プライドとメンツの負け戦

今年に入ってからもシステム障害が続発するみずほの基幹系システムが再び注目されます。永遠に完成しないIT界のサグラダ・ファミリアには、もはや再発防止策がないのでしょう。エリートの集まるコーポレート銀行、四大財閥の一角と店舗数ナンバーワンのコンシューマー銀行の結婚は、半沢直樹シリーズの上をいく同居離婚状態にも見えます。三行出身者が死に絶えるまで4,500億円をかけたシステム投資を諦めず、プライドとメンツだけでシステム統合という幻想を追うのかもしれません。人は学ぶことを放棄し謙虚さを失えばプライドやメンツだけで生きるようになります。太平洋戦争の敗因の一つは、傲慢さを増長させるエリート登用にありますが、現代の我々はその歴史から何も学んでいません。ハンモックナンバーで選ばれた経営層が机上の空論で意思決定をする深刻さは今そこにある危機です。傲慢さこそが最も憎むべき悪しき人間の性癖ですが、それは汗水を流して働く美徳を軽視することから始まると思います。10年ほど前にカンボジアを訪れた時、朝の5時前から人々が道路を清掃しているのを見たときの清々しさを今の日本は失ってしまいました。

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