ドクターストレッチに行き、施術中にトレーナーとする会話は有意義です。先日もドクターストレッチの競合の話をしていて、「全力ストレッチ」というチェーンの存在を知りました。その戦略は興味深く、セラピストと呼ばれるトレーナーは全員が女性で、女性客が60分8,800円に対して、男性客が5割増しの13,200円になります。お色気とマッサージの組み合わせはどこか不健康で後ろめたいイメージが付きまといますが、ストレッチと組み合わせる斬新さと、女性も利用できるところがポイントです。健康的なお色気を訴求して、日本でも一世風靡したアンナミラーズやフーターズの商品戦略を想起させます。勝敗を分けるのは、アンナミラーズのホームメイドパイのように、差別化された商品と健康的なお色気を組み合わせるところにあると思います。ストレッチが差別化された商品力を持たない限り、あだ花になる気がします。
薪だけで癒される
週のはじめにサウナに行き、普段は4、5時間の睡眠が7時間に伸びました。因果関係の証明はできませんが、かるまるの屋上にある薪サウナの癒し効果が大きいと感じます。サウナ室は裸電球がぶらさがる暗い部屋で、壁の鏡を通してユラユラと燃える炎を楽しむことができます。何より燻製をいぶす時のような薪の香りが暗闇の室内に広がり、薪がパチパチとはじける音が、池袋のカプセルホテルの一角であることを忘れさせます。100℃超のサウナ室の最上段で我慢をする、以前のような入り方をしなくなり、水温へのこだわりはありますが、体と対話をしながら水風呂をスルーすることもあります。今でも毎月のように新規開業のサウナ施設が目白押しですが、ポストバブルに生き残る施設は、サウナ室の室温や水風呂の水温などへのこだわりより、気持ちよく汗を流すことに専念できる場所だと思います。
行動力こそ健康長寿の秘訣
週末は妻の実家に柿をもらいに行きました。まだ青い実が多く、もらってきたのは140個ほどですが、無農薬の果物があると助かります。今月92歳になる父は、長年ボーイスカウトの仕事をしてきたからか、15年前に妻を亡くしてからも不自由なく一人で生活をします。柿ひとつのために怪我をしたくないと、脚立の高所に上がることをためらっていると、こちらの制止も聞かずにどんどんと登ってしまい、子供が脚立を押さえるという、近所の人には見せられない構図になってしまいます。昔は木登りが当たり前で、自然の中で暮らし遊ぶことによって、体感が鍛えられてきたのかもしれません。そんな父を見ているので、我が家では90歳を超えても元気なのが普通、という感覚になっています。何事も、思い立ったことをやらないと気が済まないその行動力こそ、健康長寿の秘訣のような気がします。
アパホテルの進化系
気温が下がるとサウナに行きたくなり、池袋のかるまるに泊まりました。外気浴は気温が下がるほど気持ち良く、調いやすくなります。かるまるに行く目的は、薪ストーブのサウナ室で施術を受けるウィスキングですが、フロントで予約をしようとすると、無期限で休止をしていると言います。施術を行う人が退職したとのことで、確か4人ほどの施術スタッフが在籍していたはずですが、看板プログラムが行えないのは痛手でしょう。競合施設に引き抜かれたのかもしれませんが、こうした事業ではベテランが抜けるリスクを常に抱えます。他方で省力化したビジネスでは、新しい競合施設ができるたびに競争力が低下して顧客離反が起こります。それでもかるまるの入込が順調なのは、寝室が極端に狭い代わりにアパホテルの7割の料金で、大浴場とリラクゼーションスペースが圧倒的に充実しているからでしょう。
石こそが時代を超える
昨日は横須賀市と逗子市にまたがる、鷹取山(139m)に登りました。登ったと言っても実態は小高い丘で、大田道灌がたびたび鷹狩りをした場所と言われます。湘南妙義の別名が示すように、切り立った岩壁はかつてクライミングの名所として知られました。ハイライトは岩に彫られた巨大な磨崖仏で、高さ8m、幅4.5mの巨大な弥勒菩薩尊像は、1960年に凝灰岩の石切り場に地元の彫刻家が、1年をかけて制作した作品です。日本では縄文の昔から強いエネルギーを持つ巨大な岩への信仰が強く、磐座は神が降り立つ場所として祭祀が行われてきたとされます。住宅街からわずかな時間で登れる場所で、古代から続く信仰のエネルギーに触れることができる、貴重な場所だと思います。ピラミッドがそうであるように、石こそが時代を超えて遠い未来へとメッセージを残す手段であることは、現代においても変わらないのでしょう。
宗教の教えは経典にあらず
昨日は近所の築地本願寺和田堀廟所に墓参しました。本堂では毎朝7時から法事が行われ、静寂な本堂にリズミカルな読経が響きます。週末の朝聞く読経に癒され、経本を見ながら声を出すことも健康に良さそうです。読経をしていると、仏教二千数百年の歴史において、その教えを連綿とつないできたのは、経典ではない気がします。漢字が読めない現代人に限らず、一般庶民がその意味するところを文字から理解することは困難です。「唯可信斯高僧説」は親鸞が選定したインド2人、中国3人、日本2人の七高僧について、「ただこの高僧の説を信ずべし」という意味ですが、時代が変われば人を媒介とした解釈が必要になると思います。しかしその意味するところは、七高僧の教えを鵜呑みにすることではなく、高僧と同じように、教えを自分の内面に受け入れることが重要なのでしょう。
灯火管制のトラウマ
気温が下がると自ずと睡眠時間が伸びます。日本人が短眠とされる理由のひとつは、夏の厳しい暑さがあると思います。日本において睡眠を阻害するもう一つの理由は、家が明る過ぎることで、その悪影響はスマホやパソコンのブルーライト同様かもしれません。自宅は地下にあるのですが、照明器具が最小限なために、家人には不評で親戚が来ても暗いと言います。しかし、欧米と比較すると戦後の日本の住宅は明る過ぎて、工場のような蛍光灯が好まれた結果、風情も失われたと思います。おそらく戦前の人々は、最小限の明かりを頼りに太陽とともに生活リズムを刻み、陰影を楽しむような自然に近い暮らしをしていたと想像します。戦時中の灯火管制のトラウマなのか、戦後の住宅は明るさばかりを求めるようになりましたが、人体の摂理であるサーカディアンリズムに沿った暮らしに戻すべきだと思います。
日常と切り離された移動
昨日は大月短大に出講する日で、80kmの運転は、遠すぎず近すぎず気晴らしに最適です。人は本質的に移動が好きな生物だと思います。同じ場所に毎日通う通勤とは異なり、日常と切り離された移動は、感覚が研ぎ澄まされ、見えなかったものが見え、感じられるようになる気がします。旅の効用を説く人は、インスピレーションを得るには移動が必要であり、世界的な偉業は旅から生まれたと主張します。新しい景色は脳に刺激を与え、移動が内省の時間となり、自己との対話が深まり、インスピレーションが湧きやすくなるのかもしれません。移動はマニュアル車に限ると考えるのは、両手でハンドルとシフトノブを、左足でクラッチ、右足でアクセルとブレーキを操作することで脳が集中力を高め、軽い運動になり、スムーズに走らせることで自己効力感も高まるからです。今いる場所から離れることでしか未来は開けないのでしょう。
腰痛を治すのはストレッチ
腰痛治療のためにドクターストレッチに通うようになって1か月が経ち、その間5回の施術を受けました。施術後は関節の可動域が広がり、しなやかに動く印象で快方に向かっている感じがします。その効果はゆるやかで、そう言えば最近はあまり腰が痛くないと気づく程度です。これまでにAKA-博田法など異なる主張をするクリニック3か所、整体、カイロプラクティック、鍼灸、スポーツマッサージなどを試しましたが、着実な改善効果を実感できるのがストレッチです。全体の85%とされる非特異的腰痛の主因は、固まった筋肉による神経圧迫とする説が、個人的には最も納得できます。トレーナーが変わっても前回の施術内容などのゲストヒストリーが蓄積され、オーダーメイドの施術が受けられることも安心です。腰痛を治すのはストレッチ、が世間の常識になるのはそう遠い先の話ではないと思います。
リピートの決め手
1839年創業の老舗茶農家、吉田茶園内に先月開業したSAUNA NAYAに行きました。築80年の納屋をサウナにしたもので、茶室をイメージしたサウナ室の扉はにじり口のように小さく、8平米ほどの室内は10人が座れて室温は80℃に保たれます。チェーンの毎日サウナなどにも導入される、長野県のケンズメタルワークの薪ストーブはガラス面が大きく、美しい炎を見ることができます。出荷に適さない茶葉を焙煎して抽出したほうじ茶ロウリュはアロマオイルよりリラックスできる印象です。ハイライトは栃木市の老舗味噌業者から譲られた高さ約2mの樽の水風呂です。通年16℃とされる地下水は体感20℃位ありますが、水深があるために浮遊感を味わえます。隣接する東北本線が頻繁に通るので気は散りますが、高木の森を眺める外気浴にも癒されます。体がサウナに順応して年々調いにくくなるなかで、リピートの決め手になるトリガーが何かを常に考えさせられます。