昨日FB友達の投稿を見ていて、以前見たゼロ戦とスピットファイアの展示を思い出しました。タイプ394と呼ばれる後期型のスピットファイアは息を呑むほど美しく、現代のエアレースでも通用しそうな芸術品で、その場に釘付けになりました。航空力学が生み出した偶然の産物ではなく、戦争という非常事態にあってさえ設計者は作品として美へのこだわりを捨てなかったのでしょう。一方のゼロ戦はセンチメンタルの入り込む余地のない兵器特有の機能美に引き付けられます。1943年2月のポートダーウィン上空で交戦した両者は、長時間飛行で飛来した零戦が5機喪失したのに対して、レーダー管制で待ち伏せ迎撃したスピットファイアは42機を失いました。ロンドンにある国立科学産業博物館に行くと産業革命発祥の地らしく英国製造業の底力を見せつけられます。同じくロンドンにある大英帝国戦争博物館は歴史博物館でありながら、戦争が起こした産業のイノベーションについて学べます。製造業の復活を嫌った占領政策のためか日本には実質的な戦争博物館がなく、現在に至る産業史を学べる博物館が身近にないことは経済衰退の一つの遠因だと思います。