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昭和型大型旅館の生き残り戦略


先日、鬼怒川温泉遊水紀行ホテル大滝に泊まりました。「素泊まりビジネスリゾート」というコンセプトは私のように地方を移動しながら働く者にとっては魅力的です。他方でWi-Fiが遅いのは片手落ちに見えます。バス、トイレ付の10畳がシングル利用で5,600円というのは、文句を言えば罰があたる値段ですが、旅館再生を経験した者として学びになります。徒歩15分の鬼怒川プラザホテルの姉妹館で、施設単体収益ではなく、オーバーブッキング時の受け皿など、グループ全体の稼働率を高める役割を担っているのかもしれません。セントラル空調でクーラーが効かないなど課題はありますが、積極的な成長ではなく資産の延命を第一に、キャッシュフロー維持を優先している気がします。旅館再生が叫ばれて久しいのですが、「昭和型大型旅館を低コスト運営へ転換」というトレンドは今も続きます。

通いたくなる普通の店


南会津の古民家サウナから徒歩圏にある飲食店、と言うよりは半径20km圏で唯一?の店が「かねまる食堂」です。南会津の古民家サウナに行くといつも寄るのは、丁寧な仕事ぶりが伺え値段も妥当だからです。ウリはソースがマイルドで、個人的には会津一だと思っている会津名物のソースカツ丼(1,100円)です。昔ながらの食堂は、何を食べても安心できる空気があり、先日食べたイワナ天ぷら定食も価格に対する満足度が高く、1,650円に見合う以上の価値を感じます。チェーン店では再現できない地域らしさを残し、南会津に来たことを感じる食堂の空気は貴重です。ソースカツ丼を訴求する店は少なくありませんが、インパクトで勝負する有名店とは違い、派手さはなくても完成度が高く、旅の目的地にはならないけど、旅の満足度を確実に上げてくれる店と言えます。絶対的な高評価店よりも、通いたくなる普通の店に愛着を感じます。

生産的なレジャー


草刈りと言えば世間的にはゴルフを指しますが、木曜日は南会津の古民家サウナにテレビ局の取材が来ることになり、河原に続く道を中心に草刈りをしました。フル充電のバッテリー3本を使い切る頃には歩数が8,200歩を超えました。河原の葦は3メートル強の高さに再野生化し、炎天下での4時間はもはや格闘技で大量に汗をかきました。結局刈れたのは敷地の半分程ですが、人手が入ることで森には一定の秩序を取り戻したように見え、達成感があります。草刈りは有酸素運動と筋力トレーニングが組み合わされた全身運動で、運動強度は 4~6METs程度 とされ、普通のウォーキングより高めです。森を整えることは、自分の体も整えることなのかもしれません。普段使わない腰回りや体幹の筋肉に負荷が集中したことで腰痛が再発しました。それでも景観整備と自分の身体を鍛えられる草刈りは、生産的なレジャーだと思います。

「伝わる表現」


昨日はTBS系列のTUFテレビユー福島が放映する、地域情報バラエティ番組「ふくしまSHOW」の取材が、南会津の古民家サウナでありました。インタビューはある意味台本通りの予定調和ですが、もちろんやらせではなく、番組の意図を第三者に語らせることで番組のストーリーを成立させています。答えてもらいたいキーワードがあるのは、視聴者に容易に理解してもらう表現へのこだわりでしょう。表現と言えば、サウナを体験した女性タレントは、ガッシングシャワーで落ちる大量の水がツボに入ったのか、想像以上の絶叫があたりに響きます。不特定多数に「伝わる表現」へのこだわりは、マスメディアならではの技術であり、必ずしもテレビはオワコンとは言えないと思います。一方のSNSは、興味を持ったコアターゲットとの関係を持続する技術であり、両者はこれからも住み分けていくはずです。放送日は8月19日で、TVerでも配信されるようです。

憎んでいたのはATではなかった


N-VANに乗り始めて2年弱、自分史上最速で7万kmに到達しました。旅館の運搬用途に買った車ですが、20万km走ったフィアットが動かなくなりメインで使うようになりました。自分史上初の国産車かつ最小排気量の商用車がこれほど好きなのは、MTの4WDが世界的な希少種になったからです。ATを蛇蝎のごとく嫌うのは、運転の楽しみを奪うからです。700馬力超のATフェラーリより、53馬力のN-VANをMTで走らせた方がはるかに楽しいと本気で思います。しかしその認識を改めたのは先日白馬で乗った、オフロードビークルのPolaris RANGER XP 1000です。CVT のPolarisがこれほど衝撃的なのは、理屈より先に身体が反応する快感です。助手席に乗せてもらっただけでも思わず声が出ます。スキー場の急傾斜を異次元の走破力で駆け上がる楽しさは痛快無比です。私が憎んでいたのはATではなく、身体性を奪う車だったのだと思います。

運転にも暑さ対策


各地が酷暑日となった昨日は大月に出講する日で、車で帰宅する際は普段ならいつも同じ時間に到着します。しかし、車載気温計が38℃を超えた昨日は、帰宅まで普段より45分多くを要しました。見たところ交通量はいつもと変わらないように見えるのに、あちらこちらでひどい渋滞が起きています。普段から工事をしている区間ですが、国道20号線は上り線だけがやたらに長い車列が続き、おそらく暑さで誘導員の判断能力が低下している気がします。中央自動車道でも普段は渋滞しない区間の流れが悪く、運転者の集中力や判断力が低下している可能性があります。もちろん原因は複数でしょうが、これほどの猛暑になると、人間も機械も普段どおりのパフォーマンスを発揮できずに、わずかな遅れが連鎖して大きな渋滞を引き起こしているように感じます。焦らずに運転することも暑さ対策なのかもしれません。

例外的親友


昨夜は豪雨とともに森に雷鳴がとどろきました。縮こまって小刻みに震えていた怖がりのパセリを思い出します。パセリの存在の大きさは、以前のシーザーの時とも違いました。ラブラドール犬は最も好きな犬種でシーザーもいい子でした。パセリの存在が特別なのは、人生の転換期の伴走者を知ならいうちに生きる支えにしていたからだと思います。人間の愛情こそが最も尊いと多くの人は考えるかもしれません。しかし、私は犬が相手なら信頼の全てを預けることができます。何も話しませんし、何かをしてくれるわけではありません。ただ真剣な眼差しで静かに人の話を聞き、決して裏切ることのない存在です。私は普段「親友」という言葉を使いません。友情は相互の関係であり、相手の内面が分からない以上、ことさらに親密さを強調する必要を感じないからです。人間嫌いでも人間不信でもありませんが、例外的に親友と言える存在が彼女だった気がします。

2台目のジンクス


スピードが出ないN-VANは、速度取締りを警戒する必要がありません。しかし、三連休の朝、白馬に向かう大町市のバイパスは空いており、先行車に追従して50km/h制限の道を、メーター読み80km/hほどで走っていました。取締りにはおあつらえ向きの道ですが、まだ朝の5時台という安心がありました。信号で止まると誘導員が出て先行車を捕まえてしまい、せっかくの三連休が暗転したことは気の毒で、他人事とは思えません。普段から先頭を走らないようにしていますが、同じ速度で100mほど車間距離を空けていた私はお咎めなしでした。後続車の速度を正確に測定できないのか、誘導員が足りないのか、2台目は捕まらないというジンクスは有効かもしれません。自分の統計では17万kmに一度速度違反で捕まっており、これを教訓にしたいと思います。取締り地点を過ぎてから「まだ取締りをしていますか?」と聞いてくるGoogleマップも困ったものです。

最後の処方箋


同年代の車好きが異口同音に言うのは、今の車はつまらない、欲しい車がないという意見です。同感で何に乗っても感情が沸き立ちません。昨日白馬で乗ったPolaris RANGER XP 1000は違いました。大型特殊車両ながら高速も走れる公道仕様で、その悪路走破力は異次元です。沖縄の米軍に数百台納入された真のプロ仕様で、1,000万のプライスタグを見なければ、欲しい車の最右翼です。エアコンもヒーターもドアさえない5人乗りは日常の脚には向きませんが、無暗に早く、無暗に快適で、その結果機械との関係が無機的になってしまった現代の車の対極にあります。DOHC 並列2気筒999 ccのエンジンは83 PSあり、バイクのような鼓動を伝えながら、ゲレンデの急斜面を結構なスピードで登って行きます。車を停めて写真を撮ろうとすると、カメラの水準器が狂ったかと思うほどの傾斜で、先ほどの速度の異様さが分かります。車不感症に対する最後の処方箋かもしれません。

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