健康診断を受けた人のうち経過観察、再検査、治療が必要な有所見者数は上昇傾向が続き、6割に達すると報じられます。過半数の人に不健康が疑われる事態の解釈は二つあって、繊細で外部の影響を受けやすい身体ゆえに壊れて当然という視点と、タフな身体が壊れる環境は異常とする考え方だと思います。人体には身体を正常に保つホメオスタシスが備わり、通常であれば自然に健康が保たれるはずです。日本でもアメリカでも国民所得が増えても生活満足度が向上しない理由は、生活習慣病の増加など、年々われわれが不健康になっているからだとされます。稼いだお金は生活の質を高めるために使われるはずですが、その行先は食料品や化粧品、医薬品といった、不健康なライフスタイル抜きには成立しない裏の顔を持った産業です。条件付きの幸せのために金を払い、その結果幸せになれないのかもしれません。