昨日は古いカプセルホテルの2層をサウナに改装してナインアワーズが再生した恵比寿駅前のドシー(℃)に泊まりました。ロウリュのできるフィンランド式サウナと15℃の水流の落ちるブース、外気浴スペースが数歩で結ばれる理想的な構造のサウナに入り放題で1泊2,500円はバリューです。断食、運動、サウナは三大デトックスで、サウナで行う48時間断食は自分にとって最も価値のある1泊旅行に思えます。カプセルは20年ほど前に北海道から乗った寝台特急を思わせる懐かしさですが過不足なく、Wi-Fiも入ります。サウナもカプセルホテルも昭和的なオジサンの典型的なリラクゼーションですが、すべての健康法の中で最も効率的かつ確実に脳と体を整えるサウナは都会の湯治場と言えそうです。
お知らせ
消費する自由の代償
都心では夏本番を思わせる2日連続の猛暑日となりました。全国旅行支援策が7月前半から開始されると発表されましたが、テント泊の山旅以上に贅沢な旅はないと思いますので、消費を最小限にとどめる燃費の良い暮らしが心地よく感じます。お金を使わない生活なら心に余裕が生まれ、むしろ人生の選択肢は広がります。一方で燃費の悪い贅沢な暮らしは、往々にして体に悪く将来の健康リスクを抱え込み、人生の活動的な時間を短くします。世間が信仰する消費する自由の代償はお金だけではないと思います。人と会うことは高揚感を得ますが、他方で交友関係が広がるほど時間を拘束され面倒ごとを抱え込む可能性も高まります。料理の品数や量が少なくなるほど気が散らなくなり、ご飯の一粒に意識が向かい、より深く味わおうとします。消費から距離を取るほど日々の生活が有難く、足るを知れば感謝の気持ちが芽生えるものでしょう。
最も原初的な旅
昨日は世界で最も過酷とされる山岳レースTJARの予選会がありました。3,000m超の日本アルプスを越えて日本海から太平洋までの415kmをコースタイムの三分の一より短い8日以内に踏破します。人がするスポーツを見る趣味はありませんが、TJARが唯一の例外なのは、サポートを受けることなく、独力でゴールを目指す最も原初的な旅に憧れを感じるからです。極限まで肉体を酷使するレースの勝敗を分ける要素は荷物の軽量化で、言い換えるならどれだけ食べずにどこまで進めるかにあります。フランスのモンブラン160kmを巡るUTMBで、かつてマルコ・オルモが59歳で連覇したように、エネルギー産生回路が変わり省エネの肉体を手に入れた更年期以降の方が有利なことはとくに興味を引きます。過酷な環境を生き残ってきた人体は本来最小限の食糧で生きることができ、サバイバルモードに入った時にこそ生命力をみなぎらせ、そんな過酷な山行に旅のロマンを感じます。
企業活動を阻害する権威筋
グルメサイト「食べログ」に不当に評価を下げられ客足が減ったとして、焼き肉チェーンが6億円余りの損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は優越的地位の濫用により不当な損害を与えたと認めました。この判決は自由な企業活動を認める経済的自由権に抵触し、むしろ風評被害で株価が暴落した㈱カカクコムの方が被害者だと思います。「食べログ」が有料クライアントに忖度して不当な介入をしたことなどもあるのかもしれませんが、仮にそうした事実があったとして、それは食べログが自らの信頼を落とすだけの自業自得です。チェーン店であることを理由にアルゴリズムを勝手に変えたとしてもそれが公平に適用される限り問題はなく、判決に影響を及ぼしたとされる公正取引委員会の見解が問題でしょう。総務大臣の発言が、ふるさと納税の返礼品現金化サービスをわずか2日で終了に追い込んだように、時代遅れの権威筋の感覚と介入が企業活動を阻害していると思います。
無知を脱して恐怖を克服する
昨日は祖国復帰50年目の沖縄慰霊の日でした。終戦から77年が過ぎ戦争の記憶が薄れる一方で、先の大戦について客観的に総括できる時期だと思います。開戦半年で東南アジア一帯を勢力下に起き、その大半の国が欧米列強の植民地支配から解放された事実を見るなら、多くの日本人が信じ込まされてきた自虐史観は見直すべきでしょう。ウクライナ戦争をきっかけに安保、防衛の現実的な議論が始まりましたが、隙あらば力による現状変更を狙う国に囲まれた日本は紛争地帯の最前線とも言えます。戦争が無くならないのも、多くの人が病気に苦しむのも、それらの利権に群がる醜い強欲があるからだと思います。戦前は戦争を煽り、戦後はポリコレ的な平和を主張するマスメディアは、戦争を誘発するプロパガンダ機関に見えます。2020年代に入り戦争や医療利権が露骨に世論誘導を始めたと見るなら、われわれにできることは無知を脱して彼らがばらまく恐怖を克服することでしょう。
不用品を買い続ける?
昨夜は妻と娘が野球を見に幕張に行きました。ファンで埋め尽くされた満員のスタンドが熱狂を生み出すライブエンターテイメント・ビジネスは曲がり角に来ているようにも見えます。zoomやライブ配信が当たり前の時代になると、時間とお金を費やして、わざわざ出かけることは億劫でもあります。以前は都内に開業したホテルはすぐに見に行きましたが、微細な差や予定調和を確認しに行くことが面倒になりました。脳が刺激を受けるのは想定外であり、それが起こるのはむしろゲストハウスや民宿です。わざわざ現地に足を運びたいと思わないのは一種の衰えかもしれませんが、他方で、ありきたりな刺激を有難がるなら、感受性は低下すると思います。人々が富を手にするに従い、必要以上のものを求めるようになり、不用品を買い続けるために仕事に励み、人生を費やしてきたようにも見えます。
物欲世界の常識から自由になる
週末に行ったしんぱち食堂の湯飲みには、江戸中期の俳人、横井也有が提唱したとされる健康十訓が書かれていました。一.少肉多菜、二.少糖多果、三. 少塩多酢、四. 少食多噛など食べ物にまつわる訓えが多く、残りは日光を浴びて運動し、よく風呂に入り、悩まずよく笑いよく眠り、欲望を抑えて人に尽くす、ことだそうです。更年期を過ぎた人の多くが肥満に悩む現状を考えると、現代の栄養常識よりは役に立ちそうです。映画独裁者のなかでチャップリンが語ったように、「私たちにもたらされた豊かさは、私たちを欲望の中へ取り残してしまった」のでしょう。豊かな食生活という幻想のなかでは幸せな満腹感など、本当は存在しないのかもしれません。食べることの意味をとらえなおすと、われわれは今よりはるかに少ない食べ物で体を満たすことができると思います。健康十訓を心がけることで物欲世界の常識から自由になれるのでしょう。
今が一番楽しい
先週の日曜日にかけて100kmトレイルレース「奥信濃100」が行われました。昨年8月の同大会では83歳の月岡金男氏が完走したことでも知られます。35歳の時に独立して2年目に取引先の不渡りから借金を抱えてひたすら働き、借金を返し終えた時には60歳になっていたそうです。返済が終わり仕事に余裕が生まれて走り始め、仕事以外で身体を動かせることが楽しくて仕方なかったと言います。初めてフルマラソンに挑戦したのが第1回の東京マラソンで69歳の時でした。70歳のときに100kmのウルトラトレイルを完走し、100マイルのUTMBにも3度挑戦し、元旦には自宅から100km以上走って箱根駅伝の応援に行くと言います。「人間万事塞翁が馬」で、プラス思考を維持する最善観と働き続けることが84歳の今も走り続け「今が一番楽しい」という氏の発言につながっているのでしょう。
行き着くところは人材
昨日は炭火焼干物定食の「しんぱち食堂」に行きました。直営とFCがほぼ半々で首都圏を中心に名阪福岡に24店舗あります。いわし定食のご飯少なめは520円とリーズナブルでインゲン胡麻和えと大根きんぴらの小鉢はそれぞれ50円です。客層が広く時間帯を問わず売れ、風評被害の少ない干物に特化した業態はありそうでなかったブルーオーシャンかもしれません。オーダー毎に独自開発の炭焼台で焼くために干物は美味しいものの、ご飯は並以下です。渋谷店は間口4.5m奥行11mの片側カウンターのために効率が悪いのですが、15坪20席のコの字型カウンター店舗では驚異の25回転を記録します。月商1,000万円、賃料負担能力は月坪6万円で償却前利益が20%と今後が期待できるビジネスモデルだと思います。少人数運営を前提に効率化を進めていますが、4人のスタッフは不慣れな印象で、結局ビジネスの行き着くボトルネックは人材なのでしょう。
栄枯盛衰が定め
1973年に青山に開店以来50年に及ぶ歴史を持つアンナミラーズが今年8月の高輪店の閉店をもって実店舗がなくなります。品川駅西口の再開発に伴う撤退とは言え、首都圏を中心に20数店舗を構えたアメリカンパイを提供するレストランチェーン店の消滅は、華やかだった1980年代が終わったことを印象づけます。80年代がオールディーズと呼ばれる時代ですから無理もありませんが、マクドナルドやデニーズといった華やかな飲食文化の黎明期の一角が消える寂しさがあります。民事再生法適用を申請したフーターズ同様にコンセプトが明確ゆえに、料理や店舗づくりの基軸から離れることができず、低価格飲食店チェーンの台頭による価格破壊の影響から逃れることができなかったのでしょう。栄枯盛衰が定めの飲食業界にあって半世紀の歴史を築くこと自体が稀有ですが、外食業の本質とも言えるそのコンセプトは次の事業者に引き継がれていくのでしょう。