東京五輪に備えた今年限りの4連休は、移動を悪者視する短絡思考の蔓延で盛り上がりに欠けました。連休中は食べたいときに食べたいものを食べたいだけ食べる自炊生活をしましたが、味覚の変化を実感します。断食などをきっかけに味覚は変わり、以前は毎日3、4杯飲んでいたコーヒーをこの1ヶ月ほど飲みたくなくなりました。欲求には健全なものと不健全なものがあり、前者は正常な心身のありようと矛盾しない欲求だと思います。言い換えると生体の恒常性維持のために食べるか快楽のために食べるかの違いです。ミシュランの星付きレストランの数からして日本人ほど食へのこだわりの強い国民はいませんが、それを素直に喜べないのは欲にまかせて食べる風潮があるからです。豊かになると限界効用は逓減するはずですが、飢えとは無縁の現代人がむき出しの欲望を隠そうともしないのは奇異に感じます。人が中毒や依存に陥るのは空腹リスクを過大に恐れる人類進化の歴史があるからでしょう。身体は食べ物で作られますが、一世紀以上に及ぶマーケティングの歴史は今や脳を騙すテクニックに長け、その最たるものが食欲の操作でしょう。
今年の春は遠い昔
不公正な取引を正す米中貿易戦争が始まったときは、中国市場をオープンにする経済問題だった米中対立は人権問題を始めとした冷戦、そして今は南シナ海を舞台とした戦争に発展する危険があります。民主的なプロセスを経ない極左冒険主義の革命政権はその出自からして法治概念の欠如した犯罪集団です。プロパガンダによる思想コントロールで民衆の心の隙きをつくポピュリズムはやがて暴力と金による恐怖政治で国民を支配しました。実質マイナス成長とされる経済崩壊、豊かになる前に高齢化した社会崩壊、そして常軌を逸した香港国家安全法の域外適用で、香港の租借と同じ99年で中共政権が終わる気配です。背景を持たない故に消去法で選ばれた習近平は彼が尊敬する毛沢東と同じ過ちを犯しましたが経済成長の終わった今、鄧小平はいません。中共と組んで儲ける親中派がいなければソ連と一緒に崩壊していたはずの中共の命運は尽きるのでしょう。習近平の国賓来日を議論していた今年の春が遠い昔に思えます。
人生に何かが足りない?
昨日は西岳と編笠山に登りました。四連休とは言え雨の日はハイカーに会うこともなく静かな森を独り占めできて内省に最適です。晴れた日ほどテンションは上がりませんが人生と同じで雨の日には雨の日の楽しみがあります。身体を鍛えるためでもコースタイムを競うためでもなく、苔むした樹林帯の景色を楽しみながらゆっくり歩きます。不快な雨具なしに雨を楽しめるのは夏の特権です。1時間も歩くと血流が良くなり筋肉がリラックスして体調が整い、雨の日でも気分が落ち込むことはありません。編笠山の下りで目の前を狐が横切ります。人生を豊かに過ごす秘訣は自分の人生に必要な物を見つけることだと思います。山に行けてある程度の仕事があれば、執着やしがらみを増やすだけのそれ以外のモノは要りません。かつて考えた理想の休日はスポーツカーで郊外のフレンチレストランにでも行き、夜は箱根あたりの高級旅館に泊まるというステレオタイプのものです。幸か不幸かそんな境遇にはありませんが仮に実現していたら、一日の終わりに温泉の湯船につかり脂肪のついたお腹を見ながら、自分の人生には何かが足りないと虚しさを感じていたはずです。
ドーパミンと脅しの幻想経済
例年なら梅雨明けの今頃は天候の安定する時期ですが、レジャー業界期待の四連休は雨が続く見通しです。世界最大の都市圏からの移動が難しくなり、起死回生のGoToキャンペーンも利権構造が明るみになりました。あらゆる業界が試練に直面する今、ビジネスは転換期を迎えていると思います。脳は利己的でエキセントリックな臓器です。生存本能を発揮する反面中毒や依存で他の臓器や細胞を犠牲にします。多くの業界は脳のこの性質を経験的に知っていてそこにプロモーションを集中してきました。中毒症状を起こす嗜好品やギャンブルはわかりやすい例ですが外食やレジャー産業の多くが購買行動を左右する脳の暴走を利用してきたと言えます。その結果中毒や肥満が蔓延してQOLが低下してもそれは自己責任であり、いまや商業的側面の強い病院でさえその例外ではありません。ドーパミンを活用した商品計画と脅しにより消費者の思考を奪う手口は頻繁に用いられます。両者に共通するのはフォーカシング・イリュージョンと呼ばれる幻想に焦点をあてる方法です。必要ないものを買わせる幻想経済のあり方を見直す時かもしれません。
自分を偽らずに生きる場所
昨日は権現岳(2,715m)に登りました。かつては八ヶ岳権現と呼ばれ山頂には祠がある聖なる山です。山に行くことは神聖なものに近づくことで、自分を見つめる機会になります。以前なら敷居の高い山でしたが、荷物の少ないスピードハイクなら富士見登山口から西岳、権現岳、編笠山の3つのピークを抜けて5時間かからず朝食前に戻れます。山や森が人々を惹き付けるのはその美しさや清涼な空気だけでなく、大木や大岩に宿るオーラが傷ついた細胞を癒やしてくれるからだと思います。登りは規則正しい呼吸で一歩一歩筋肉に意識を向けますがデフォルトモードネットワーク(DMN)が動いて次々と雑念が頭をよぎります。過去の出来事を反芻するうちにアイデアが思い浮かんだりするので音声入力装置が手放せません。一方、下りはスピードを上げるので、滑る木の根や浮いた石に神経を尖らせる集中瞑想状態でDMNが停止し雑念が消えます。不思議な静寂に満ちた早朝の山は心を静め、本当の豊かさを感じます。山は誰にも邪魔されず自分を偽らずに生きる場所だと思います。
美味しいものには関心がない
この2日ほど食事を抜きました。体調が悪いときや一人で食事を作るのが面倒なとき、忙しいとき、静かな時間を過ごしたいとき、出張のときに断食をします。時間はとくに決めておらず食べたくなったら食事を再開し、2日間ぐらい食事を抜くと正常な食欲が戻ってきます。断食には壊れた脳の欲求をデフォルトに戻す機能があると思います。本来、食べるという快感は生物が生き残るための動機づけとして存在します。しかしその快感が主観的な認識であるために飽食社会では快感の追求が無制限に許され、やがてドーパミンに依存した強迫観念や妄想により過食になります。断食の心地良さは、食に対してより真剣に向き合おうとすることです。脳が正常な欲求を区別できるようになると味覚も正常になり自分の身体に必要な食物を判断できるようになります。美味しいものに目を奪われると健康な身体を維持できなくなり、野放図な快楽を求める生き方は生命の危機とのトレードオフの関係にあります。関心があるのは美味しいものではなく身体に必要なものを美味しく食べることです。
今やただの風邪?
様々な説が取り沙汰される新型ウィルスの感染は、誰もが知るタレントの死やマスコミの扇動により形成された世論を変える事は難しい状態です。最大の謎は初動が遅れた日本の死亡者の少なさでしたが、ビックデータ解析に基づき、東アジア風土病説は仮説の1つから事実になりつつあります。国境封鎖が遅れたことが幸いして複数のウィルスにバランスよく感染した日本は集団免疫を形成していたと言います。抗体検査の陽性率の低さは検査数値の目盛りのトリックだったことになります。緊急事態宣言もPCR検査もマスクも自粛も不要で、重症患者のいない今やただの風邪と見ることができます。気がかりなのは最も早期からウィルスを研究しその起源を知る香港大学の閻麗夢氏が人類が遭遇したなかで最も毒性が高く、もう時間がないと警告していることです。フォックスニュースの4時間に及ぶインタビューの全てを見たトランプ大統領が翌日には初めてマスク姿でマスコミの前に現れたことも気になります。さながら成り行きのわからないミステリー小説ですが、一歩一歩真実に近づいていることは確かでしょう。
鈍感力は防衛本能?
週末にもうすぐ88歳になる義理の父が家に来ました。普段から一人で生活をして海外も含めどこにでも一人で出かけ、いくつになっても自立する姿は最も身近なロールモデルです。依存をしているのに内弁慶な世間の男性は妻に先立たれると短命ですが、足腰も丈夫でそんな気配などありません。驚いたのは再婚話を持ち出すところで、父を一番尊敬するのは「その年で」という世間常識の発想をしないことです。何かを年齢のせいにした時から死へのカウントダウンが始まると思います。かつては喫煙もしていたほどで決して健康オタクではありません。健康長寿の秘訣を分析するなら欲と鈍感力だと思います。趣味と実益を兼ねた株式投資のために社会人以上に経済誌を読み、重厚長大産業で勤め上げた割には人への忖度など全くしないその鈍感力も不愉快を超えて尊敬に値するレベルです。真面目でストイックに仕事に向き合う人気俳優の自殺の報を聞くと、ある程度のいい加減さや鈍感力は人間の防衛本能なのだと思います。
小利口よりもバカ
Go To TravelならぬGo To Troubleと揶揄される需要喚起キャンペーンは迷走中です。いつも思うのは徴税のためにおぞましいコストをかける愚です。旅館に送られて来る税務関連の書類の膨大さを見ると恐ろしい徴税コストを費やしていることが分かります。手間暇とコストをかけて集めた税金を利権と集票のためにまた手間暇とコストをかけてばらまき、政治家の仕事の多くは利権の分配に費やされます。期間を限った消費税廃止が最も簡単で経済インパクトがあり、お肉券やお魚券、旅行券などの利権に群がる政治家も一掃できます。財務省の主たる役割は税金を集めることで、国民に緊縮財政の洗脳をするキャンペーンのために海外にまでお金をばらまきます。財務省が消費を冷え込ます増税をやりたがるのは省益の拡大、引いては自分の生活の安泰のためです。小利口が最悪なのは、大局を見通すことができず国民の幸せとは無関係なところに能力を発揮してしまうことです。今の時代に必要なのは小利口ではなく既存の体制を全部壊す発想をするバカでしょう。
20世紀の亡霊
9,200万人の中国共産党員とその家族、人民解放軍、国営企業幹部のビザを取り消し米国から締め出す方針を米国メディアが伝えます。不正蓄財した資産を国外に逃している中共にとってこれほど効果的な制裁はないでしょう。死亡宣告をされたに等しい三峡ダムが水利利権のために起動した時限爆弾なら、人民解放軍も同じ運命だと思います。鄧小平時代に軍を養うだけの資金がないため商売を許した結果一層の腐敗が進み、将官クラスのポストに1、2億円の賄賂が必要とされます。利権にしか興味がなく幹部全員が汚職をする組織では相互監視が機能しないと言います。眠れる獅子と呼ばれた19世紀の清朝が張子の虎だったように、今の人民解放軍は小国台湾にも勝てないと分析する識者もいます。世界の禍を防ぐ唯一の方法は三峡ダム同様に中共政権を解体することしかないのでしょう。多くの幹部が間違いであることを分かっていたかつての大躍進政策と文化大革命が実行されるところが共産主義の恐ろしさです。独裁が汚職を生みやがて国を蝕む必然の愚を繰り返す20世紀の亡霊が今も存在するのは、力で押さえつけない限り国を統治できないという思い込みでしょう。