次の時代を切り開くサウナ

昨日は10月に開業した日立市のMIDORITO SAUNAに行きました。渓流の滝でクールダウンできるアウトドア型サウナで、7、8人が入れるモルジュのMORZH MAXをパブリック利用に使います。2台の薪サウナはスチームジェネレーターで水蒸気を出す仕様で、90℃の室内は十分に汗をかけ、地下水を使う16度の水風呂も好印象です。今月末には、機密性・蓄熱性・耐久性に優れるとされる土管サウナも稼働し、隣地にはキャンプエリアが整備されるようです。先日長崎県の御湯神指しベストパワーランドに行き、中央で松の木が燃え盛る石室サウナを見てしまった後では、営業許可が取れるのかは甚だ疑問ですが、何を見ても普通で、感動も調いも薄れてきました。今や自然の川を使った水風呂も、施設の卓越性にはならず次の時代を切り開くサウナの在り方を考える日々です。

捨てたら楽になる

近所の京王線の駅では衣類循環型社会の実証実験として、古着を回収する専用ボックスを設置し、リユース・リサイクルをしています。将来的には、様々なクリエイターと連携してアップサイクルを行う予定です。衣類は洗濯を行ったもので、汚れや破れがなく再使用できるものに限られますが、重宝しています。勢いで買ったが着ていてもテンションが上がらないとか、高価で捨てるのが忍ばれる服もあります。ゴミとして捨てるのには抵抗があり、好みが分かれる服を人にあげるのもリスキーです。今や古着はファッションの一部で、買うことへの抵抗感も少なく、誰かが使ってくれるのであれば、捨てる罪悪感に苛まれる必要もありません。洋服が減れば探す時間も減り、家も広くなります。身の回りは捨てたら楽になるモノがあふれていますが、心置きなく捨てられるのであれば消費への貢献も期待できそうです。

行政支出の合理性

一年で一番日没が早い時期を迎え、来週からは日没時刻が遅くなり始めます。この季節になると落ち葉が道路を覆います。近所の甲州街道の街路樹はケヤキの大木で、降り積もった落ち葉の清掃に一車線をふさぎ作業をします。甲州街道が混むはずのない時間に渋滞をするときは、だいたい街路樹整備の車両が車線をふさぎます。ケヤキの高木の剪定をするために大型のクレーン車が持ち込まれるためです。景観をよくし、夏場には木陰を作る街路樹ですが、管理の予算は膨大なはずです。歴史的に杉並木を作ってきた日本ですから、街路樹を整備することは当然に思えますが、全国で行われる草刈りといい、いつまでこのような管理ができるのか心配になります。先の兵庫県知事選で争点になった県庁舎建て替えも、木材を定期的に更新し続ける設計で、林業利権とのつながりの指摘も聞かれます。行政の行う支出の合理性を、有権者が考える必要を感じます。

盛り過ぎ社会を生き残る

兵庫県知事選挙での選挙運動が公職選挙法に違反するとして、PR会社の女性社長が刑事告発されました。地上波とネットで一斉に叩かれるのは気の毒ですが、ブランドバッグを身に着けたキラキラ女子への怒りの根底には、SNS時代の歪んだ嫉妬を感じます。SNSの最大の罪は、身近な人に生活を見せつけあう虚構の張り合いが無用な憧れを生み出し、比べ過ぎ社会がやがて怨嗟という負のエネルギーに変わることだと思います。人間をダメにするのは慢心と屈折した自己承認欲求ですが、自慢する方もされる方もSNSの下僕になり、盛り過ぎる不毛なゲームから降りられなくなります。PR業界の性である自己承認欲求の強さは武器になりますが、政治活動においては時として命とりです。盛り過ぎ社会を生き残るためには、メタ認知能力の高さが求められるのかもしれません。

人類の叡智

先週末に行った長崎県の御湯神指しベストパワーランドは、今なお増え続けるサウナ施設とは全く異なる姿をしていました。水温シングルとかサウナハットとか、短期的なトレンドなど、もはやどうでもよいと思わせるのは、おそらく産業化以前の原初の姿をとどめているからだと思います。過去にも影響を受けたサウナ施設はありましたが、根底から思い込みを覆されたのは初めてです。人類史においてサウナが生まれた理由さえ感じます。第三次サウナブームの中心は調いやロウリュですが、不治の病の人がこの場所を訪れるように、刹那的な快楽より生命の根幹に関わります。直径10mの麦飯石のドーム式石室サウナの中央に薪を焚く場所を設け、松の木を豪快に燃やすのは単なる演出ではなく、今になって量子物理学を取り入れた医療が証明をし始めた人類の叡智だと感じます。考案した創業者が2015年に亡くなられたことが残念です。

日本車にエキゾチックさを感じる

N-VANを定期点検に持ち込みました。自分で買った車は伊伊英独英米伊製で、日本車の正規ディーラーに足を踏み入れるのは学生の頃以来です。当時の自動車雑誌には、スカイライン対BMWといった記事が多く、国産車は常に欧米、特にドイツ車の後塵を拝する存在でした。そのため左ハンドルなどへの舶来信仰に支配され、信頼性が高く合理的なことを分かっていても、国産車を避けてきました。日本製に乗ることは自分のアイデンティティさえ失うという思考に支配されてきたと思います。1時間半ほど待っていると、点検・整備を終え、作業内容の写真とともに、きれいに清掃された車が戻ってきます。当たり前の風景でしょうが、世界の頂点に達した日本の車を手に入れてみると、それが軽の商用車であってもエキゾチックさを感じ、やっと車と本音で向き合えるような気がします。

ブレーキ不要の高速

長崎まで往復して2,642km走りN-VANの平均燃費は18.7km/Lでした。不当に高い高速のガソリン代が災いして燃料費は2.6万、高速代が2.8万と微妙な値段ですが、自動車旅行のメリットは自由です。出来の良い運転席に助けられ、ほとんど疲れないのは驚きです。移動は慣れの問題で、一般道で福島往復500kmを普段から走るので、片道1,200kmの高速など支障になりません。疲れにくい理由は、フルフラットの車内に自宅の寝具を持ち込めることです。今朝も刈谷PAで瞬間的に寝落ちし3時間ほど熟睡して復活しました。もう一つは非力なエンジンがむしろ幸いして、飛ばす気にならないことです。ペースカーになりそうなトラックやバスについていくので運転が楽で、オービスにおびえる必要もなく、昨今は露骨な煽り運転が減りましたので平穏な旅を楽しむことができます。長崎までの道中、おそらく高速の本線上でブレーキを踏んでいないと思います。

サウナの最終形

長崎県諫早市にある、御湯神指しベストパワーランドに行きました。橘湾を見下ろす小高い丘にあり、細い山道を3、4km走りたどり着きます。直径10mある日本唯一のドーム式石室サウナの中央には、豪快に薪が積まれパチパチとはじける音を聞きながらのサウナはユニークです。入浴の後、麻袋をかぶり炎の近くで10分間を過ごしますが、敷いてあるむしろに火の粉が移り煙が出る過激さで、似たものを探すなら行ったことはありませんが、アメリカ・インディアンの治癒と浄化の儀式であるスウェット・ロッジでしょう。うつ伏せで寝て内臓を暖めますが、腸と肝臓の細胞を活性化することで、炎症が減少することを医師が報告しています。水風呂もありますが、使用は最後の一回のみで、3セットのサウナの合間に、椅子に座って薬草を焚く漢方燻蒸を30分受けます。原初的なサウナの形態を残しながら、サウナの最終形のような気がします。

究極のグランドツアラー

N-VANで長崎に来ました。往路1,250kmの燃費は18.9km/Lと悪くはありませんが、わずか25Lの燃料タンクのため4回給油をしました。非力なエンジンは坂道が苦手で、横風の影響を受けやすいなど長距離走行が快適とは思えませんが、個人的にはN-VANは究極のグランドツアラーだと思います。グランドツアラーは、長距離の自動車旅行に適した室内空間と快適な装備、乗り心地の良さや圧倒的なパワーなど安楽な移動を実現できるイメージがあります。しかし、遅いトラックが車線をふさぐ日本の道路にあっては、有り余るパワーなどストレスにしかなりません。何より見晴らしの良い運転席が秀逸で、給油とトイレ以外はほとんど座りっぱなしでしたが、長崎に着いた後も全く体に不具合がなく、過去に乗った車で最良と言えます。最大の強みはフルフラットになる空間で、IKEAの600mm幅のマットレスを敷くと、仮眠ではなく家と同様の環境で寝ることができます。

対策が原因に

廃虚となったホテルや旅館が目立つ会津若松市の東山温泉と芦ノ牧温泉では、150円課している入湯税を、来年10月から350円に引き上げ、廃業した旅館の撤去費などにあてると発表しました。150円を超える入湯税を課している自治体は、今年4月時点では北海道釧路市、洞爺湖町、大分県別府市など12市町で、東北の自治体では初めてとなります。旅館をしていた頃、入湯税の納付は手書き書類が面倒で止めて欲しいと思っていました。新たな入湯税を10年間続けると税収の増加は約14億円に上るようですが、廃墟対策のはずが廃墟の原因にならないか心配です。インバウンドブームの恩恵を受けない地域や施設では、数百円が命運を分けることもあり、足りなくなれば増税する感覚には危機感を覚えます。会津若松市のふるさと納税額は直近でも2億円と、知名度の割には伸ばす余地があるように感じます。

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