同時代性の罠

金曜日は南会津でテントサウナをしました。雨で水かさが増した湯ノ岐川の水温は温く、体感16℃程と適温です。川辺にはカワセミをはじめ大型の鳥もやって来てバードウォッチングもでき、ピクニックスタイルの北欧式サウナは自然のなかでこそ味わい深さがあります。ハンバーガーやソーセージ、野菜を焼くサウナストーンクッキングは、今やサウナに不可欠の楽しみです。60℃前後でも十分に汗をかけますので、100℃オーバーの我慢比べをする必要もなく、スペックを競いたがるのは、同質社会故の日本人の悪い癖かもしれません。サウナブームを終焉させたのは、同時代性の罠だと思います。かつてウォーレン・バフェットは、「潮が引いた時、はじめて誰が裸で泳いでいたかがわかる」と言いました。一時的に皆が熱狂するホットなトピックスを過信することは危険で、ブームが終わったときに一貫して変わらない本質が見えるものでしょう。

ボーイズレーサー

昨日はN-VANで白河と南会津に行きました。10年の時を経ているのでフィアットパンダより近代的な装備は商用車とは思えないほど充実します。燃費の悪さと非力さ、燃料タンクの小ささを除いてN-VANに不満はありませんが、非力さは悪いことばかりではありません。運転の楽しさにとって絶対的な馬力などどうでもよくて、マニュアルトランスミッションを操って車の性能を限界まで引き出すだけで楽しく、かつてボーイズレーサーと呼ばれた非力なホットハッチ全盛時代を思い出します。幸福感は人間の側の問題であって車の良し悪しには関係なく、オートマのGT-Rやポルシェより楽しいと断言できます。重心が高いN-VANは峠道を攻めるような車ではありませんがすぐに鳴くタイヤも、今よりはるかに性能が低いのに、車が楽しかった80年代を彷彿とさせます。車が高性能な現代において、ボルトオンターボを載せたいと思うところも昔を思い出します。

AI時代に何を教えるべきか

昨日から大月短期大学で授業を持つことになりました。1955年に設置された全国でも珍しい市立の短期大学です。教えるのは2003年の立教大学以来20年を超え、コンサルティング会社に在籍した16年を上回る最長のキャリアと言えます。春までお世話になった日本工学院は、本業に専念するため離れることにしましたが、古民家サウナの工事が遅れ気味で時間があり、補講期間の集中講義が可能とのことで受けさせていただくことになりました。大月という微妙なロケーションは健全な学生生活が送れそうで、東京への鉄道アクセスも良く、全国から学生を集めています。他大学への編入目的で入り結果的に就職したり、その逆もあり一種のモラトリアムが実現できる特別な市場を形成しているのかもしれません。教えることのメリットは自身の学びになることですが、AIの時代に人間が何を教えるべきかは最大の関心事です。

ストレス知らずの心の若返り

気温が下がる季節に入ると、日の出前のラブラドールとの散歩の距離が伸びます。夏の間は行かなかった神社まで足を延ばし、虫の音だけが響く境内に入ると気温が下がり厳粛な気持ちになります。住宅街とは思えないほど高い木々に囲まれた境内で、一日の最初に静かな時間を過ごすことは、忙しい都会人に必要だと思います。神社は願い事をしに行く場所ではなく、感謝を伝える場のような気がします。一日一度でも合掌して感謝する気持ちを持つなら、そのエネルギーは欲望のエスカレートを止めるはずです。現代人が味わうことなく必要以上に食べるのは、食事の前に感謝を捧げる習慣が薄れたからだと思います。感謝の感情により脳内にエンドルフィンが分泌され痛みを和らげ、若返りホルモンであるドーパミンが分泌されると言います。毎日感謝をして生きることが、ストレス知らずで心を若返らせる方法かもしれません。

自ら高齢者になる

2023年の65歳以上の就業者数は、22年に比べて2万人増の914万人だったと総務省が公表しました。20年連続で増加して、過去最多を更新したそうです。高齢者全体の就業率は25.2%で、65~69歳に限れば52%となります。人生100年時代とされ、いわゆる老後が長くなると体力の個人差が際立ちます。妻の父を見ているので、90歳を超えても元気なのは普通だと思っていますが、世間の認識とはだいぶ異なります。前期高齢者などと、国が余計なことを言うので年齢呪縛にとらわれて自分が年寄りだと思い込み、自ら体を衰弱させると思います。精神科医の和田秀樹氏は、人口の上位1割を高齢者とすべきと主張しますが、この考え方なら80歳を超えたあたりが高齢者となり、リーズナブルな基準かもしれません。しがらみが減り人生で最も自由な時間を、「もう年だから」と諦めることほどもったいないことはないのでしょう。

人を傷つける娯楽

休日の娯楽の定番はNetflixやYouTubeです。刃物が人間の生活に豊かさをもたらすと同時に、凶器として人を傷つけるように、これらの動画は非常に役立つものもあれば思考を停止させて、偏った意見やフェイクニュースを信じ込ませることもあります。純粋な娯楽としてドラマを見ることもあれば、知識を得る目的で有識者の対談を聞くこともあれば、海外発の建築専門チャンネルを見ることもあります。学びたいことが明確であれば良いのですが、中毒症状で見続けても時間つぶしにしかなりません。最も危険なのはNetflixの海外ドラマで、耳が英語に慣れるというメリットはあるものの、没頭して一気に数シーズン分を見てしまうこともあり最もリターンが低そうです。食事が現代病の原因であるように、楽しみと実益が渾然一体とした動画視聴も、一見楽しそうで豊かに見える娯楽こそ、人を傷つけるものかもしれません。

マニュアル車に乗るべき

近所の魔の交差点で昨日も事故がありました。近隣住民なら何度も怖い目に合っていますので徐行しますが、壊れ方からしてその形跡は見られません。一時停止義務があるのはタクシーですが、運転が慎重なことで知られる個人タクシー神話は過去のものかもしれません。京王線の踏切から400mほど一時停止のない道なので事故が多いのですが、複数の標識やミラー、ロードペイントで警告された真昼の交差点で起こる事故の原因は、不注意しかありません。オートマ車の事故率はマニュアル車の2倍ですが、理由はぼんやりと運転ができることだと思います。MT車で踏み間違いをすれば車は動きませんので、暴走事故を起こす可能性も低いはずです。苦手な人が多い坂道発進にはアシスト機能がつき、ギアも昔と違い簡単に入りますし、何より運転を楽しめるマニュアル車に乗るべきだと思います。

日の丸家電の復活

最近IHクッキングヒーターを買いました。以前使っていたのはamazonの家電販売で存在感を示し、パナソニックなどの半額で売られるプライム市場上場企業の製品ですが、2年ほどで壊れました。今時の家電など、どこの製品もクオリティーは変わらないと思っていましたが、作動音の大きさに買った日に後悔しました。安物買いの銭失いを反省し、以後以前から親しむブランド品を選ぶようになり、パナソニックを買いました。長野県の家で使うIHはナショナル時代のものですが、今も普通に使うことができます。パナソニックに限らず日本企業の弱点はデザインの悪さでしたが、先日家電量販店で冷蔵庫売場を見たとき、マットブラックでひときわシックなデザインの製品が目に留まり、正面ではなく冷蔵庫上部に控えめに付けられたロゴはパナソニックでした。新興勢力の攻勢により衰退の一途をたどるかに見えた日の丸家電の復活を願います。

消滅可能性自治体の伝統行事

昨夜は2年に1度開催される白河提灯まつりに行きました。400年に及ぶ歴史ある祭りの、正式名称は鹿嶋神社祭礼渡御祭です。今年は6年ぶりの開催となり3夜連続で提灯行列が行われます。祭礼1日目は古民家からほど近い白河地方の総鎮守鹿嶋神社を出発し、ハイライトは神輿と提灯行列の阿武隈川渡河です。白河提灯まつりに参加するのは23町内で、それぞれ持ち歩く提灯のデザインが異なり、役割も決まっています。先達竿頭提灯は約10メートルの竹竿2本の先に提灯が付いたもので、相当の重量となりこれを立てるのは見せ所のひとつです。主に中学生が担当する高張提灯でも約3メートルの竹竿で、女子生徒にとっては酷な長さに見えます。白河市の人口は2000年の6万6千人をピークに減少が続き、2060年には3万3千人と半減が予測される消滅可能性自治体ですが、地域の伝統行事が続くことを願わずにはいられません。

独自技術を参入障壁に

コアバランスストレッチという独自の手技を用いたストレッチの専門店Dr.stretchに行きました。ストレッチの歴史は決して新しくはありませんが、重要な論文が出始めたのは21世紀になってからで日々進化している分野です。サービスを提供しているのは日本の企業ですが、メジャーリーグのトレーナーなど、主にはスポーツの本場米国からのノウハウのようです。日本でもプロのアスリートチームなどと提携し、怪我の予防やパフォーマンス向上に活用されます。トレーナーの養成は自社で行い3か月程度かかると言いますが、常にノウハウは進化し、社内格付けによりトレーナーは5段階で評価され、指名料も550円から5,500円と幅があります。国家資格ではありませんが、ノウハウが進化している分野であり、競合参入を防ぐためにもトレーナーの社内養成が必須なのでしょう。

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