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動と動から静と静

昨夜は借りているスマートウォッチで、就寝時の心拍数や脈拍などの睡眠データを測定しました。人体は24時間365日ひとときも休まず動き続け、ごくわずかな心の動きや活動によって影響を受けることを理解しました。安静時の心拍数は52前後ですが、ゆっくりと起き上がっただけで瞬時に70を超えます。人体は外部の環境や内部の心の変化にかかわらず、体温、血糖、免疫などの身体の状態を一定に保つための生体恒常性を備えた驚異的な超精密機械だと思います。日中の活動なしに生きられないように、睡眠や夕刻以降の心穏やかに過ごす時間が大切で、健康の秘訣である規則正しい生活とは、この動と静のリズムをなるべく正確に刻むことでしょう。自分の体が健気にも日夜働き、わずかな心の動きに敏感に反応していることを知ると、体に負荷をかけ睡眠を浅くする暴飲暴食などできなくなりますし、ガンの主要な原因がストレスとされる理由も分かります。サラリーマン時代は動と動の生活で心と体が静まることがなく、引退すればやることがない静と静の生活では病気になるのも道理なのかもしれません。

寝過ぎなのに眠れない?

先日借りたスマートウォッチは、心拍数、脈拍数、睡眠データ、ストレス測定など様々なデータが取れるスグレモノです。その価格に躊躇はするものの、これがあると健康管理に便利だと思わせます。山に行く時、以前は軌跡や運動量が記録できるGPSウォッチを持ち、山頂まであと何メートルかを知ることは励みになりました。反面邪念が入り足元の一歩への集中が薄れ、ゴールが近づくとペースが乱れる原因にもなり、今は持ちません。人生は知らなくて良い情報、持たなくても良いモノ、食べなくても良い食品、付き合う必要のない人間関係など、いずれも心の平安を乱し執着を生むものに囲まれています。自分の眠りの状況を知りたいと思う反面、必ずしも良いことばかりではないと思います。改善する必要もないのに自分の眠りを良くしようとする新たな執着が生まれ、際限なく睡眠グッズやサプリを買うようになります。寝過ぎなのに眠れないと言って睡眠薬を飲むようなもので、結局メラトニン分泌を阻害して本当の不眠症になります。眠りに必要なのは自律神経バランスを崩さない生活と、暗くて静かな睡眠環境だけだと思います。

買い物は義務でなくなる

自宅から3kmほど離れたセブンイレブンに時々行きます。散歩のついでや自転車で行くのですが、目当ては店先に常設されるマルシェです。自店でトラックを持ち仕入れていて、売れ残りの野菜や果物なのかスーパーの半額程度と魅力的です。マルシェは客寄せで儲けを加味していないのか、あるいは本当に仕入れ価格が安いためか、当たり外れもあります。安さは旬の証でもあり悪いことばかりではありませんし、目利きが試される買い物は刺激的です。値段が安くそれ自体が魅力的である以上に、予期せず美味しいものに出会うと感動します。熟すほど栄養価が上がり食べ頃になるバナナなどは、むしろ時価で売られる見切り品の方に価値があります。昔は効率を考えて、いつでも買える品揃えと品質が保証されたスーパーで買い物を済ませましたが、食べる量が減ると自宅の小さな冷蔵庫に在庫が無くなると都度買うようになり、豆腐はここ、果物はここ、といった昔の商店街的な買い物に戻りました。買い物と運動を組み合わせれば遠くの店をバリエーションに加えることができ、少食にすれば買い物は義務でなく一種の楽しみに変わると思います。

判断力と体力だけ?

既定路線だったとは言え日本大学理事長の逮捕はやっとと言うべきでしょう。日本最大の総合大学トップの逮捕は深刻です。逮捕すれば政界との癒着を話すと凄んでいただけに困る関係者は少なくないのかもしれません。衣食足りて礼節を知る人は少数で、憎むべき人間の本性である金銭欲には際限がないのでしょう。多くの人が人生の目的は富を蓄えることと有名になることだと思っています。党幹部が失脚するお隣の国に限らず、西側諸国でも、企業を始めあらゆる組織において、人より優位に立ち支配しようとする卑劣な考えが蔓延しています。利権が巨大ゆえに悪魔に魂を売る人物がひとたび実権を握ればその排除は難しくなります。農業により食糧備蓄が可能になった時から富の偏在が始まり、その格差はもはや修正が効かないまでに拡大しました。日常の小さな幸せ以上の贅沢は望みませんが、欲の暴走を止められない世界はそれさえ許さない残酷な方向に向かっているように見えます。自分の身を自分で守る時代に入ると、お金すらセーフティネットではなくなります。最後に頼れるのは自分の判断力と体力だけかもしれません。

レジャーは人の行く裏に

仕事用に買った鞄は、日常から旅先、ランニングまで様々に使えるコンパクトでオールラウンドなバックパックです。これを試しに金曜日の夜は高尾山に行きました。日中は近づけないほどの人であふれかえる紅葉の季節の高尾山ですが、日没を過ぎるとトレイルで会う人はいません。昼間とは違う表情を見せる夜の森では、動物が動き出し刺激に満ちあふれています。五感をフル活用して周りの環境を楽しむ夜の山は、気分をリフレッシュするとともに集中力が研ぎ澄まされ本能が呼び起こされる感覚です。土曜日は半日登山、日曜日は近所の神社仏閣を散歩しました。感受性を働かせればいつでも行けてお金のかからないマイクロツーリズムはお買い得以上の価値を持つと思います。足元にある日常の幸せに気づかなければ遠くに行きお金を使うことで満たされた気分になります。観光産業はそのトリックが露見しないように、ことさらに日常がストレスに満ち、退屈で我慢を強いられるかを強調します。「人の行く裏に道あり花の山」は株式相場の格言ですが、他人と逆の行動をとらなくてはならない点はレジャーも同じでしょう。

お金を使うほど感受性は退化する?

昨日は山中湖に近い石割神社から日本二百名山の御正体山(1,681.6m)に登りました。大岩のミステリアスな御神体が鎮座する石割神社から往復16kmほどですが、前半はUTMFの、後半は道志村トレイルレースのコースとなる走れるルートのため、御正体山はぐんぐんと近づいてきます。古くから神の山として敬われてきた人影のない原生林のトレイルを往くのは、今の季節が最高に思えます。落ち葉のトレイルを走り抜けるのは最も手軽な気晴らしであり、気持ちがリセットされ、体調が良くなる最強のレジャーでしょう。自宅から一般道を使っても1時間半ほどで到達できる比較的近所の山域は、暑い季節には避けたい反面、これからの季節がいわばトップシーズンです。公共交通機関ほどのお金もかからないレジャーは思い立って出かけることができ、帰宅後半日を有効に使えます。半日常のレジャーには、わざわざ時間とお金を使って遠くまで行きたいと思わない魅力があります。それは少食により家の食事が美味しくなると外食の必要を感じないのに似ています。レジャーやグルメにお金を使うほど、むしろ感受性は退化するのかもしれません。

完璧なのに不完全

一日一食生活が定着し、妻も二食になった結果ゴミの量が減りました。食べる量と廃棄量は比例するようで週二回の可燃ゴミにこれまでは45Lの袋がときには閉められないほどのゴミを捨てていましたが、今は3分の1程に減り袋を小さくしました。食べないことで物欲にも歯止めがかかりものを買わなくなりました。少食により健康でいられるだけで幸せを感じ、ものが欲しくなくなります。欲は満たされない何かを埋め合わせるための代償行為であり、不健康な心と体は際限なく欲を増殖させ人を苦しめます。欲の始まりが生存欲求であるために食欲の解放は長年正当化されてきました。しかし、食べるという行為には常習性があり、抑制が効かなくなり、有害物質を蓄積するリスクが高まり、さらに深刻なのは消化に酵素を奪われることで代謝を阻害することです。生き延びるための術を身につけた完璧なはずの人体は、生存本能というソフトのバグ、すなわち心の暴走と噛み合わないために不完全な性格を帯び、快楽と惰性の生活習慣を拒むことが難しくなります。少食という免罪符の利点は、食べる行為から一切の罪悪感を消し去ってくれることだと想います。

ライブで行う価値

昨日は日本工学院に行きました。ライブで行う対面授業などのリアルなコミュニケーションはすっかり贅沢品になった印象です。大半の学生がリモート授業で学び、組織人の一定割合がリモートワークをするようになった結果、リアルなコミュニケーションの負の側面が浮き彫りになったと思います。会議ばかりしていると揶揄されてきた日本企業にとってはその無駄が鮮明になり、一方で家族と過ごしながら働けることは、家を空けられない事情のある人にとっては朗報となりました。対面営業を原則禁止にする会社が出始めた数年前に感じた違和感は無くなり、「面談」と言えばZOOMで行うことに意味が変わりました。最も効率化されたのはセミナーに出る時間かもしれません。話がつまらなくても帰れないリアルのセミナーと違い、複数のセミナーを同時に聞きながら別の仕事ができ、アーカイブを随時圧縮して見られるYouTubeの普及はライブで行う価値を問い始めました。しかし、常に集団を形成してき人類にとって、非対面、非接触の効率的なコミュニケーションが引き起こす人体への影響が露見するのはこれからでしょう。

身体は少食に順応する

ダイエットの世界市場は22兆円強で、2027年に向けて10.5%以上の成長が見込まれると言います。大概の人はお金を払ってもリバウンドによりダイエット産業のリピーターになります。最も支持されるダイエット法はおそらく糖質制限ですが、多くの成功者がいる反面、それ以上の挫折者がいます。ダイエットが難しいのは身体が順応する前に欲求を抑えた反動でリバウンドするからです。糖質制限が人気なのは食欲を自然と減退させるためにリバウンドが起きにくいからと考えられます。それゆえ成功率も高く概ね半分の人はその劇的な効果を体感し、残りの人はおそらくその手順が間違っています。食事は生きるための要であり人生最大の関心事ですから、いかなる方法であれ慎重に進めなければ揺り戻しがあります。経験的には、①朝食から糖質を抜く、②朝食を抜く、③間食を止める、④昼食から糖質を抜く、⑤昼食を抜く、のステップなら失敗が少ないと思います。その理由は安全弁として夕食には一切の制限を設けないからです。しかし今はその夕食もそれほど食べなくても済みます。不思議なもので③あたりで標準体重に落ちた後は、⑥夕食の少食化まで進んでも体重は減りません。ミステリアスな身体の仕組みは少食に順応するのでしょう。

マイクロツーリズムは諸刃の剣

晴天の昨日は山には行かず近所を散歩しました。京都に行けば素晴らしい紅葉が見られますが、近所の静かなお寺も捨てたものではありません。ご近所旅行の最大の魅力はスーパーや菓子店などの店頭に並ぶ目玉商品だけをバーゲンハントする買い物ツアーです。普段行かない商店街を歩くと新しい店の発見があり脳も活性化します。空だったリユックには野菜や果物、菓子類など8kgが詰まり15kmも歩けばそれなりの運動にもなります。交通費もかからず排ガスも出さず、日光を浴びて無料でビタミンDを合成し、有酸素運動で脂肪を燃やし、静かな神社仏閣で心を落ち着け、バーゲン品のお土産まで買えて、これほどコスパの良いレジャーもないでしょう。お買い得品の野菜は旬のものであり身土不二の食材になります。遠くへ行けば移動の疲れや閉鎖環境での感染リスクがあり、散財して疲れに行くレジャーの虚しさを味わうことになります。移動時間がないので、読書や入浴にたっぷり時間が使え、豊かな休日になります。コロナ禍におけるホテル・旅館業界の切り札とされるマイクロツーリズムは、いわばご近所旅行であり業界にとっては諸刃の剣になりそうです。

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