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売りやすさが全て

昨日は越後駒ケ岳に登る予定でしたが、逃げ場のない稜線に容赦ない夏の陽射しが照り付け、ラブラドールが同行しているために引き返しました。下山後涼むために、奥只見ダムに通じる奥只見シルバーラインに行きました。国内最大級の奥只見ダムの建設工事用道路として開通された道は、全長22.6 kmのうち18.1 kmを19本のトンネルが占めます。トンネルに入ると30度以上あった気温は一気に14度まで冷やされる天然のクーラーです。観光客が押し寄せる立山黒部アルペンルートと異なり、すれ違う車もなく、秘境感満点でトータルの満足度ではむしろこちらの方が上で、しかも全線無料です。新幹線の浦佐駅や小出インターチェンジからも近い、まさに穴場ですが、唯一の難点は立山黒部アルペンルートのような、エージェントが売りやすい華がないことです。実力では互角であっても、結局は売りやすさが全てなのでしょう。

理想的な夏休み

夏休みにしたい事リストを考えると、北アルプス縦走、玉川温泉での湯治、国内でも体験できる伝統的なスモークサウナに入りに行く、などがあります。円安の割高感もありますが、時差や環境変化により体調を崩すリスクの高い海外旅行には、明確な目的でもない限り行きたいとは思いません。正月休みは不摂生な食生活になりがちですから、一年に一度夏休みぐらいは、健康回復に集中できる時間を過ごしたいと思います。不健康な情報から隔絶された、五感を通して豊かな自然を感じる場所で、なるべく食べずに体を動かすことが理想です。豪華な生活を想起させる高級ホテルなどは不適切ですから、旅費もたいしてかかりません。リトリートやリゾートの語源に共通するのは、本来の自分を取り戻す場所であり、日頃の不摂生で酷使した体に報いて、理想の状態に近づけることこそ、最も理想的な夏休みかもしれません。

夏こそ運動

暑い日はまだまだ続きますが、日の出時刻が少しずつ遅くなり、山ではトンボが飛び始めました。うるさくつきまとう羽虫を一掃してくれる、ハイカーの頼もしい味方であるトンボの季語は秋とされ、どこまでも澄んだ秋空をイメージさせます。不快な夏の暑ささえ、終わってしまうと思うともっと楽しみたい気持ちになります。運動量が増える夏山シーズンは、最も健康を意識させてくれる季節だと思います。体を動かすことで血流が促進され、脳と筋肉に多くの酸素を送り疲労物質の滞留を防ぎます。人体は動き続けるのが本来の姿ですが、日本の成人は1日平均7時間座っており、これは世界一長いとされます。座っているとハムストリングなどの筋肉が硬くなり、それに引っ張られる形で骨盤が傾き、その歪による腰への負担が腰痛原因ともなります。体を動かすことで可動域は広がり、体を柔軟に保つことで健康資産を積み上げることができるのでしょう。

捕まって良かった?

真夜中に羽田空港に行った帰りに覆面パトカーに捕まりました。スピード違反の取り締まりを受けるのは、免許を取ったばかりの学生時代以来4度目で、うち2回が一般道と高速の一斉取り締まり、2回が覆面パトカーによるものです。赤色灯が点くと同時に気づいたため、超過速度は知れていますが、それでもショックです。これまでに自分の車で60万km、父や兄の車で8万kmほど運転していますので、17万kmに一度捕まる計算になります。速度取り締まりに普段は気を付けていて、夜中や早朝の環状七号線では覆面パトカーをしばしば見かけていますので、捕まるのは油断し無警戒のときです。交通取り締まりに一定の合理性があると思うのは、魔が差したとしか言いようがないタイミングで捕まるからです。警戒心は運転への集中度を上げ、安全運転に資するものであり、その程度で済んだことは幸運と言えるかもしれません。

発想力は移動距離に比例する

長野県や福島県と東京の間をよく移動します。人類は、快適な環境を求めて移動をしてきたことで生き延びることができたように、移動は本能的な欲求のような気がします。コロナ禍におけるリモートワークの半ば強制的な実証実験により、自然のなかで働く可能性に多くの人が目を向けました。イノベーションを起こすには今までにない発想が必要になりますが、「発想力は移動距離に比例する」とも言われます。モーツァルトは人生の3分の1を、演奏旅行を兼ねた旅に費やしたと言われ、世界史的な偉業の多くは旅から生まれました。日常生活を離れる旅は視野を広げ、刺激を与え、創造性を発揮させます。森林浴など、自然空間への転地効果や運動療法は、主にストレスマネジメントの観点から注目されてきましたが、本領を発揮するのは0から1を生み出すような、付加価値の高いビジネス創造の場面だと思います。

睡眠時間を気にする必要はない

今朝は午前1時過ぎに韓国から戻った娘を迎えに羽田空港に行きました。復活したインバウンドにより真夜中の空港には人があふれ、多くの人がビデオ通話をしているためか、Wi-Fiの速度は悲劇的な遅さです。学生時代は夜型生活でしたが、少なくともこの数十年は朝型で、予定があると目覚まし時計なしに勝手に身体が覚醒します。7時間睡眠が最も長生きというデータを信じていないのは、短い睡眠時間でも頭はクリアで疲れも取れると感じるからです。重要なのは最初のノンレム睡眠のサイクルと睡眠深度のはずです。この時成長ホルモンが分泌され、その量は1日の分泌量の7割とされます。5分以内に眠るとノンレムへの導入が短くなり、効率よく脳を休め、傷ついた体を修復して脂肪を燃焼し、タンパク同化作用で筋肉をつけるとされます。最初のノンレムに集中して眠るなら、睡眠時間を気にする必要はないと思います。

繊細か微細か

Netflixの「ファイブスター・シェフ」を見ました。ロンドン屈指の高級ホテル、ザ・ランガムにある、アフタヌーン・ティー発祥の地であるパーム・コートのヘッドシェフ選考に密着したドキュメンタリーです。選りすぐりの逸材7人から一人に絞るプロセスで、それぞれが成長し、誰が選ばれるのか最後まで目を離せません。20代や入れ墨を入れた参加者が多いことも印象的で、世界トップの伝統的価値観にも変化の兆しを感じます。エンジニア出身者や、正式に料理を学んだ経験がない人もいて、新風を吹き込むことを期待されているのでしょう。特別の日にふさわしい唯一無二のレストランとして大金を払わせ、独創的で利益を出すメニューが求められ、インスタでバズることも重要です。心を動かされない料理が、容赦ない辛辣な言葉でこき降ろされるのは、料理の繊細さに大金を払う人がいるからでしょう。一瞬で消える微細な差への追求は続きそうです。

カウンタークロックワイズ・ドライビング

今朝は八ヶ岳に登ってから東京に戻るつもりでしたが、夜中に目が覚めそのまま帰ることにしました。夏の夜のドライブは渋滞とは無縁で移動時間も短く、涼しい上に運転を楽しめ、早朝登山をあきらめる価値があると思います。空が白み始める大月あたりの国道20号線は気持ちの良いワインディングロードで、山中からヒグラシの合唱が降り注ぎます。人が心から老いるとすれば、カウンタークロックワイズ研究にあるように、若い時代を追体験することは効果的なアンチエイジングで、真夏の夜のドライブなどは最適でしょう。1.3Lのフィアットのディーゼルエンジンをレッドゾーン近くまで回すと、最初に乗った初代ギャランの同じ排気量のエキゾーストノートを彷彿とさせ当時の記憶が蘇ります。相模湖ではバイクの事故を見ましたが、若者を引き付ける夜中の魅力は危険な魔性を持つからでしょう。

スピードハイクは最良のリトリート

東京より10℃ほど涼しい長野県富士見高原に来ました。同じ長野県でも妻は電車で北アルプスに行き、娘は大学の友人と会いに韓国に行きました。家族で旅行に出るのは年に1、2度あるかないかですが、適当な距離を保ち、好き勝手に過ごすことにはメリットがあります。一つは内省の時間を持てることで、昨夜は珍しく8時間たっぷりと睡眠を取り、今朝は編笠山と西岳に登り7時過ぎには下山しました。心身を整えるリトリートは、一人で過ごすに限ると思います。登りは息を吐き切る呼吸で日頃の浅い呼吸を直し、下りは走る瞑想で雑念が消え、脳のエネルギー消費が削減されます。食事の量も減らしますので、体内の未消化物は山へのハイキングでエネルギーに変わるはずです。十分な睡眠と、脳を休め、ミトコンドリアを強化する空腹でのスピードハイクは、自分にとって最良のリトリートです。

コンプラより人間性

中古車販売大手のビッグモーターによる保険金不正請求の波紋が広がります。強引な利益追求方針と修理粗利1台14万円のノルマにより、半ば組織的に車を故意に傷つける器物損壊が横行し、新品と偽り中古部品を使う詐欺行為もあったとされます。損保会社からの出向者も複数いて、その火種は周辺に及ぶ可能性があります。保険料上昇につながる企業犯罪にも関わらず、経営陣の会見が開かれないことも異様で、社長の報酬1年返上も信頼回復とは程遠く、金には金という品性の無さを感じます。他方で、コンプライアンスを強化することは、品行の劣る人間が成功を手にする社会の退化への対策にならないと思います。それはコンプライアンスが、組織人の保身のために使われ、企業経営からダイナミズムを奪うからです。人間性の回復なしに、経営に道徳を取り戻すことはできないのでしょう。

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