
先週仮住まいに引越しをして、部屋の面積が小さくなり必然的に、収納や冷蔵庫、洗濯機などの家電も小さくしました。300リットル近くあった冷蔵庫は170リットルにダウンサイジングしましたが、何の不都合もありません。冷蔵庫内の食品の25%が廃棄されるという統計が示すように、大きな冷蔵庫は、広い家と同様に無駄なものを溜め込むだけです。数年前に4,500ccのガソリン車から1,200ccのディーゼルに車を小さくしたときも、当初家族には不評でしたが、何の不自由もありませんでした。経済性が4倍程度に改善されただけでなく、小さい方が運転を楽しめ、狭い路地にも入り込めます。生活を小さくするのも体を絞り込むのも結局は新しいパラダイムを受け入れられるかどうかだと思います。小さい部屋にいると最小限度に突き詰めて生活する心地よさがあります。
写真は近所の教会です。
今朝は雲取山に登りました。今年の2月に登ったときもトレイルランニングの友人に会いましたが、今日も別の友人と会いました。東京都最高峰最西端にある雲取山は2,017.09mの日本百名山ですが、トレイルランニング関係者にとっては往復3時間半で午前中に東京に戻れる足慣らしの山です。登山口の気温は15度でさわやかながら、森に入ると蝉時雨で初夏の風情です。晴天の週末ということもあり、朝5時前には30台ほどが停まれる鴨沢の駐車場は最後の1台を残すのみでした。登山者が多い山では自然に意識を向けることが難しく幸福度も半減してしまいます。一人になれる山が身近にある福島での生活は贅沢だと思います。
今回引越しをしたのは元の家から直線ならわずか500mほどの距離で生活圏がかぶっている場所ですが、まるで見知らぬ街に来たかのように新鮮です。気分的な問題ですけど、これまで入らなかった店に入ってみたり、小さな発見がたくさんあり、朝夕のラブラドールとの散歩も新鮮な刺激に溢れています。毎年のように引っ越すという人の話を聞きましたが、その気持ちがよく分かります。今の借家は面積が半減していて、断捨離をするのに最適です。シェアリング経済の時代には家を持たずに旅するように暮らすライフスタイルが主流になると思います。移動の自由のないマイホームのために働く自由も奪われていた時代を後世の人はどのように見るのでしょうか。
日大問題は毎週通う日本工学院のスポーツカレッジでは身近な問題です。昨日も学生とこの問題を討議しましたが、運動部にありがちな出来事や単なるリスクマネジメントの観点に留まらず、最後は日本社会の闇に焦点をあてる格好のケーススタディになります。日大アメリカンフットボール部選手一同が29日に発表した声明文では監督やコーチの指示について、「それがチームの勝利のために必要なことと深く考えることもなく信じきっていました」とあります。「閉鎖的状況では人は権威者の指示に従う」ことを証明したアイヒマン・テストを持ち出すまでもなく、人事所管の常務理事である監督は絶対権力者です。表に出ない理事長も含め、その権力を生んだ構造こそが闇を深くしていると思います。
日本工学院八王子で仕事をする昨日と今日は夕食を軽くとる一日一食にしています。これでも24時間断食になり手ごろな方法です。健康維持のための食事というと食べることが注目されますが、同様に重要なのが食べないことです。食べることに執着すると断食は苦行ですが、食べる自由、食べない自由だと思うと日常生活に潤いを与えてくれます。断食で飢餓状態になると体内の不要なたんぱく質を分解して栄養に変え、オートファジーが働き細胞が浄化され、機能の悪くなったミトコンドリアや老廃物を除去します。さらにインスリンが分泌されない時間を作ることでインスリン抵抗性も改善します。また脳の成長ホルモンであるBDNF(脳由来神経栄養因子)の分泌を促進し、脳幹細胞を活性化して、新しいニューロンを作り出すことで脳の機能を高めることが知られています。より重要なことは体に負荷をかけることでサーチュインなど長寿遺伝子が目覚めることです。断食には副作用もあり、断食後は不要物と一緒に落ちた白筋を鍛える運動で筋肉を取り戻す必要があります。注目するのは1日おきに食事をする間欠的断食(Intermittent Fasting)で、最近の研究ではこの食べ方が寿命を伸ばすというデータがあります。食べる執着から解放され、食べたいときに食べられる清々しい自由があります。そろそろ断食という言葉も死語になると思います。
新潟県の五頭連山で不明の親子と見られる2人の遺体が発見された昨日のニュースには心が痛みます。冷え込む山中でどれほど心細かったことかと思います。ぼくも昨年の今頃、甲子山から須立山に抜ける裏那須の稜線で戻る道を見失った経験があります。通る人はほとんどいないものの地図に書かれた登山ルートです。雪積期の登山道は気づかぬうちにどんどん山の奥へと登山者を招き入れます。ぼくの場合、登山道からはずれたと気がついたときには、すでに回りを背丈ほどの笹に取り囲まれていて出口が分からなくなりました。以来初めてのルートを登るときには非常食を残すようにしています。無雪期なら何の危険もないルートが、雪が残る季節には突然牙を剥く恐ろしさを甲子に来てから理解しました。


心を痛めている関係者の方には気の毒ですが、「日大劇場」の盛り上がりは留まるところを知りません。組関係者など交友関係の広いトップが表に出ることはありませんが、このケースはガバナンス以前の問題です。17日には日大のホームページから危機管理学部のバナーが削除されるなど、その一挙手一投足が予定調和でネタに事欠きません。唯一の救いはこの国を支配する闇を分かりやすく説明してくれたことです。モリカケ問題も、企業やスポーツ界で止まらない不祥事の数々も根っこは北朝鮮の体制と同じです。外部の目の届かない組織は腐りやすく、とくに役所、学校、それにぼくがいた銀行系など、いわゆるお堅い組織ほど注意が必要でしょう。権力欲にまみれた低俗な人間によって組織が汚染されるのは世の常です。いっそのこと経営トップをAIに任せることが現実的な解決策だと思います(写真は日本工学院八王子キャンパスで本文とは関係がありません)。