
豪雪地帯の小谷村が2017年に取得し、1億26百万円をかけて改修した築140年以上の古民家レストラン「レストランNAGANO」が、2022年10月に締結した指定管理契約を、今月末で終了し閉店することになりました。2023年7月の開業から2年での撤退は、ミシュランのスターシェフが、その才能ゆえに戦端を伸ばし過ぎ、内部崩壊するようにも見えます。行ったことはありませんが、写真を見る限り高級店のオーラがなく、2、3万の夕食とランチの3,850円の鮭定食も微妙です。すべてが微妙に感じられるのは、有名シェフに過大な期待をした行政も、開業前月に広末涼子とのダブル不倫が報道されたシェフにも、ビジョンが欠けていたからかもしれません。華々しいスターシェフの転落ほど大衆を喜ばせるものはなく、40社近くが契約解除するなかでの嵐の船出となったことも気の毒であり、地方創生は税金の無駄使いという認識が広がるのも残念です。
界には戻れない?

今月開業のLUCY尾瀬鳩待 by 星野リゾートは好評のようです。山でのテント泊が好きなのは、山小屋の居心地が悪いからです。質素ながらも居心地の良い山小屋は世界の標準ですが、日本は見劣りがします。宿泊料金はかつての倍ほどに上がりましたが、それでも営業継続が困難な山小屋も少なくありません。自治体所有施設なら競争入札もありますが、営業権などの参入障壁により旧態依然とした山男の世界に、ホテル運営企業が入るインパクトは大きそうです。山小屋の役割は遭難救助など、一般企業が参入しにくい特殊性もありますが、東京電力の物件である尾瀬は、技術も体力も不要の観光地ですから一号店に最適でしょう。ドローンによる荷揚げなど、劇的にコストが落ちれば、都会並みの生活も夢ではなく、星野リゾートの課題は、自然のすばらしさを知った顧客が、界など既存ブランドに戻らなくなることかもしれません。
ロシア革命前夜?

トランプ大統領が、ウクライナ戦争における立場を劇的に変化させました。就任当初はロシア寄りの姿勢を示し、ウクライナに領土割譲を説得してきたはずが、ここにきてロシアは張り子の虎と言い、ウクライナは元の領土を全て奪還し、国境回復以上の偉業を成し遂げるかもしれないと世界を翻弄します。ロシアの防空システムが機能不全に陥り、虎の子の石油精製施設を次々と破壊され、世界のガソリンスタンドと呼ばれた世界第二位の軍事大国を、深刻な燃料危機が襲います。戦時下経済で一時はブーストされたロシア経済は、80年代のソ連崩壊前夜の様相を呈し始めたとも言われます。一方のウクライナは、ドローンとハイマースによる複合攻撃戦術など、AIによって自動化された戦場における基本原理の変化への柔軟な対応が強みです。世界はプーチンによる独裁という、ロシア革命前夜を目撃しているのかもしれません。
原点にして頂点

唯一の趣味は山歩きですが、荷物を軽量化し、自然と一体化するウルトラライト(UL)ハイキングが好きです。コースタイムの半分を目安に、なるべく遠くまで行くことに夢を感じます。昨今スピードハイクが人気で、専用の山道具も売られますが、実はそのパイオニアが長年に渡る夫からのDVを受け続けた67歳の女性だったことは意外です。11人の子供の母親であるエマ・ゲイトウッドが、結婚34年目にして夫との離婚が成立し、自由な時間を手にした彼女が向かった先は、14州にまたがる総延長3,536kmのアパラチアン・トレイルです。67歳にして、初の女性単独スルーハイカーとなったことも驚きですが、彼女はこのルートを69歳、76歳と3回も走破した最初の人物です。夫の暴力から森に逃げ込み、そこで平和と孤独を感じた彼女の強さは、ULハイキングの原点にして頂点です。「歳をとるにつれて速くなる。」という彼女の言葉がその偉大さを物語ります。
眠い時に眠る

涼しくなった東京に戻り、今朝は8時間も眠りました。普段より長く眠ると世間の風潮とは逆に、罪悪感を覚えます。睡眠時間は日によって、環境によって大きく変わり、2、3時間でも快調の日もあれば、眠り過ぎて朝疲れる日もあります。短眠の日でも別に体調が悪いわけでも、日中に眠気を感じることもなく、普通通り生活できることに、社会で流布される睡眠常識はあまりに堅苦しいと感じます。その出元は睡眠の権威とされる有名大学の学者です。権威に弱い日本人はその言説を疑うことなく、自分は「不眠症」なのだと信じ込み、睡眠薬の多くを日本人が消費するのはそのためでしょう。権威とされる学者の主張の根拠が、実は脆弱なものだと知ると、自分の感覚の方が正しかったと思えるようになります。世間の権威の大半はハックされており、専門家が流布する常識より、自分の身体が発する声を信じて、眠い時に眠ることが健康への道でしょう。
竹林を巡る旅

京都に行ったのは、母から相続した土地の用事です。祖父の時代に借金のかたに貰ったらしいいわくつきの農地は固定資産税もかかり、相続から40年が経っても解決の目途が立ちません。母が相続した頃は土地神話全盛期でしたが、今や土地は厄介者としてババ抜きが繰り広げられます。数万円で売られるリゾートマンションは、高額な管理費という将来負債のために買う人がなく、不良資産を買い取り姿を隠す悪質業者の横行により、共倒れしかねません。日中に行くと美しい竹林は、人の手が入っているように見え、隣地所有者に手紙を送りましたが返事がなく直接行くことにしました。昼間も雨戸が締まり、車庫の前には雑木が茂る様子はストリートビューで見た通りで、応答はなく近所の人によるとすでに本人は亡くなっていました。近隣農家、税務課、農業振興センター、農業委員会などをまわりましたが、目立った収穫はなく竹林を巡る旅は続きそうです。
本当の自由

長野県にいるときはWi-Fi接続のために毎朝のようにスターバックスに行きます。380円のコーヒーしか飲みませんが、1.5km先には半額以下で飲めるマクドナルドがあり、7時にならないと駐車場を開けないスターバックスに対して6時から営業しています。わずかながらマクドナルドにも電源席があり、コーヒーの味に至ってはブランドテストをされると分かりません。日によっては数時間もいることがあるので、380円でも十分に安いのですが、プレミアムを払うのは何となく居心地が良い気がするからです。そう考えると産業の大半は機能性を超えた「何となく」で成立しているように思えます。先週は京都まで往復しましたが、軽自動車で行っても機能的には変わらず不当に疲れることもありません。むしろフルフラットでいつでも寝られるN-VANの利便性が高いと言えます。見栄や執着といった産業界のヒエラルキーから離れることで本当の自由を手にするような気がします。
悪夢は幸せ

今朝は珍しく、勤め人時代の後味の悪い夢で目が覚めました。会社を辞めたのはもう10年前ですが、リアルに当時の感情が蘇ります。給料に加えて様々な有形、無形のベネフィットを提供してくれた会社に文句を言うなど、罰が当たりそうですが、会社や仕事が嫌いなわけではなく、そこに渦巻く人間模様や他者の評価、組織の都合が好きではなかったようです。世渡りが下手な自分が組織に馴染めないのは当然の成り行きですが、一方でそこまで嫌な思い出もないのに、夢がそれを脚色して、胸が詰まるほどリアルに再現するのは潜在意識の影響かもしれません。覚めないでほしいと思えるような楽しい夢を見ることはなく、大半が悪夢です。それが性格によるものなのか分かりませんが、起きたときに「夢で良かった」と今の幸せをかみしめることができ、自分の行動変容を促しているような気がします。
重要なのは高低差

寒暖差が大きな季節を迎えました。昨日京都市内では34℃を示していたN-VANの気温計は、今朝の長野県では14℃になり、27℃に設定されたオートエアコンは、普段は鈍感ですが、さすがに温風を吹き出します。日本は東西南北に細長い列島ですが、今や北海道と沖縄の気温が逆転することもあり、個人的には東京より那覇の暑さの方がマイルドに感じます。長野にいるとき、車で20分ほどの茅野市に買い物に行くと、スーパーの駐車場は東京の都心部と変わらない暑さで、重要なのは木々に囲まれる環境と高低差だと思います。幸い日本は高い山が列島を貫き、どこからも比較的容易に1,000m以上の標高にアクセスできます。高地は空気中の酸素濃度が低く、肺の機能や酸素の取り込み効率が向上するとされます。また高地に住む人々に長寿の傾向が見られるという研究もあり、日本特有の国土の高低差をもっと利用すべきかもしれません。
カプセルツーリズム

サウナ業界では知られるルーマプラザに泊まりました。宿の取りにくい京都にあって、祇園の中心街にありながら朝食と駐車場がついて6,000円で泊まれるのは有難いです。起きている間はサウナに入るかパソコン仕事をするので、カプセルベッドで過不足ありません。サウナブームにより、有名な施設はどこも最新設備にアップデートされていますが、88℃のフィンランドサウナや塩サウナを含む3か所のサウナと水風呂は有名施設らしくたっぷりと汗をかけ、京都市内が絶景の展望浴場も高い評価です。フロントには大型のキャリーケースが並べられ、感度の高い欧米インバウンド客が多いのは京都ならではで、世界に誇るハイスペックなサウナと、日本のお家芸のカプセルベッドが同時に体験できる施設はリアルな日本を知りたい旅行者には魅力的でしょう。短眠なので夜通し入れるサウナは重宝し、地方の大都市に泊まるときはほとんどがサウナ施設です。