
避粉目的にダナンに来ました。この8年ほど3月中旬はベトナムか沖縄にいますが、ダナンは物価が安く、7,000円も出せば洗練された世界水準のホテルに泊まれます。もう一つの目的はカフェ視察で、ベトナムは世界2位のコーヒー生産国であり、フランス植民地時代のカフェ文化の影響を受けた世界有数のカフェ文化圏です。熱帯建築のショールームと言える観光都市ダナンは、物価、治安に加えてビーチと空港が近いため、欧米などからデジタルノマドがコロナ後に流入し、カフェも洗練されました。コロナ禍は世界的なノマド文化を拡大し、その足はアジアに向かい、高騰したバリやチェンマイに変わる新たな目的地がダナンです。欧米人のなかには気候の良い夏だけ自宅で過ごし、それ以外の9カ月は自宅を貸すお金でアジア各国を回る人もいて、避粉などと言っている日本人は周回遅れかもしれません。
花粉症がGDPを押し下げる?

週末、とくに土曜日の花粉症がひどく、夜には高熱が出たようにぐったりし、くしゃみのし過ぎによる頭痛で寝込みました。骨折をする人もあり4割が罹患するとされる当事者にとっては深刻な問題です。花粉症による経済損失は1日あたり2,300億円とする試算もあり、くしゃみが止まらなくなると車などの運転も危険です。東京にいれば常に風邪をひいているような状態で思考も回りません。これは個人で何とかすべき問題と言うより社会が取り組む課題であり、地方創生などとからめて沖縄や北海道でのリモートワークやプチ移住、在宅勤務や花粉症対策オフィスなどを推進すべきだと思います。主因とされる杉が本格的に花粉をまき散らす時期は今後30年以上続くとされ、医療、森林、労働、都市など広範な取り組みが必要でしょう。杉の木に罪はありませんが、花粉をまき散らす映像を繰り返し流すオールドメディアは不快です。
静かな鑑賞

昨日は東京宝塚劇場で従妹の娘が出演する公演を観に行きました。タカラヅカに行くのはベルばらブーム全盛期の40年前に、宝塚大劇場で観て以来です。世界的に見ても稀有な歌劇団は、今年112年目を迎えます。妻と娘は良かったと言いますが、男女差による視点の違いなのか、最新のK-POPなどと比較すると、ダンスの途中で静止したときにラインが揃っていない、手の動きがずれているなどの粗さが目につきます。バレエ団、軍の儀仗隊などはシンクロ精度の高さが感動を生みますが、ここでは、大階段、豪華衣装、舞台照明など視覚効果を最大化することでスターの降臨を演出します。その点で、身体能力がリアルに伝わるCirque du Soleilに魅かれます。スポーツ観戦にもほとんど触手が動かず、例外は自分もやっていて感情移入できるトレラン競技だけです。映画もほとんど見ませんし、静かな鑑賞というものに向いていない気がします。
加齢というスケープゴート

懸案だった睡眠時間が最近伸びました。早朝に尿意で目が覚めることが多かったのですが、単に水分を摂る時間を変えるだけで翌日から睡眠時間が伸びました。一日を通してお茶を飲んでいたのを、摂取量の6、7割を午前中に摂るようにしました。午前集中型の水分摂取が合理的なのは、日中時間は腎臓の働きがよく、排尿効率が良いからです。医者をあまり信用しないのは、何かと言えば「加齢が原因」という人が多いからです。しかし、自分でも無意識のうちに頻尿は加齢が原因だと思い込んでいました。もちろん歳を重ねるとホルモン低下や前立腺抵抗が生じる傾向はありますが、それは必ずしも主因ではなく、そう思い込んで対策を取らないことが加齢原因説の嘘に加担します。医師と患者が「加齢」をスケープゴートにする共犯関係こそがQOLを下げ医療費を上げていると思います。
印象に残る旅

エミレーツ航空でCAとして働く娘の友人は就航先で足止めされていると言います。気の毒なのは人生における最も輝く時期に卒業旅行を計画した学生だと思います。旅行計画にトラブルはつきもので、それも含めて旅の思い出と言えますが、避けるに越したことはありません。とくに乗り継ぎは鬼門のひとつで、空港ごとに最低限の乗り継ぎ時間が設定されますが、入国や出国を伴う乗り継ぎで、ターミナル間の移動に時間のかかる空港もあり、乗り継ぎが成功すればラッキーと思える航空券も売られています。一人旅は様々なビジネススキルを磨く上で有効だと思います。旅の計画や予算管理はプロジェクトマネジメントやリサーチ能力が求められ、リスク管理や様々な判断、問題解決も必要になります。店での交渉力やコミュニケーション能力、地図読みや時間管理と多岐にわたります。印象に残る旅はいつもトラブルとともにあった気がします。
国際政治のリアリズム

1月3日、ベネズエラのマドゥロ大統領夫妻の拘束に続き、先月末にはイスラエルとアメリカがイランを攻撃し最高指導者が死亡したことは世界を驚かせました。しかし、80年前に東京と広島、長崎を無差別に焦土にした国ですから平常運転とも言えます。世界はもともと国際法を守らない国家を中心に動いているのが国際政治のリアリズムであって、「国際法を守れ」という主張は現実逃避にも見えます。他方で、AI搭載防衛テックで強化された米軍の強さは圧倒的で、関係諸国に絶望感を与えます。実戦経験豊富なイスラエルとアメリカを相手に戦える国など存在しないように見えます。同時に両国は今年大きな選挙を控えており、MAGA派の多くも国外への米軍派遣に反対をしていることは救いかもしれません。いずれにせよ極端なミリタリーバランスの変化が世界情勢に何をもたらすかは、注視が必要だと感じます。
人間には相談できない

花粉症を持つ者にとって雨天は外出のチャンスです。胃の漢方薬を貰いにクリニックに行くと、花粉症と思しき患者で普段より混んでいます。病院は陰気になりがちで、事務的な対応をされるとむしろ健康を損ないそうですが、ここの女性医師は愛想がよく元気を貰えます。AI時代に入ると医者の仕事も変わる気がします。AIとのチャットの多くは仕事のことか健康相談ですが、AIの強みは24時間常に自分のための健康相談に乗ってくれることです。触診などはできませんが、他方で自分のバックグラウンドを細かく理解していますので、問診を深く行える点でAIが優れていると思います。人間の医者には相談しにくいことを聞けることは重要です。更年期以降は一日一食、人間ドックは受けない、薬は飲まないという、世間の健康常識を疑う自分にとって、通常の医師なら決して勧めないであろう妥当な落としどころをAIは教えてくれます。
サウナは前座

サウナに行くのは娯楽というより研究の対象ですが、例外的に通うのは西麻布のアダムアンドイブです。東京にあるサウナ聖地のひとつですが、目的はアカスリです。施術者による多少のバラつきはあるものの、ベテラン揃いで技術力が高いと感じます。「強く」とお願いをしなくても摩擦圧が十分で、体位変更が多く、終わった後に脱力感とともに来る気持ちよさは副交感神経の高まりだと思います。垢が目に見える視覚的効果があり、角質除去や毛穴詰まり減少を実感できます。他のマッサージなどに比べて概して安く、同じ40分の施術でも温熱刺激を伴うことで満足度が高く、肌のターンオーバーの周期とされる1カ月ごとに来たいと思わせます。アカスリの前は肌をふやかすためにスチームサウナに入り、施術後ドライサウナに入ると、普段と同じ温度でも汗量が減り熱さもあまり感じません。サウナは前座であって、あくまでもアカスリの引き立て役です。
残雪が愛おしい


4月並みの気温で3月が始まりました。昨日は、レコードプレイヤーなどを受け取りに南会津に行き、宅配便を待つ間付近の森をスノーシューで歩きました。雪解けとともに始まる花粉症を持つ身としては、残雪が愛おしく思えます。午後は東京に戻る途中の日光市にある鶏頂山(1,765 m)に登りました。鳥居と狛犬から始まるトレイルには雪がつき、チェーンスパイクを履いたまま登ります。自然のなかを歩くお金のかからない活動は最も幸せな時間ですが、とりわけ好きなのがスノートレッキングです。美しく化粧された銀世界は視界からノイズを消し、歩きやすく、雪を踏む柔らかな感触や体幹でバランスを取る動作は、自然を感じる感覚器を研ぎ澄まします。セロトニンとともに、ノルアドレナリンが適度に分泌される軽度のゾーンと言えるかもしれません。雪道を歩く瞑想により雑念が消え、生きているという感覚を増進する気がします。
人の行く裏に道あり花の山

すっかり春めき花粉症が始まり、花粉症最盛期の3月は山に行くことができず、しばらく山から遠ざかります。山はどの季節に訪れても幸せな気持ちになりますが、春の山の記憶だけが欠落しています。山に行くにはたいした費用もかかりませんが、多くの人が陥る誤認は、価格が安いものは体験価値も低いということです。あらゆるものを貨幣で判断することに慣らされ続けた結果、われわれは外部の評価を内部の評価と取り違えるようになりました。価格が担保するものは社会的評価という他人との比較であって、必ずしも自身の内発的な価値が高まることはありません。そう言い切れるのは、山にいるときは無条件で幸せになれますが、お金のかかる豪華な食事や贅沢な暮らしは、時に虚しさを伴うからです。いつも思い出すのは「人の行く裏に道あり花の山」という株式投資の格言です。