土曜日は秘境桧枝岐に近い南会津の古民家を見に行きました。屋内に入ると堅牢なつくりであることが分かり、2メートルの降雪がある豪雪地帯ながら、あと100年ぐらいは使えそうです。新潟との県境が冬季閉鎖になり、東京からアクセスが悪い陸の孤島のような山中に、140年も前に立派な家を建てたことが不思議に思えます。今より雪が深かった時代の先人の苦労は、想像を超えるものでしょう。古民家は人間の寿命より長く使え、代々受け継がれてきました。代替わりする度に改造され、近代になるほど自然と調和しない美的感覚に欠ける造形になっていきます。生理的な快適さや利便性を追い求めた結果、民家のプロポーションは変化し、日本人の審美眼は損なわれてきたと思います。家も車も壊れる前に買い替える風潮の日本で、代々直しながら使い続け、美しく成長していくような住宅が作られる日は来るのでしょうか。