
N-VANは自分史上最速で5万kmを走りました。この1年で4.2万kmをノートラブルで走破したことになります。N-VANに乗り始めてから、自動車への興味がなくなりました。自分が小学校の頃でも車は百万円ほどしていましたが、半世紀を経てもそれに近い価格で買え、4WDや最新装備を考えればむしろ安いぐらいです。不満と言えば、坂道で遅いことと18.5km/Lとそれほど伸びない燃費だけです。たとえばアルファードと比較すると、できないことは定員が少ないことぐらいで、逆にN-VANにしかできないことは、フルフラットで布団が敷けることや、6MTの痛快な走り、満車の駐車場でも空いている可能性の高い軽の車室に停められることなどたくさんあります。長崎まで走った時もたいして疲れず、雪道での走行性能も安定しています。しかし、最大のメリットは、車への執着から解放してくれたことだと思います。
年: 2025年
戦後政治の転換点

26年ぶりの自公連立瓦解という熟年離婚は、戦後政治の転換点と言えそうです。じり貧で先のない公明党が切られる前に切ったのか、一気に単独過半数を狙う自民党の大博打なのかと憶測が広がります。あえて裏金議員を起用したところを見ると、公明党を追い出すための意図にも見えます。いずれにしても、宗教支配の組織票なしには選挙で勝てないという風潮が、政治家の間に蔓延している状況は不健全でしょう。公明党の足かせがなくなることで、自民を見限った保守層が戻るなら、自民党一強の時代が再び訪れる可能性もあります。経済政策の失敗により、就任から1ヶ月半で辞任を表明し、イギリス史上最短の首相在任期間となったリズ・トラスのように、積極財政には副作用もありますが、総裁選直後の株価上昇率が歴代最高を記録した今の空気が、継続してもらいたいものです。
問題はセンス

昨日は南会津に行きました。途中鬼怒川温泉や川治温泉といった、昭和の時代には我が世の春を謳歌した温泉街を通ると、極端な二極化を目にします。得意の絶頂があれば失意のどん底もあるのがこの世の定めですが、現実はより冷酷です。伊藤園ホテルズやごく一部の差別化された旅館には平日でも宿泊客の車が駐車場を埋め、それ以外は静かに廃墟をさらします。安売りは正義という教義は、景気が回復したとされる宿泊市場においても有効です。ごく一部の投資家だけが富を独占するグローバル経済の原理は、地方の温泉街においても見ることができます。経済においては貪欲と臆病という極端かつ強力な二つの感情が周期的に繰り返しますが、多くの人はそれを忘れて行動します。ウォーレン・バフェットは周囲が貪欲なときに売り、臆病なときに買い、成功した経営者や投資家は皆同じことを言います。問題は今が売りか買いかを判断するセンスでしょう。
歴史は繰り返す

アメリカが衛星などの情報をウクライナに積極的に提供をはじめてから、ウクライナ戦争の形勢が逆転し始めたように見えます。「ウクライナは国境線回復以上の軍事的な成果を得るかもしれない」というトランプの予言以来、世界は大きく動き始めたのかもしれません。ロシア国内のエネルギーインフラへの攻撃は、ドローンによるインテリジェンス戦争の幕開けを告げるもので、データと人工知能を駆使したゲームチェンジャーにより、軍事大国ロシアの防衛線が崩壊しつつあります。エネルギーインフラや兵站への精密攻撃により、ロシアは南部の兵站を再構築する必要が生じます。歴史は繰り返すと言われますが、小国日本に負けた日露戦争の12年後、財政破綻によりロマノフ王朝は崩壊しました。アフガニスタン侵攻の12年後にソ連が同じ理由で消滅したことを考えると、プーチンがラストエンペラーとなることは必然かもしれません。
暑すぎる日本

都心で見かけるインバウンド客の数が落ち着いてきたように感じます。コロナからの急激な回復を遂げてきた観光市場ですが、2025年の春以降その回復に停滞の兆しが見られます。飛びぬけて集客をしてきた大阪も、今週末で万博が終われば需要が落ち込むのは明白です。これまであまり旅行をしなかった20代の需要は比較的堅調とされますが、かつてはアクティブシニアと呼ばれ平日需要の中心となってきた団塊の世代に期待することはできません。生活必需品の値段が上がり、手取りが増えないなかで、調子に乗って上げ過ぎた価格も客離れの要因です。インバウンド市場においては、暑すぎる夏の日本には旅行をしないというトレンドが広がります。ポストコロナの旅行需要の回復は一過性のものだったと見ることもできますが、事業者にできることは、マクロ市場の動向など気にすることなく、自分の事業の特長を磨くことでしょう。
自分軸で生きる

10月に入り気温が下がると、東京の家でも自然と睡眠時間が増えます。一方で、自分のことを短眠だと思っていると寝不足という概念はなくなります。食事も同じで、一日一食生活が普通になると三食は食べ過ぎですが、食べるのが好きな人は三食でも足りないと言います。贅沢な生活が不幸を呼びがちなのは、今よりさらに高い水準の贅沢を求めるようになるからです。結局のところ人生は、今あるものに目を向けて感謝をするか、足りないところにフォーカスして、常にモア&モアを求めるかに二極化すると思います。起きて半畳寝て一畳で、今の生活を十分だと思えば人生は満たされますが、不足と思えば欲望が止まらなくなり際限なく増殖します。不足に支配されてしまえば、自分軸で生きることが難しくなり、自分を人生の主役にするには感謝で満たすことが必要な気がします。
廃業率4割の悲劇

長野県にいる時や自宅を離れる時はWi-Fi接続にガスト、マクドナルド、スターバックスを利用します。世界最高水準と言われてきた日本の外食運営ですが、さすがの人手不足にDXの活用によって省力化するチェーンが増えました。以前なら、ブランドの象徴でもあったスターバックスの接客力にしても、最近はぎこちなく感じます。料理、価格、雰囲気、接客の飲食店の商品要素の一角である人的サービスを、大手は放棄し始めたようにも見え、逆に個人商店にとっては接客が生き残りの武器になる可能性があります。近所の商店街にいつも工事をしているビルがあり、駅に近いことからテナントが入っては、撤退を繰り返す場所です。どの店も洒落ていて、コンセプトは分かるけど需要がないことも素人目に分かります。一年以内の廃業率が4割という飲食店の世界に参入する悲劇が止まらないのは、自店の存在価値を高く評価し過ぎるからかもしれません。
火中の栗を拾う覚悟

自民党新総裁に高市氏が選ばれる予想外の結末は、土俵際に追い詰められた自民党が、奇跡の大逆転をした印象です。初の女性総裁の誕生という政治史に残る転換点に、男性にできない思い切った決断を期待する半面、岩盤保守層が自民党に戻ることで、旧来型の政治が温存されないかという心配もあります。派閥の論理より党員票によって、国会議員票が動いたことにはかすかな望みが持てます。高市トレードによって、株式市場にも良い影響が及ぶはずです。決選投票の直前、勝利を確信して余裕の表情を見せていた小泉氏に対して、終始緊張の面持ちを崩さなかった高市氏には本気の気迫が見て取れます。「ワークライフバランスを捨て、政治家の皆さんにも馬車馬のように働いてもらいます」、という決戦投票直後の発言に、衆参少数の状況で火中の栗を拾う覚悟を感じます。
信頼に値するブランド

コロナ後の決算でキャンプブームの終焉が囁かれていたスノーピークは、昨年MBOを発表し、減損処理を経て業績は順調に回復しているようです。成長軌道への回帰の目途がついた今月1日、ロエベジャパン、スターバックスジャパンのCEOだった水口氏を、代表取締役に迎えました。成長のためのコンセプトは不易流行で、「人間は自然の一部である」という日本人が持つ自然観をより深く進化させる骨太さを感じます。自分も一時期在籍した米国系コンサルを経て、ルイヴィトン以来、一貫してデザインやブランド領域のトップを務めてきた氏の才能と感性は、三代目の電撃辞任で混乱するかに見えたスノーピークとの、幸せな結婚に見えます。「人間らしく生きる時間をより一層深め、世界中へ広げていきます」とのコメントが嘘くさく感じないのは、信頼に値するブランドだからでしょう。
プロ対名経営者

2025年の基準地価は、沖縄県が住宅地で全国トップとなる前年比5.7%上昇しました。ジャングリア沖縄のある今帰仁村は従業員向け住宅増などの投資により、11.2%上昇したと言います。パークの完成度や運営については否定的意見が多い反面、一定の人が支持するのは経済効果であり、それが実証された形です。しかしながら、パークの構造的な問題から失敗を予想する専門家もいて、その根拠にも納得できます。レジャーの楽しさは屋外で行う点にありますが、他方で没入感は失われていきます。個人的にはジャングリアが成功しない気がするのは、刀の森岡氏にプロ経営者のにおいがしてしまうからです。プロ経営者は短期的に企業を立て直し、会社を渡り歩く人ですが、利益の先食いをする手法でマクドナルドのQSCを破壊したのもプロ経営者です。名経営者は長期視点で思考しますが、プロ経営者がもてはやされるのは、世間が短期利益を求めるからでしょう。