昨日の朝は那須岳山伏修行である抖擻(とそう)に同行した皆さんと宿のまわりの広葉樹の森を散策しました。標高900m付近の広葉樹の森をゆっくり歩きながら話しをしていると、本を読むのとは違い実感を伴いキーワードが頭に入ってきます。「弓道、茶道などの道は年を取るほど上達する」という逆説や、武道では「相手を倒そうとするのでなく自分を調整する」など、普段この森で自分と向き合うことの意味が分かりはじめてきたぼくにとってはどれも素直に受け入れられることばかりです。真摯に素の自分と向き合える場所が山であり森なのだと思います。
お知らせ
阿武隈源流で禊

今日の新甲子温泉は半袖で過ごすには少し涼しい気候です。昨日は修験の山でもある那須岳で山伏修行の抖擻(とそう)に参加しました。峠の茶屋から、茶臼岳、南月山、朝日岳を経て峠の茶屋に戻るコースはトレイルランニングなら2時間とかからない距離ですが、先達を先頭にたっぷり半日かけて歩く祈りの山旅も良いものです。昨日は抖擻の同行者に宿泊していただきましたが、一部の方は宿にチェックインしたあと、宿の前にあるまだ冷たい阿武隈源流で禊(みそぎ)をしました。真夏のレース後ならアイシングに飛び込みたいところですが、まだ寒い昨日は遠慮しました。
山には胎内と言われる場所があるように、「山から戻ると生まれ変わる」という昨日の先達の言葉は、毎日下山する度に心のおりが洗い流される感覚をもっていたぼくには実感をもって聞くことができます。祈りが健康に及ばす効果が近年注目されるようになり、祈りの山旅は魅力的です。
感じたことが答え
今日は那須茶臼岳、南月山、朝日岳での一日山伏修行である抖擻(とそう)に参加しました。雲ひとつない青空に那須連山の山並みが映えるこの上ない絶好の山日和です。「本質はシンプルで感じたことが答え」という先達の言葉は自然に懐に入るとよく理解できます。山岳信仰の山で月山と呼ばれていた茶臼岳一帯は祈りの山です。
ストレスをため込まない
今朝の新甲子温泉は初夏らしい気持のよい朝です。満員電車や交通渋滞、排ガス臭い空気とは無縁の生活とは言えストレスはたまります。慣れない旅館仕事が立て込んでくると余裕がなくなります。今朝も阿武隈源流を散歩しましたが、そんな朝にこそ自然の癒しの力を実感します。早朝の森は冷気に包まれ日中とは違った表情を見せます。朝霧のなかで太陽のさし込む森はやはり神秘的です。気分が落ち着くまでそこに佇むと自分の内面が作りだした無用なストレスが霧消していきます。ストレスは無くなりませんがため込むことはなくなりました。
贅沢な呼吸
今朝は4時過ぎに宿を出て日課になりつつある、甲子山(1,549m)、須立山(1,720m)、三本槍岳(1,917m)、赤面山(1,701m)の西郷村4座を歩きました。今朝も快晴で暑くなく、稜線は風もなく高山らしい23kmの那須連山縦走を楽しんでもまだ朝の9時過ぎですので、一日をたっぷり使えます。甲子山では雲海越しに雪をかぶった飯豊連峰を望むことができます。この縦走ルートは4つのピークとも眺望が良く、360度の景色を見ながら吸う朝の空気は、それだけで贅沢な気分になれます。空気を吸うことが贅沢に思えるのも大自然のなかならではです。
モラルに甘い日本
昔なら観光地の交通規制を不便に感じたのですが、阿武隈源流沿いの道の通行止めが連休に解除されて以来ごみが目立つようになりました。そしてとうとう阿武隈源流に石油ストーブが不法投棄され、昨日はその石油ストーブを回収して村役場に運びました。通常車の通行が許されない遊歩道ですが、4WDの軽トラックならかろうじて入ることができます。それでも木の橋があるために最後の300メートルほどは手で運びます。村役場の担当者は投棄する人間は十人十色と言っていましたが、その人間が何を考えストーブを運んだのか、その心を推し量ることはできません。心ない人間まで入り込む現状を考えると、誰もが自然の懐にアクセスできることに複雑な思いがします。大企業のコンプライアンスなど病的なほど厳格にやる半面、こうした最低限のモラルに甘い日本は少々変だと思います。夕方は禁漁の阿武隈川で密漁者4人を見つけました。悪びれる様子もないので声をかけましたが、確信犯でやっている連中ですからふてぶてしい態度です。悪いことばかりではありません。先日はラブラドールが、雪のなかで失くしたストックのゴムキャップを見つけてくれました。もちろん彼女はそれで遊びたかっただけなのですが。
ゴミだし前の四座周回
今朝は3時過ぎに宿を出て一昨日歩いた西郷村の四座、甲子山(1,549m)、須立山(1,720m)、三本槍岳(1,917m)、赤面山(1,701m)をまわる23km(累積標高1,664m)を歩き宿には8時半過ぎに戻りました。午前3時と言うと早く聞こえますが、日の出が一年で一番早い今の時期、冬なら夕方5時ぐらいの明るさなのでこの時間に起きないのはもったいなく感じます。休憩を入れて5時間半の行程ですが、朝のごみ出し時間にも間に合います。今日は暖かく稜線に出ても気候は穏やかで半袖で過ごせます。甲子山からは雲海に浮かぶ山々がどこか神秘的です。赤面山に下る雪渓も2日前よりとけており、もう半月もすれば登山道が現れることでしょう。
先を急がない山歩き
今朝は早朝に目が覚め温泉から星空を眺めたあと3時5分に宿を出て甲子山に登りました。あたりはうす暗く眩い月明かりに照らされます。この時間にはまだ鳥たちも鳴きませんので、聞こえるのは静寂の森を風がそよぐ音と沢音だけです。甲子温泉の大黒屋にいつも通り35分で着き、そこから登山道に入ると黒い動物が俊敏にトレイルを横切ります。どうしたわけか今日は体調が思わしくなく、ペースが上がりません。たまには先を急がない山歩きもよいものです。甲子山山頂には5時2分ですので、いつもより30分ほど余計に時間がかかっています。山頂付近はいつもながら突風が吹き抜け会津側から湧きあがる雲で旭岳を見ることができません。山頂で朝食を済ませ、帰路ものんびり歩きましたが、それでも7時前には宿に戻れます。
西郷4 peaks 23km
今日は西郷村の甲子山(1,549m)、須立山(1,720m)、三本槍岳(1,917m)、赤面山(1,701m)の4峰をまわり宿に戻る23km(累積標高1,664m)を歩きました。朝3時45分に宿を出ると山かげに大きな月が沈むところで、森のなかを動物が走り、阿武隈源流沿いの道には密漁の車がいます。甲子山までは1時間半、そこから雪渓で登山道を見落とし、背丈ほどの笹やぶで全身をからめ取られながら格闘すること2、30分のタイムロスを含んで須立山までが1時間40分、三本槍岳までは38分、赤面山までが48分、宿までは1時間12分です。タイムロスや休憩を含む宿を出てから宿に戻るまでの時間は5時間50分でコースタイム11時間15分の約半分です。早朝の稜線は寒く手の感覚がなくなりロープを持つ手に力が入りません。氷点下まで気温が下がるらしく坊主沼は半分凍っています。主峰三本槍岳からは雪をかぶった会津の山々を望むことができます。赤面山に下る雪渓は2週間前より小さくなったとはいえ、逆まわりであれば登山道を見つけることが難しそうです。高山らしい縦走を十分楽しんでも9時過ぎには宿に戻れるのは高尾山に1時間かけて通っていた身としては夢の環境です。
健康的な寒さ
昨夜は日が暮れてから那須連山の上空の雲を紫色に染めてあたりに雷鳴がとどろきました。標高が高いためか東京で聞く雷鳴とは違い、ジェット戦闘機が上空を通過したような迫力ある籠った音が響き渡ります。今朝は晴れています。温泉浴場を掃除してから阿武隈源流の森に出掛けました。鳥たちの美しいさえずりと沢音が響く一人だけの森で、木々の発する冷気に触れながら飲むコーヒーはプライスレスです。自然と深呼吸をしたくなり全身の細胞に酸素と栄養がいきわたるようです。東京の殺人的暑さに辟易していたので、6月のこの涼しさ(寒さ?)は健康的に感じます。