間もなく組織は変わる

テレビは基本的に見ないのですが、それでも連日、政治や行政の不祥事を見聞きしてしまいます。目先の利益や地位財を求める人たちが牛耳る世界は、理想を共有することが苦手です。本来、ワークとライフはお互いが融合することで幸福度を高めるものですが、こうした組織で構成員が幸福を感じる瞬間は来ないと思います。

脳のパフォーマンスを最大限発揮すべき人々を工場生産方式で管理したり、疲れきった社員を高い給料で残業させる非効率な働き方への疑問は昔からありました。副業解禁を検討する企業が一昨年の17%からわずか1年半で42%に急増したように、間もなく組織のあり方は大きく変わると思います。

ICT時代のパラドックス

昨日は留学中の娘から月に一度の手紙が届きました。丁寧に書かれた手紙を読む機会など久しくありませんでした。待ちわびた手紙を読む喜びや、気持ちを込めて返信するのは懐かしい感覚です。ICTによる便利さは人間的感情を知らぬ間に奪っていると思います。いつも思うのは、パソコンなどの業務のデジタル化が本当に生産性を上げたのか、という疑問です。ぼくが入社した時代のオフィスにはパソコンは70人の事業部に3台でした。他方で一人1台のパソコンがあたりまえの今日においても、世界最高レベルの長時間労働は是正されていません。医療の進歩が生活習慣病に無力なように、ぼくらは何か肝心なことを見落としていると思うのです。

自動運転の是非

今日は福島で打ち合わせがあり車で移動しました。運転中はカーナビをつけていますが、以前から同じルートなのに違う道を案内することが気になっていました。写真の交差点は、先週渋滞時に手前で左折したのですが、今日はそのルートを案内します。アルゴリズムは分かりませんが、過去に通ったルートを学習しているようです。アメリカで弁護士の仕事のAIへの置き換えが始まったように、最適解のある仕事の自動化は加速していくと思います。

国道四号線を走っているとき、前方を走る乗用車がトラックのスペアタイヤらしき落下物に乗り上げました。落とし主の責任を問うべきなのは当然としても、見通しのよい直線で200m手前からでも目視できるほど大きな障害物に気づかない運転者も怖いと思います。アメリカでの死亡事故以来批判にさらされる自動運転ですが、高齢者ドライバーの事故が問題視される日本では、平均的ドライバーとの比較による安全性という議論をすべきだと思います。

自然のなかで叡智を出現させる

昨日は「U理論-過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術」を読みました。600ページ以上ある大作ですが、「偉大な発明は例外なく深い内省の旅から生まれる」という冒頭から魅力的な本です。対象物に既存の枠組みをあてはめる過去に縛られる自分ではなく、出現する未来からの学習に焦点をあてています。

U理論は、ただ、ひたすら観察して、引いて内省し内なる知が現れるのに任せ、すぐに行動に移す、3つの動きがあります。ぼくが一番魅かれたのは、経営における精神性の復活です。グローバル企業が新しい戦略を生み出す際に自然のなかのリトリートで構想を得た、というあたりはぼくが宿でやりたいことそのものです。「朝早く起きて、コンピューターのスイッチを入れるのではなく、自分にとって一番効果のある静かな自然のなかに入り、内なら叡智を出現させる」という記述には同感しました。

個性的な複合商業ビル

昨日は妻の友人が経営する川崎駅近くの複合商業ビルを見せてもらいました。1階には直営のバスケットコートがあり、テナントはワールド女子プロレス「ディアナ」のリング、卓球場やスモールオフィス、コワーキングスペース、カフェなど、今風でありながらかなり個性的な施設構成です。うちの宿と同じ昭和42年に建築された建物で親近感がわきます。バスケットコートやリングが、企業の会議や運動会、ドローンの飛行など多目的に使われるのも都会ならではです。古い建物活用では、どこも同じような苦労をしていることを知ると少し安心します。

五感を呼び覚ます夜間走行

昨日は日本工学院での授業のあと車で20分ほどの南高尾に行き、ラブラドールと大洞山に登りました。その後UTMF/STYの夜間走行の練習をする妻と合流して夜の高尾山でトレランをしました。山頂で日没直後の富士山を見ていると心が休まります。空気の澄んだ明け方の山が好きですが、夜の帳が下りる頃の山も、どこか人を不安にさせるような野生的な香りが漂い魅力的です。人の気配がしない山に入ると、普段は眠っていた五感が呼び覚まされるようです。夜行性ではない人間は、暗闇の森に入ることはなかったと思いますが、視界の効かない森を走っていると原始の記憶が蘇るようです。

驚きの出席率

昨日から日本工学院で講師を始めました。1年生、2年生、3年生対象に7コマの授業を持ちます。学生と話していると1年生よりは2年生、2年生よりは3年生が頼もしくなっていく様子がわかります。

15年ほどお世話になった立教大学との最大の違いは出席率が圧倒的に高いことです。3年生は100%、54人が履修する1年生でもほぼ100%の出席率です。来なくて当たり前と思っていたぼくとしては驚きですが、来ないことが異常だと思います。講義中は座らないので、それなりに頭と体を使い、心地よい疲れで昨夜は良く寝られました。

同じ森ビルのオフィスなのに

昨日の夕方は二つのオフィスに行きました。最初に訪れたのは外資系企業でそのあとは以前の職場です。東京タワーを望む同じ森ビルの高層階にありながら仕事に対する考え方の違いが如実に現れています。前者はカジュアルな開放的空間で、スーツを着ている人はいません。壁には巨大モニターが内臓され仕事に必要な機能はすべて満たしています。このオフィスで話をしていると脳が活性化されるのか話が弾みます。そのあと訪れた元の職場については関係者もいるので語りません。

幸せになる最良の方法

熊本地震からちょうど2年が過ぎました。先々週阿蘇に行き、甚大な被害を受け復旧工事が進む阿蘇神社に伺った日は桜が満開でした。震災の爪あとを見るにつけ、自分の生活が満たされていることに気づきます。失ってみないと普段の何気ない生活の尊さを人は感じることができません。

欲望は一方的に増殖し留まることがありません。誰もが幸福を求めながら、際限のない欲望や比較による満足の罠に陥りがちです。お金や地位や名誉といった、長年求め続けてきた地位財の呪縛から距離をおくことは簡単ではありません。すでに自分が満たされていることに気づくことこそ幸せになる最良の方法だと思います。

個人が活躍できるコミュニティ

娘が留学する高校のフェイスブックに、娘の写真が載った新聞記事が投稿されていました。高校の隣にある小学校で折り紙を教えているようですが、人口1万人の町ならではです。宿のある人口2万人の西郷村にしても、買い物に行く6万人の白河市にしても、コミュニティとしては顔が見える大きさだと思います。これが自宅のある人口90万人の世田谷区になると匿名性の弊害が現れます。個人が活躍しやすい小さなコミュニティこそ人のポテンシャルを引き出せると思います。

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