痒みと痛みから救われる道

この季節になるとあせもの痒みに悩まされます。もう一つの悩みは腰痛で一進一退を繰り返しています。どちらもネガティブな感情を引き起こしますが、それは自分の感じ方次第です。間違った腰の使い方が腰痛の原因と言われますが、腰痛を恐れて動かさないでいると、血流と筋肉が落ち、かえって痛みが増す悪循環に陥ります。人は痒みや痛みの症状が消えてくれれば良いと考え、痛み止めなどの対症療法に依存しますが、自らの体との対話の機会として前向きにとらえるべきかもしれません。そのように楽観的に考えることができるのは、あせもや腰痛を始め、過去の肥満やひざの痛みなど様々な不具合を治癒した経験を持つからでしょう。萎縮して体を動かさないよりは、腰痛は適切に動かすメンテナンスが重要だと思います。トライ&エラーを繰り返しながら痛みと向き合い、原因にアプローチすることが唯一の救われる道なのでしょう。

権限移譲されたM&A戦略

コスパ志向の高い店舗で地域のスーパー勢力図を塗り替えるロピアが、近所に開店しました。スーパーバリューが数年で撤退した跡地ですが、駅から遠く、甲州街道と京王線により住宅地と分断される立地に、客を呼べる店などあるのかと思いましたが、今のところその予想を覆す賑わいです。自宅から最も近いスーパーはオーゼキの創業店舗ですが、仕入れ力が落ちたのか、買いたい商品がありません。開かずの踏切で名高い京王線を渡ってまで遠くのロピアに行きたいと思うのは、欲しいものが妥当な価格で売られるからです。精肉店のノウハウを進化させてチェーンとして拡張したロピアは、ホームセンターから食品に進出したスーパーバリューと提携し、青果の仕入れ力で知名度のあるアキダイを買収することにより、品質と安さを両立させているのでしょう。個人商店のように権限移譲されたM&A戦略が、消費者の共感を得ているように感じます。

最も人気のない老舗

昨日は以前の会社の同僚夫妻と南会津でテントサウナをしました。サウナストーンで野菜などを焼きながら、強い雨が降り始めるまで4時間近くサウナに入っていたことになります。テントサウナブランドで最も人気のないサヴォッタは、最も早くテントサウナを商品化した老舗ですが、75℃以上に室温を上げないことを推奨します。昨日も60℃以下でしたが、100℃超の我慢比べのサウナとは別世界の快適さで、会話がはずみ大量の汗をかきます。無理なく発汗できる 60℃以下の低温サウナは、万人向けでありながら体を芯から温めることで、体感15℃の川が心地よく感じます。時間をかけて体を温める低温サウナは皮膚の毛穴が開き、皮脂や汚れを排出しやすくなるため美肌効果が期待できます。加えて自律神経を整える効果も高いとされ、ポストサウナバブルの主役はサウナ後に食べるサウナ飯ではなく、食べながら入るサウナストーンクッキングだと思います。

最短で最高峰へ

昨日は尾瀬の燧ヶ岳(ひうちがたけ)に登りました。標高2,356mは、東北、北海道の最高峰であり、至仏山とともに尾瀬を代表する日本百名山です。山頂は福島県の檜枝岐村にあり首都圏側からはアクセスが難しい山ですが、福島県側の御池ロッジからのルートは最短で登頂でき、スピードハイクなら3時間かからずに往復できます。尾瀬と言えば思い出すのは木道の渋滞と、駐車する車の長い列ですが、それは群馬側からアクセスした場合の話であって、晴れた三連休にも関わらずこのルートを使う人はわずかです。福島県に縁が薄かった頃は尾瀬に入るのは群馬側のルートしかないと勘違いをしていましたが、福島県の登山口も実は群馬側の所要時間と大して変わりません。福島県は遠い割に通過されてしまうマイナーなイメージがありますが、実は意外に近い割に大自然が残っている穴場だと思います。

三流観光地の時代

ガウディの街として毎年2,300万人以上の観光客が訪れるバルセロナ市内の各地で、市民3,000人が集まり観光反対の集会が開かれました。有名なレストランで席を取った観光客に水を浴びせ、「観光客は帰れ」と叫ぶ直接的な抗議に発展したと伝えられます。コロナ禍以降、観光客であふれかえる世界各地でオーバーツーリズムが問題視され、スペインの有名なリゾート地であるマヨルカ島やマラガでも同様の抗議が行われました。環境汚染や水不足、医療システムの過負荷など、観光によって街が死んで行きます。とくに10年間で68%上昇したバルセロナの住宅の賃料は深刻で、バルセロナ市議会は2028年下半期までAirbnbなどの住宅施設に対する短期賃貸業を禁じることを決定しました。持続可能な観光のあり方を模索するなかで、サウナを開業する予定の白河のような二流、三流観光地にとっては千載一遇のチャンスが始まるのかもしれません。

今年最良のバイオハック法

「脳と身体を最適化せよ!」を読みました。明晰な頭脳、疲れない肉体、不老長寿のためのバイオハック法を示します。ミトコンドリアを軸としたエネルギー産生を最大化するために、運動不足、食べ過ぎと栄養不足、ストレス過多に焦点をあてます。主張の内容は常識的で目新しくない反面、指標を示している点が新鮮です。たとえば、リアルタイムで血糖値の動きを把握できる持続グルコースモニターの装着を推奨し、血糖値が85mg/dLに低下するまで再び食べ始めないなど具体的です。空腹感や時間で食事を始めることに疑問を持っていたので、参考になります。印象的だったのは、水風呂入浴がストレッサーでサウナはホルミシス効果に欠かせない回復のために入るというくだりで、これは最近のサウナに関する自身の心境変化と一致します。かねてから疑問に思っていた女性に糖質制限が効かない理由への言及もあり、今年最良の一冊でした。

新しいカリスマ

現職が負けたことのない都知事選の勝者は、投票率が5.62%上がりながら743千票も失った小池氏ではなく、メディア露出により一躍全国区の知名度になった前安芸高田市長の石丸氏でしょう。質問に答えない石丸構文をネガティブにとらえる人もいますが、マスメディアとネットメディアで対応を変えている点において確信犯です。相手を怒らせて切り取りやすい失言を狙う、旧態依然とした炎上狙いのインタビュアーが相手ならなおさらでしょう。広島一区への出馬発言で政治界隈をざわつかせ、テレビへの塩対応をするのも話題性を狙った石丸劇場の目論見通りです。一方で、争点が比較的シンプルな2つの訴訟で、敗訴判決を受けた無理筋の主張は、弁舌さわやかい新しいカリスマの姿とは重なりません。知名度勝負の政治家にとっては悪評も評のうちであり、来年11月の広島県知事選に注目が集まりそうです。

日本観光の潜在力

都心で見かける外国人観光客は、日本経済に貢献してくれる有難さとともに、オーバーツーリズムという観光公害の原因にもなります。観光業が持続的に発展をするには人の流れを分散化することが必要で、日本の名もなき田舎に観光客を呼ぶべきだと思います。日本の生態系は複雑で、四季を通じた自然のポテンシャルは観光誘致に生かされていないと思います。加えて、どの地方にも語るべき歴史や文化といった風物があります。昨日YouTubeのおすすめ動画に上がった白河の小峰城の歴史を見ると、700年に及ぶ歴史や忠実に再現された三重櫓や城郭遺構、築城年代により異なる表情を見せる石垣など興味深い観光名所であることが分かります。白河市も観光には力を入れていますが、何度も前を通る自分でさえ訪れていないように、観光資産の編集とアピールには課題が多く、まだまだ日本の観光は伸ばせる潜在力を持つと感じます。

旅の目的は自己投資

東京では35℃を超える本格的な猛暑が始まり、同時に旅行シーズンを迎えます。コロナ禍ではバーチャルツアーが流行しましたが、YouTubeの旅行チャンネルは、自転車で京都に行く、ハワイに日帰りする、ファーストクラスのさらに上級個室で海外に行くといった、興味深い旅行をただで追体験させてくれます。過去の旅行体験と照らし合わせると、おおよその旅行は日常化し、良くも悪くも客観視できるようになります。旅の魅力は幸福を感じることだと思いますが、バーチャル・リアルが混在した刺激による中毒症状になり、新しい刺激を受けても満足できなくなります。感受性を豊かにして、想像力や創造性を高め、自分の価値観を変えるほどの自己成長を旅に求めるなら、もはやありきたりの旅では満足できません。結局のところ旅の目的は、視察のようなビジネストリップか、健康増進目的のスパに行く自己投資ぐらいしか思いつかなくなります。

政治の潮目が変わる

過去最多の56人が出馬した東京都知事選は、盛り上がりの割には、予想を覆し8時の時報とともに現職の当確が出されました。与野党対決のはずが、自民、維新、立憲などの既成政党はいずれも精彩を欠き、政治の潮目の変化を感じさせます。一方で政治屋の一掃を掲げ次点となった石丸氏の後継者をめぐる安芸高田市長選挙では、反石丸派が当選するなど改革に逆行する動きもあります。民主主義は何をするにも時間がかかり、民度が低ければ政治家はポピュリズムに走り国を破滅させます。一方で市民が自由に投票できない世界では、国が一定レベルを超えて豊かにはなりません。世界に目を向けると、マスメディアが極右と呼ぶ保守勢力が復権を始め、イランの大統領選で親米派が勝利したことも大きなニュースです。米国大統領選挙が行われる2024年は、政治の潮目が変わる年として記憶されることになるのでしょう。

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