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偏向を補正するSNS

2016年の暮れに旅館のホームページを始めてから、Wi-Fi環境がある日はブログを更新しFacebookに投稿します。毎日文章を書く習慣は脳を活性化し、健康に保つ効果が期待できます。わずかでも書く時間を毎日持つことは、自分自身を見つめる内省の手段となり、書きながら気づきが起こる思考のプロセスとも言えます。思考や経験を文字として保存することで、過ぎ行く日々が大切に思えるようになります。勝手な思い込みだけで書いていますので、不快に感じる人も少なくないと思います。Facebookはブログと違い、見たくない人のニュースフィードにも表示されてしまうので、一日一投稿、400字を超える投稿はしないようにしています。SNSは中毒症状を伴うデジタル薬物ですから、「いいね!」に執着しては元も子もありませんが、他方で反応は自分の偏向を補正するフィードバックになります。無益な投稿に日々反応して下さる皆さまには感謝しております。

自分なりの本音で生きる

同年代から年賀状を貰うと「今年は〇暦ですね」などと有難くない言葉を貰います。伏字にするのは、年齢を意識すれば肉体はそれに従い自動的に身体機能を低下させるからです。人体は大脳に支配されていますので、年だと思えばその指令が本当に老化を促します。現代人が幸せなのは人生を二度送れることですが、第二の人生を始めるのに必要なことは過去の清算だと思います。第一の人生の中心的価値であった地位財にしがみつけば、次の人生の目標を見失います。次の人生に必要なのは世間一般で考えられる社会常識や世俗的な欲求ではなく、自分なりの本音で生きる価値を確立することです。第一の人生を始めるために約20年の準備期間を費やしたように、第二の人生にも準備は必要でしょう。サラリーマン生活を離れて6年のモラトリアムを謳歌したので、今年は自らに生命力を与えるような存在理由を確立したいものです。

高価なサプリなど買わずとも

この時期、我が家の食卓には菊芋がのぼります。栽培が容易で戦後の食糧難を救う存在でしたが、水溶性食物繊維のイヌリンや酪酸菌の働きを活発にするフラクトオリゴ糖を含み、天然のインスリンとも呼ばれます。腸内細菌の働きを改善し、アレルギー疾患や新型コロナ対策、美容効果に加え、寿命を左右するテロメアの長さを維持するとされ、健康効果が知られるに従い目にする機会が増えました。感染症対策の鍵は免疫力を高める食生活にあり、その主役は身近な野菜です。抗ウィルス作用がある黒ニンニクもよく食べますが、保温状態の炊飯器で2週間ほど発酵熟成させるだけで簡単に手に入ります。ポリフェノールなどの成分が生ニンニクの数倍含まれ、免疫力向上、抗ガン作用、高血圧、動脈硬化、心臓疾患などの予防効果も期待されます。高価なサプリなど買わずとも、日々の食事で健康維持は可能だと思います。

身近にあったブルーゾーン

昨日は妻の実家に行き、90歳を超える父と夕食を食べました。この13年ほど身の回りのことを一人で行い、車の運転こそ最近止めましたが体は至って丈夫で、杖など使わず数km離れたスーパーに歩いて買い物に行きます。身近な存在であり、全くいたわる必要を感じさせないので、90歳で元気な人は普通だと思っていますが、世間的には希なケースでしょう。よく酒は飲みますし、以前は喫煙をし、生活は昼夜逆転に近く、一見すると健康的な生活には見えません。一方で魚介類が好きで、庭で野菜を育て、家は急傾斜を登った丘の上にありますので、長寿の人が局所的に集中するエリアを示すブルーゾーンの生活とも言えます。ブルーゾーンとして紹介される世界の5地域に共通するのは、野菜と魚中心の食生活、よく身体を動かし、豊かな人間関係とされ、健康長寿の秘訣は昔から誰もが知ること以上でも以下でもないと思います。

少ない食事で遠くまで

昨日は八ヶ岳南端にある西岳(2,398m)を経て青年小屋まで歩きました。同じ1月2日に登った昨年は、登山口で氷点下12度まで気温が下がりましたが、昨日は氷点下4度ほどです。それでも体が暖まるのは頂上に近づく頃で、心拍が遅いほどスポーツには有利ですが、体がいつまでも冷たいのはデメリットです。心臓の耐用回数はあらゆる動物でおおよそ20億回とも言われ、われわれを生かし続けるために四六時中働く心臓への感謝の念を持つのは運動をしているときです。心臓と血管に報いる最良の方法は、規則的持続的な有酸素運動により機能を良好な状態に保つことです。心臓は筋肉の一種ですから負荷をかければ強くなり、同時に寒い場所での運動はミトコンドリアを効果的に増やし、少ない食事で大量のエネルギーを生みだすことができます。トレッキングの可能性を広げるのは、極力少ない食事で遠くまで行ける身体づくりに尽きると思います。

今年も続くサウナブーム?

年末年始は山に行く以外は専ら読書とWEBで見つけたフィンランドサウナ関連のレポートを読みました。海外との往来が始まり、今年はフィンランドと周辺国のサウナを見に行こうかとも考えたのですが、それには及ばないほどの北欧式サウナに関する情報があふれています。コロナ禍でバーチャル化した海外旅行は本物の旅行を代替し得るものではありませんが、こと視察の類は多少の想像力を働かせれば、あわただしく数か所しか見られないリアルの視察より、広く浅く膨大な資料に目を通した方がメリットは多そうです。どうしても見たい施設がないわけではありませんが、見たからといって人生が変わるわけではありません。サウナ室の吸排気の構造など、良質な最新情報がアップデートされていることを考えると、昨年視察で当地を訪れたビジネス関係者は多く、今年も本格的なサウナ参入の波は続きそうです。

平凡な暮らしに喜びを

皆さま、新年あけましておめでとうございます。30年ほど恒例にしている諏訪大社に初詣をしました。今年ばかりは世界の平和を祈らずにいられません。参拝のあと、神社の背後に鎮座する守屋山(1,650.3m)に登りました。山はいつ登っても緊張から解放され、心と体が浄化され、体調が回復し、心身が喜ぶ場所であり、これ以上の幸せ追求など無用に思えます。快晴の続くこの時期に雪を踏みしめて歩く森のトレイルは、心身一如をもたらし感覚が研ぎ澄まされます。新年の誓いを立てるとすれば、なるべく自然の近くで、なるべく体を動かし、無駄に食べず、無駄に消費せず、平穏な日常に感謝し、平凡で静かな暮らしに繊細な喜びを発見するような一年でありたいと思います。何を食べても美味しく、どこに行っても楽しい感受性こそが人生の満足度を高め、健康で平安な日々を過ごせるのでしょう。

人こそが最高のパワースポット

国の内外で重大事件が起きた2022年ですが、個人的には変化に乏しい一年でした。唯一のトピックは戊辰戦争以前の古民家を買ったことで、土蔵を使ったサウナ併設の賃貸住宅を建設予定の来年は、多少刺激的な年になるかもしれません。とは言え冬の氷瀑めぐりに始まり、八ヶ岳にはしばしば登り、遠く九州の韓国岳や2度行った北アルプスなど山に行く機会には恵まれました。大半が日帰りのトレッキングですが、山以上に幸せを感じる場所はありません。世界一過酷な山岳レースTJARの応援に行った北アルプスでは、人の能力を超える秘儀を身につけたとしか思えない選手や、登山界最高の栄誉ピオレドール賞を日本人最多受賞するアルピニストの平出和也氏、80歳を超える若々しいハイカーとお会いすることができ、前向きに生きる意欲をもらい、人こそが最高のパワースポットだと実感する一年でした。皆さま、良い年をお迎えください。

近所の銭湯サウナに帰る

今年の後半はサウナ研究に時間を費やしました。しかし空前のサウナブームというのは幻想で、メディアとインフルエンサーが生み出した熱狂感だった気がします。投資で財を成した人の成功法則はいつも同じで、市場に悲嘆が満ち溢れているときに買い、熱狂が頂点に達する前に立ち去る、と言われます。生き残るには、自然発生的に生まれた熱狂とプロモーションにより作り出された熱狂感を見分ける必要があります。ウェルビーイングという昨今の文脈の追い風を受けたサウナブームは、以前の岩盤浴との類似性も指摘されます。ブームが過熱するに従い、差別化と高付加価値化を事業者が競い、足抜けできないほどの初期投資の施設が目立った一年でもありました。雨後の筍のごとく現れた高級貸し切りサウナへの熱狂感が冷めた時、結局人は日常的な近所の銭湯サウナに帰るのかもしれません。持続する幸せは日常にしかないのですから。

必ず終わるという世の定め

昨日は貰い物の高級食パンを昼食に食べました。トーストは最も食べたいけど同時に最も食べたくない食品です。人を小麦の奴隷にして健康を害すると同時に、究極の至福をもたらします。あれほどたくさんあった高級食パン専門店は、近所ではほぼ消滅しました。コロナ禍以前から盛り上がってきた高級食パンブームですが、「高級食パン」の検索数は2021年をピークに急減し、コロナ禍が促した「プチ贅沢」と「巣ごもり消費」が一巡した結果かもしれません。手が届き、ちょっと豊かな気分にしてくれる身近な贅沢品の代表である高級食パンは、消費マインドの変化を占う景気指数にもなりました。パンは主食なのでブームで終わらず安定化して続く、との関係者の願いも空しく、ブームはあえなく終焉したようです。ブームは必ず終わるという世の定めを、熱狂の渦中にいると人は忘れてしまうのでしょう。

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