
米軍による電光石火のマドゥロ大統領の拘束は世界を震撼させました。同じ斬首作戦でも、4年もの泥沼から抜け出せないロシアとの力の差は歴然としています。国力差が圧倒的とはいえ、一国の元首を自軍の犠牲なしに国外へ連れ出す鮮やかな手腕は、米軍以外にはなしえなかったはずです。いわゆる有識者たちは条件反射のように「国際法違反」という正論を振りかざしますが、AIに見解を求めると、「法的な正しさ」と「道徳的な正しさ」のジレンマを踏まえた、より本質的な回答を提示します。テレビや新聞といった一方向のメディア空間で重用されてきた、独善的で視野の狭い知識人たちは、AI時代の到来によって、彼らの有害さはさらに際立つことになるでしょう。彼らは自身の狭い世界を守ることに汲々とし、大局的かつ長期的な視点で世界を捉える能力を欠いているような気がします。
見ようとしていなかった

数日前に東京の夜空では人工衛星が見えないと嘆いていたのですが、全くの誤解でした。昨日は朝4:30から入浴し、水シャワーを浴びてから、地下にあるドライエリアで横になり、小さく切り取られた開口から空を眺めていると、高速で移動していく人工衛星をはっきりと見ることができます。地球の自転方向に西から東に移動する人工衛星は、高度約400kmにあるISS(国際宇宙ステーション)や、中国宇宙ステーションなどの大型の有人施設のようです。一方で、八ヶ岳で同時に5機を見た南から北にゆるやかに移動する人工衛星は高度600km〜1,000kmあたりを飛ぶ地球観測のための極軌道衛星のようです。飛行機に乗ると地上は雨でも上空は太陽が眩しいように、まだ地平線の下にある太陽の光が、宇宙にある衛星に反射して目視できる現象にはロマンを感じます。最大の気づきは、見えないのではなく見ようとしていなかったことです。
一瞬の破壊的な幸せ

昨年は古来より脈々と続く山口県での石風呂の体験に始まり、四国、九州まで石風呂の遺構調査に遠征するなど、サウナの源流をたどる一年でもありました。これまで入ったサウナで気持ち良く汗をかけた施設に共通するのは、サウナストーンの量が多いことだと気づきました。今も北欧で愛される伝統的なスモークサウナにも大量のサウナストーンが置かれ、その点で石室そのものを温める石風呂や韓国に見られるスッカマは、サウナの正統な源流と言えそうです。昨年末には業界を震撼させる事件が起き、サウナを取り巻く環境は決して良くありませんが、それでもサウナの素晴らしさは変わらないと感じます。それには前提条件があって、良好な体調、サウナ室の温度・湿度、良い水質と適切な水温の水風呂、冷気を浴びられる開放的な外気浴などが揃った結果生まれる、一瞬の破壊的な幸せのためにサウナはある気がします。
夜空の恩恵

昨日の朝5時過ぎに散歩に出かけると、長野県の気温は氷点下6℃まで低下します。森が途切れる場所で空を見上げると、満月に近い月が西の空に沈み始め、視界のなかを動いて行く人工衛星を5機数えることができます。宇宙では日々冷戦が激化しているはずですが、星の一つに見えるその物体の動きは何とも厳かで神秘的です。東京でもラブラドールとの早朝の散歩中に流れ星を見ることはありますが、人工衛星を見た記憶はありません。光害の少ない場所なら、天候と時間帯によっては容易く人工衛星を見つけることは可能だと思います。散歩から戻る頃にはまだ暗い空に流れ星を見ました。ロマンチックなのは流れ星で、そのはかなさが古来より人々に特別な感情を抱かせてきたはずです。光が氾濫し、夜空の恩恵を受けることのできない都市に住む必然性について考えてしまいます。
寒さで実行力が身につく

元旦は諏訪大社前宮に初詣をしてから、7時に近くのスターバックスに行き、帰宅後おせち料理を食べてから八ヶ岳の西岳に登るのが数年来の恒例です。例年ほど寒くなく雪も少なめですが、下り道のスノーランはセロトニンが分泌されるような幸福感があります。寒い季節になると、ついつい暖かいところを離れることが億劫になりますが、サウナの水風呂と同じで、この季節の山の寒さは、免疫力向上と代謝アップのトリガーになります。ビジネス人がサウナを好む理由は、水風呂の刺激にあると思います。冬の朝の水シャワーと同じで、少しの勇気が必要ですが、その後にやってくる調いの快感を知ればその躊躇はなくなります。これは仕事も同じで、ちょっとした躊躇に自分から飛び込む習慣をつけることで、人に背中を押してもらわなくても実行力が身につくのかもしれません。
適切な趣味

昨年の個人的なニュースは、長年悩まされてきた腰痛が、日常生活の支障にならない程度に改善したことです。老化とあきらめるのは思い込みで、やり方次第で体は元に戻るという気づきは、自己肯定感につながります。今年の目標は、運動最盛期の体を取り戻すことです。もう一つは2軒の古民家サウナの経営を軌道に乗せ、新しいプロジェクトを始めることです。人生の後半に入った人間にとって、マイビジネスを始めることは自己実現に近づき、同時に適度な緊張を維持できる適切な趣味だと思います。定年を契機にビジネスの経験を断絶してしまう風潮は、勿体ない気がします。幸か不幸か定年より早く組織を離れた自分には、仕事をしないという選択肢はなく、そうした強迫観念がなければ、怠惰な道を選んでいたはずです。そのモラトリアムも10年を迎え、仕事の刺激で心身を活性化する一年にしたいものです。
信頼が成立する日本

2025年のニュースは女性首相の誕生と、独裁国家を超える若年層の驚異的な支持率です。憲政史に残るばかりか、有史以来の日本の転換点に見えなくもありません。戦争の世紀だった昭和100年、戦後80年が暮れようとする今、世界では戦火が絶えず、貧困や絶望は蔓延したままです。平和と自由と豊かさにただ乗りする現代の日本人は、先人が艱難辛苦の上に築いた日常を当然の権利のように享受し、さらなる欲望に邁進します。大晦日のスーパーでは人々が好きなものを買い、家では暖かい風呂や寝床があります。自由に生きられる平和を今も最前線で守る人に、歴史の転換点ともいうべきこの日ぐらいは感謝すべきでしょう。熱しやすく冷めやすい日本人は、だまされやすい国民でもあり、それは島国ゆえの信頼の上に生活が成り立つおおらかさとも言えます。信頼が成立する日本の素晴らしさを、次の時代へと引き継ぐために何ができるのかを考えたいものです。
魔のオフロード4WD

昨日は南会津に行きました。車の気温計は氷点下11度を示し道路は雪に覆われます。例年この季節は凍結路での事故を見かけ、昨日もそうですが多くはオフロード4WDが横転したり派手に道路から飛び出しています。見かけるのは下り坂で、オーバースピードで進入しそのままリアの荷重移動によりグリップを失うケースが多いようです。12月はまだ雪道での運転に慣れておらず、夏に近い感覚で運転をしがちです。また一見濡れているように見える路面が凍っているブラックアイスバーンが発生しやすいのも12月です。4WDは発進や加速時に高いグリップ力を発揮しますので、その過信が速度超過につながります。SUV用のスタッドレスタイヤは、車重に耐えるためにゴムが硬めに設計されることが多く、氷上性能は低下します。重心の高いSUVはブレーキ時のロールが大きく、タイヤの接地圧が不安定になり、オフロード4WDは想像以上に雪道に弱いと思います。
後世に委ねられた評価



麻布台ヒルズに行きました。かつては毎日通った神谷町ですが、訪れるのは数年ぶりです。小さな住宅が入り組んだ下町のような谷地は、ヘザウィック・スタジオによるデザイン、起伏を生かした秀逸なランドスケープ、ディテールに至る素材の質感など、建築としての高い完成度の街に生まれ変わりました。一方で、集客上の課題も指摘されます。従来の森ビル開発との違いは、1.5流の立地、周辺の街との回遊による連続性の断絶がありそうです。アマンの姉妹ブランド「ジャヌ」は、知る人ぞ知るブランドで、六本木のグランドハイアットのような派手な主張をしません。それでも、建築家ではなく3次元デザイナーのトーマス・ヘザウィックに委ねた英断は評価できます。建築上の制約を無視した造形は、同時に日本の高い技術力を物語ります。森ビルが目指した緑に包まれた広場のような街の評価は、後世に委ねられたのでしょう。
豊かな時間

昨日ラブラドールと早朝の公園に行くと、水たまりが凍る寒さです。澄み切った空気により、雪に覆われた白い山を遠くに望むことができます。その後は両親の墓参に築地本願寺和田堀廟所に行き、毎朝7時から始まる勤行に参加します。声を出しての読経は深い呼吸を伴い、僧侶の声との同調は周波数の共鳴を起こし、どこか超越を感じます。帰宅してお風呂で体を温め、水シャワーを浴び、肌を刺す冷気のドライエリアで椅子に横になると、サウナに行かずとも調いを得られます。お金のかからない週末のモーニングルーチンは、単なる節約を超えて身体のバイオハックとマインドフルネスを高度に融合させると思います。人は手っ取り早く確実に手に入るドーパミン系の報酬に対価を払いますが、それがもたらす幸福の時間は持続しません。一方で日々の非物質的な豊かさは、オキシトシンやセロトニンを伴い、豊かな時間と自己決定感をもたらす気がします。