問もあり、授業後に回収するコメントペーパーには、「将来は地方でアルベルゴ・ディフーゾを運営したい」という明確な目標も書かれます。一番琴線に触れたのは、「将来がないと思っていた観光産業ですが、この授業を通してその考えが変われば自分も成長できると思った。」というコメントです。観光にイノベーションを起こせるのは、目の前にいる学生たちなのでしょう。
どこでもサウナを楽しめる時代




先週末は裏磐梯で開かれたサウナフェスに行きました。雪の残る諸橋近代美術館の屋外エリアには、テントサウナやバレルサウナに加え、トラックやけん引式のサウナ、ハイエースを改造した自走サウナも目立ちます。どれも熱源は薪ストーブですが、印象的なのはサウナトラックで、荷台のコンテナには100℃のサウナ室と-30℃の冷凍チルルームがあります。コンテナは熱を逃がさないのか、温度計は120℃をはるかに振り切り140℃以上を指しています。ロウリュが危険な温度で、サウナハットならぬタオルで頭を覆いたくなり、香川県のから風呂を思い出します。冷凍チルルームは体感-10℃程で、水風呂の爽快感はありません。建築不可の土地などにはナンバーのついたけん引型のサウナが便利で、地元の工務店が制作したもので100万円台と比較的手ごろです。どこでもサウナを楽しめる時代のサウナのあり方が問われそうです。
商売の基本は脅し

会社の決算作業のためにカードの利用残高を見ると、申し込んだ覚えのないMCAFEE *INTEL SECURITYから12,980円が引き落とされています。カード会社のサイトにアクセスすると、「利用した覚えのない引き落としを調べる」というリンクがあります。そこには230ほどの企業やサービスの一覧があり、問い合わせの多いものがリスト化されているのだと思いますが、MCAFEEもその中にありました。マカフィーのサポートセンターに電話をしてキャンセルしたのですが、カードの引き落としは日常的にチェックが必要です。電話を切りメールを見ると、マカフィーのサポートからキャンセル処理のメールが届き、続けて「モニタリングの結果お客様の情報がダークウェブ上で見つかりました」という不吉なメールも届きます。個人情報を保護するという売り込みも、早期発見のための体の検査を売り込むのも、商売の基本は脅しということを思い出します。
未来への渇望

「#万博ヤバい」がXでトレンド入りする事態となっているようです。ヤバいには賞賛のニュアンスもありますがそうではなさそうです。人混みが嫌いな上に並ぶなどもっての外ですから行きたいとは思いませんが、理由はそれだけではありません。70年の日本万国博覧会の記憶はおぼろげにありますが、奇跡の戦後復興を成し遂げ、世界第二位の経済大国に上り詰めた当時の日本には、「坂の上の雲」的な未来への渇望が国に満ちていたと思います。それは国際博覧会史上、初めて黒字となったことにも現れます。一方でメディアを通して見る今回の展示内容は、既視感のある内容ばかりで、未来を感じさせないからです。IRのために誘致したと思われる不純な動機も含めて、挙国一致の国家プロジェクトだった前回を知る昭和世代としては、今般の東京オリンピック同様に盛り上がる気になれないのです。
芸術とは権威

週末はサウナフェスで会津磐梯高原の諸橋近代美術館に行きました。ゼビオを創業した諸橋廷蔵氏のコレクションを展示する施設で、サルバドール・ダリの絵画、彫刻、版画作品など約330点を収蔵します。美術館に縁遠いのは、芸術作品を見ても何も感じないからです。自分に限らず大半の人は1分以上絵画に向き合うことはなく、何となく知的な趣味という自己満足なのかもしれません。見覚えのあるピカソやダリの絵画の実物に触れる、確認行為を超えるものではなく、インスピレーションも沸いてこなければ、インスパイアもされません。普段は大金を稼ぐヴァイオリニストが、地下鉄の通路で演奏していると誰も立ち止まらないのと同じで、芸術とは権威なしには機能しない気がします。人間が創造した作品に自分が啓示を受けるのは、建築や庭、自動車やバイクなどであって、美術館ではなさそうです。