身近に自然が少ない都心で過ごすと運動不足になりがちです。体重を一定に保つには食べる量を調整することが必要で、朝食を摂らずにごく軽い昼食と夕食だけの1.5食の食べ方は無理なく食べる量を抑えられます。午前中に多少の空腹を感じますがその食欲がどこから来るのか意識を向けると、それが嗅覚から始まることが分かります。嗅覚が五感のなかで唯一大脳新皮質を経由せずに直接海馬や扁桃体につながるのは、生存に必要な栄養素を嗅ぎ分ける機能があるからでしょう。空腹を客観視できるとそれは耐え難い欲望ではなく、昼食が待ち遠しくなり食べないことを楽しめます。昼食はごく少量にして食事に集中して時間をかけた動的瞑想にします。16時間以上の食間をあけても少量で満足でき、注意深く味わうことが贅沢な食事であることに気づきます。ストレスを貯めない方法は昼と夜の食べ方を変えることで、夕食は一切の制限なしに食べますが、実際には食べる量は自ずと抑制が効きます。家畜化された現代人は運動機能と視覚、聴覚、嗅覚、味覚の感覚器官を退化させたと考えられますが、原始の祖先と同じ飢餓環境で五感を研ぎ澄ますことが感情の暴走を抑えると思います。
月: 2021年2月
豊かな人生とは賢い消費者になること
近所の商店街ではマクドナルドやバーガーキング、サイゼリアといったチェーン店ばかりか、採算度外視に見えた個人商店までが閉店し、シャッター街は地方都市だけの問題ではありません。自宅から最も近いセブンイレブンが15mほど移転して新装開店し、一部商品の30円引きと福袋のプロモーションで客を集めていました。福袋は人間の生存本能ともいえる損得感情に巧みに訴え、買う必要のないものを買わせます。ニーズの無いところに需要を生み出す福袋のマジックはあらゆる分野で活用されます。増量中というお得感を演出するのも一種の洗脳で、消費者に内容量あたりの価格を計算させて無駄に大きなポーションに誘導します。1950年以降の世界経済の繁栄は不要なものを買わせる無限再生の福袋経済で潤ってきたと思います。消費の満足ではなく購買に満足を感じさせ、無用な物を買い込み、無駄に大きな冷蔵庫で腐らせ、もったいないからと無理に食べてしまいます。豊かな人生とは賢い選択をすることを通じて賢い消費者になることでしょう。
1984は現実世界
「国民のために働く内閣」として発足から5ヶ月の菅政権が、森おろしに自信を深めたマスメディアのターゲットになっています。首相の息子らしからぬ写真を見せつけられると、菅さんを擁護してきた人達も沈黙せざるを得ません。外見で人を判断してはいけないのですが、内面は外面に現れます。バイデン一家ほど深刻でなくても政権トップとして国家運営を任せて良いものかその資質を不安視するのは正常な反応だと思います。苦労人のトップ故に家庭を省みる余裕がなかったのかもしれませんが、人々が大枚をはたいてダイエットに勤しむのは、自己管理ができない人物とみなされたくないからです。出身母体の役所の問題だけに息子は息子と強弁するにも限界があるでしょう。嘆かわしいのはスキャンダルを暴く週刊誌ぐらいしか、マスメディアに存在価値が見出せないことです。ウィグル問題や尖閣問題など内外に深刻な脅威がありながら、コロナウィルスが沈静に向かうと別の些細な問題で国民感情を煽り社会問題の本質から目をそらせる手口を見ると、ジョージ・オーウェルの1984はまさに今の現実世界なのだと思います。
日本には産業博物館が必要
昨日FB友達の投稿を見ていて、以前見たゼロ戦とスピットファイアの展示を思い出しました。タイプ394と呼ばれる後期型のスピットファイアは息を呑むほど美しく、現代のエアレースでも通用しそうな芸術品で、その場に釘付けになりました。航空力学が生み出した偶然の産物ではなく、戦争という非常事態にあってさえ設計者は作品として美へのこだわりを捨てなかったのでしょう。一方のゼロ戦はセンチメンタルの入り込む余地のない兵器特有の機能美に引き付けられます。1943年2月のポートダーウィン上空で交戦した両者は、長時間飛行で飛来した零戦が5機喪失したのに対して、レーダー管制で待ち伏せ迎撃したスピットファイアは42機を失いました。ロンドンにある国立科学産業博物館に行くと産業革命発祥の地らしく英国製造業の底力を見せつけられます。同じくロンドンにある大英帝国戦争博物館は歴史博物館でありながら、戦争が起こした産業のイノベーションについて学べます。製造業の復活を嫌った占領政策のためか日本には実質的な戦争博物館がなく、現在に至る産業史を学べる博物館が身近にないことは経済衰退の一つの遠因だと思います。
非合理な第二の人生
JTBが資本金を23億円から1億円に減資することで税制上の中小企業扱いになると報じられます。節税メリットのある中小企業化はスカイマークや毎日新聞社でも話題になりました。これらの企業が属するのは、需要が衰退する斜陽産業どころか存在価値すら怪しい事業になり始めています。国税庁によると資本金1億円超の大企業は2011年度の24,380社から7年連続して減少し2018年度に18,810社となりました。時代を反映してか、若い世代は大きな組織で高いポジションを目指す生き方から比較的自由です。所詮社畜のトップを目指すだけと冷ややかに見る向きもあり、起業を考える人は増えたと思います。大企業の持つ安定性、高い生涯賃金、世間体といった分かりやすい外部基準に幸せを感じるのは本能ですが、落とし穴もあります。人は自分の世界観のなかでしか生きられず、気づかぬうちに他人との比較でしか自分の居場所を確認できなくなります。いつかはポジションを失うピークアウト型の人生が虚しさを伴うのはそのためでしょう。百寿者の心理的特徴に年を重ねるほど幸福感を高める老年的超越があります。物質的、刹那的な快感から離れ、非合理な自分なりの世界観に移っていくことが第二の人生なのでしょう。
不遇でさえ尊厳に変わる
グランドスラムでの優勝回数を18にしたジョコビッチは世界ランキングで歴代最長のロジャー・フェデラーが持つ310週を抜いて1位通算在位記録を達成しました。全豪オープンでは選手の隔離環境に関して要望をまとめたリストを主催者に提出したことで各所からの批判を招きました。「メディアにより事態がエスカレートした」「気持ちの面で過去最高に過酷な大会の一つだったと思う」と本音を明かします。トップに君臨し続けるには逆境を乗り越える強さが必要です。33歳とは言えトップアスリートの世界は体力との戦いでもあり、「老いたとは思っていないが、10年前とは違う。ベストなパフォーマンスを出すにはより賢くなるべきだ」と語ります。いかなるスポーツであれ世界最高峰の試合に魅せられるのは極限状態での葛藤に生き様を見るからだと思います。限界でも常に辛い選択肢を選ぶ強靭な精神力を支えるものこそ生きる意味でしょう。トレイルランニングの最高峰レースUTMBで58歳、59歳で二連覇をしたマルコ・オルモは走ることは不遇だった人生へのリベンジだと語ります。人生という冒険を乗り切ることが生きる意味なら不遇でさえ尊厳に変わるのでしょう。
糖質制限がもたらす偉業
大坂なおみに続きジョコビッチが全豪オープン9度目の優勝、2度目の3連覇という偉業を達成しました。ジョコビッチは小麦などに含まれるグルテンに対する自己免疫疾患であるセリアック病を患っており、彼の著書はカーボローディングなどの迷信を信じていたスポーツ界に衝撃を与えました。テレビで試合を見た栄養学者が倒れた様子を見てこの症状が喘息ではなく食べ物が原因の呼吸困難だと気づいたのがきっかけです。検査の結果グルテン不耐性が判明し、2010年にグルテンフリーの食事を取り入れ翌年からの大躍進が始まりました。効果は短期間で現れ、不調が改善しただけではなくケトン体を使うことで脳と体の反応速度が上がり、早く動くことで守備範囲が広がりました。解糖系からケトン体系燃料に切り替えるとATP産出が25%高くなり燃費効率が改善され、ケトン体そのものには抗酸化作用や抗炎症作用があり血糖値も上げません。遺伝子組み換えが小麦を、グルテン含有量が人の耐性限度を超え、手っ取り早く快楽を得られるドラッグ食材に変えました。産業が健康を破壊する以前の人間本来の食べ方に戻るべきだと思います。
寒い方が健康的
花粉の飛ぶ季節となりましたが、結局この冬我が家では一枚のホットカーペット以外に暖房器具を使いませんでした。地下住戸の気温が年間を通じて安定しているというのは本当で、殺人的な東京の夏の暑さも扇風機があれば無理なく過ごせます。年間を通じてエアコンを使ったのは2、3度で、電気代は以前の3分の1になりました。扇風機で空気を循環させれば洗濯物の室内干しにも問題がなく吹き抜けがあれば採光にも不満はありません。戸外からの視線が全く気にならず、上層階の住戸と比べ地下住戸の価格が割安に設定されることも大きなメリットで、デメリットを見出すことが難しいほどです。環境に負荷をかけない暮らしは同時に自分の体への影響も和らげます。冬の暖房が暑すぎ、夏の冷房で体が冷え切る商業施設の不快感に比べ、多少厚着をして足元だけ暖めた方が健康的です。低体温は万病の元とされ、エアコンを使って生理的な快適さを得ることは体に良さそうに見えてむしろ逆効果だと思います。低体温の原因は筋肉量の低下であり、恒温動物である人間は、寒いと体温調節中枢が血流を増やし深部体温を上げ内蔵脂肪を燃やすのでスリムな体型維持にもつながり健康的です。
ポストバブルからポストコロナへ
社会人になって数年後にバブル経済がピークに達しキャリアの多くを「ポストバブル」という重苦しい時間とともに過ごしました。ホテル業界に関して言えばその総括がないままに失われた20年が過ぎ、突然アパホテルが3万円で売られるインバウンド・オリンピックバブルが起こりました。そしてこれから、ポストコロナの時代が始まります。ポストバブルに必要だったのは収益構造の抜本的見直し、言い換えると事業目線の転換でした。これに必要な資質は果敢にリスクを取る高い創造意欲だと思います。アントレプレナーシップを失ったとき企業の終焉が始まり、人の生命力も衰え始め、低迷する企業の大半はこの資質に欠けます。ポストバブルでは消費意識の変化という需要側からのイノベーションが起きましたが、ポストコロナは経営資源の調達方法が変わる供給側からのイノベーションが始まると思います。思考様式や意思決定の構造が惰性化している組織はその体力を奪われるはずです。企業がイノベーティブに変わっていく時期は不況期で、必死に事業を成立させる状況に至って、従来とは違う事業家が現れ事業領域と市場を革新するのでしょう。
接待は不幸の始まり?
安倍ロス、森ロスに陥ったマスメディアが次に狙うのは菅さんの息子の接待問題と自民党を離党した議員の接待飲食店問題でしょう。コロナ禍で接待需要は激減し高級食材のだぶつきが話題になります。高そうな店に連れて行ってもらい美味しいものをたくさん食べられ無邪気に喜ぶ人は少なくないでしょう。接待や夜の付き合いをビジネスと切り離すことはできませんが、他方でユニクロの柳井さんのように、夜の付き合いをほとんどせずに仕事が終わると真っすぐに帰宅して成果を出す人もいます。村八分を恐れる日本人はトイレから残業から飲み会まで付き合いを尊びますが、自分の生きる時間を誰かに支配されることは不幸の始まりだと思います。接待されて自分のお金を使わないとしても栄養過多でその分好きなものを食べる分量を減らさなくてはなりませんし、二次会三次会の無理が祟り体調を崩す人もかなりの数にのぼります。最終的な幸せが健康に生きることなら、その場限りの楽しみや打算による付き合いをすることで失うものは多く、そのジレンマは豊かな飽食時代ならではだと思います。