
昨年より早い冬の訪れで宿の駐車場は20cmほどの積雪です。フィアットの気温計は氷点下5.5度を示していますが、雪が積もるとさほど寒さを感じません。冬はマインドフルネスになれるもっとも好きな季節ですが、同時に一人でいると孤独を感じる季節でもあります。好きだけれども孤独という、相反する感情や評価を同時に抱く精神状態をアンビバレンス(ambivalence両価性)と言うそうです。
脳は成長するとアンビバレンスを持ち、相反する側面を冷静にとらえることで心理的に安定するといいます。厳しい季節ゆえに自分を客観視することが必要だと思います。
基本的にはすべてのことは相反する側面を持ちます。働くことを義務と思うのか権利だと思うのかによって意味が全く異なります。自分が仕事の主役として主体化することこそが働き方改革の本質だと思います。仕事は職業として選ぶものではなく生き方そのものなのでしょう。
昨日は東京に居ました。すべてが洗練されていて、人々は着飾り颯爽と歩き、都市の光景はまぶしく映ります。二拠点居住をすることで東京を離れてから、東京を別の目で見ることができます。しかしそうした洗練を差し引いても都市に暮らす生活には戻りたくありません。都市にいると嗜好品から必需品まで、無自覚に消費をすることになります。生きるためには買うこと、すなわち稼ぐという選択肢しかありません。消費をすればそれを補てんするためにもっと働く必要が生じます。人生の最後に人々が後悔するのはたいていお金がなくてもできることです。お金と時間を引き換えた結果、家族と過ごす、他人に尽くす、幸せをかみしめる、自分らしく生きる、といったことが犠牲になるのだと思います。

昨夜はまとまった雪が降り4時半頃には除雪車が来ました。青空に月が浮かび雪景色とモルゲンロートの美しい朝です。建物が古いので冬の生活は寒さや凍結との戦いですが、この季節が一番美しくやはり冬が好きです。



この一ヶ月ほど、シドニーから来た留学生を預かっています。高校一年生ながら、14歳からアルバイトをしていて、自分の主張をしっかりするところは頼もしく感じます。伝統的な日本社会では、自分の主張をすることは和を乱すことと捉えられがちですが、それは論理の飛躍だと思います。彼女は自動車に乗るのが嫌いで歩くのが好きというので、昨日は近所を散歩しました。歩数計は3万3千歩を超えていて、山以外の場所をこれだけの距離を歩くことはまれです。自動車や電車に依存しない歩く移動は予定調和ではない発見が多く刺激的です。