リスクを強制される時代

早くも2020年の前半が終わり、これほどの大事件が世界規模で進行しながら茫然自失で何とも印象の薄い上半期でした。オリンピックへの熱気が霧散したことなど遠い昔の出来事のようでこの半年間目立ったトピックスもなく記憶さえ曖昧です。あらゆる不要不急を止める世界規模の社会実験により、様々な場面で不都合な真実が露見したことは確かだと思います。不要な業務と不要な人が顕在化し、本当は会社など行く必要がなく、オフィスも不要で、そもそも東京にいる理由さえなくなり、不要不急だらけの組織がその存在意義と正当性を失っていく可能性があります。120年前に設計された今日の組織構造はあと25年ももたないと、生前のドラッカーが話していたこととも符号します。一方で仕事が場所や時間に拘束されないと人生は途端に豊かになります。本来の組織は多分野の専門知識を共通の目標に向けて動員するための人の集合体ですが、今日の企業組織の実態はあまりにかけ離れています。終身雇用と引き換えに手放した自由を取り戻すと同時に、個々人がリスクを取ることを強制される時代が始まっているのかもしれません。

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